ゲーム実習:ダイスと乱数
気づくと、振っている。それがダイスというインターフェイスの強み。
今日は学校の日。4月なので、平常授業が減り、代わりに新入生向けのスタートアップ(SU)という1回こっきりのメニューが入る。登校日がずれるので、結構困るのだが、まあ、新入生の顔も見られるので、よいか。
私はアナログ・ゲーム担当ということで、コミュニケーションを兼ねた「アナログ・ゲーム実習」を。今日はライター科の新入生向けに2コマ(2時間)。ゲームの基礎ということで、「ダイスと乱数」と題し、サイコロ遊びの基本構造を。
●前説
ゲーム学校なので、ゲームの基礎を学ぼうという話。
デジタル・ゲームの構造を学ぶためにも、アナログ・ゲームでゲームの基礎を理解しよう。
●ダイスのうんちく
ダイス(サイコロ)はメソポタミア時代に遡る世界最古のゲーム・ツールのひとつである。
●ダイスの特徴
乱数発生器:ダイスは一番簡単な乱数発生器であり、運(Chance)の象徴となる。
アクションの焦点:ダイスを投じることは、非常に能動的なアクションであり、意志を表現できる。
解放のカタルシス:ダイスを投じることには意志決定が終了し、「運を天に任せる」ことであり、解放の快感が伴う。そこが習慣性を生み出す。
運命というドラマ:人間は確率の中に夢を見る。ダイスは確率を提供するが、それを解釈する人間はドラマで補完しようとする。
音の演出力:ダイスは転がる音と姿がある。それはドラマチックな演出を生む。
●ちんちろりんにどんぶりは欠かせない
ダイスの演出力を学ぶために、テーブルで振った場合と、どんぶりに投じた場合を比べる。
ええ、あの音がないのは、ちんちろりんとは言えません。
つまり、ちんちろりんにおいて、サイコロとどんぶりが優れたゲーム・ツールであると。
●実習:ブラフ
実際の傑作ダイス・ゲームを遊ぼうということで、「ブラフ」(または「ライアーズ・ダイス」とも)をプレイ。
実は、このゲームは非常にハードな読みとはったりのゲームなのですが、派手なダイス・ロールのおかげで、中毒性の高い盛り上がるゲームになっています。気づくとえんえんサイコロ振っているんだわ。
カードとの比較のために、トランプで「ブラフ」を遊んでみたが、ちょっとこれは不評。
すぐ振れるというダイスのアクション性が失われるためだ。
●ワード・バスケット
少し時間があまったので、シリトリ・カードゲームの「ワード・バスケット」をプレイ。
実はこれ、脳のスイッチが入るまで、苦戦するゲームなので、言葉が出ないで苦労する人も。
ボキャブラリーを増やす訓練にはいいんだけどね。
来週はプログラム科のために、同じ授業を。
ブラフはいいとして、後半の構成を、プログラム科向けに変更しないとね。
6ニムトか、トランプ・ゲーム総合か。
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