深淵CONシキサイ:薄紅
湖の岸辺は、満開の桜の花に包まれ、この世ならぬ薄紅色で彩られていた。
誰もいなかった。
何の声も聞こえなかった。
僕らは、ただ、そこに立ち尽くしていた。薄紅の桜吹雪の中、水面を渡るはしけを待ち続けた。
昨日は深淵オンリーコン、「深淵CONシキサイ」に行ってきました。
深淵の好きなマスター、深淵をプレイしたいというプレイヤーが集まるコンベンションで、今回は30名以上、計7卓の深淵がプレイされました。
私は、調整中の第二版を使い、夢歩きを多用した即興型のホラーセッションということで、タイトルを時期ネタの「薄紅」に決定。舞姫ディネーの策謀により、桜吹雪の舞い散る湖岸でPCが出会うという枠組みを決めました。
「深淵」は強力な物語支援システムにより、ゲームマスターがセッション・イメージを強く提示するだけで、因果関係が動き出すシステムで、今回は桜吹雪のイメージを中心にマスターしました。
結果、紡ぎ出された物語はこんな感じです。
桜の結界に守られた湖に浮かぶ封印の島。代々そこに住む守護者の一族以外は、人避けの結界に阻まれて踏み込むことさえ許されない聖地であった。
しかし、火の侯爵ノマによって、少年の村が焼かれてしまった時から物語は変わった。
苦痛の烙印を押された少年は火炎の精霊に追われ、結界を打ち破り、桜吹雪の舞い散る湖に達する。それを追いかけるように岸辺に現れたのは、失踪した主人を探す白馬の娘、禁じられた夢に導かれた詩人、そして、復讐を心に秘めた奇妙な男・・・・・・。そして、彼らを迎えるように、湖を渡ってくるはしけを操るのは「封印の守護者」の一族でありながら、魔族の走狗と成り果てた女戦士であった。
封印の崩壊は奇妙な魔性たちを封印の島へと招きよせ、やがて、奇妙な男は女戦士とともに、世界を滅ぼす魔族の封印を解こうと動き始めた。
最終的には「奇妙な旅人」(PC)が、封印開放に向けて深淵を召喚、他のPCがそれを妨害しようと戦い、「奇妙な旅人を捕えて終わりました。途中、詩人が実はこの島の一族の血を引くことが明らかになったりと、運命システムのパワーが炸裂しました。進んでラスBOSSになってくれた「旅人」役のプレイヤーさん、お疲れ様でした。
関連サイト
「深淵CONシキサイ」
http://members.jcom.home.ne.jp/tokyo-sinen-con-sikisai/n-p.htm
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