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May 05, 2005

伝奇城

 朝松健・えとう乱星・編。文庫書き下ろし伝奇時代劇アンソロジー「伝奇城」読了。書き下ろしの伝奇時代小説を集めたもので、面白く、また勉強になりました。日本的なファンタジーともいえる伝奇時代小説の活力を分けてもらった感じ。
 幕末の有名人が復活して、警察の密偵をしている斉藤一と戦う「蘇生剣」や、シーボルトと鳴滝塾お抱え絵師が謎の殺人事件を追う「阿蘭殺し」はそのまま、「上海退魔行 ~新撰組異聞~」のネタになるなあと。
 個人的に好きなのは、朝鮮半島と日本の関係を取り上げた「柳と燕-暴君最後の日」。日本の剣客に、剣術を学んだ用心棒二人組の設定が武侠物に通じる感じでよい。
 巻末の評論「闇を穿つ想像力--伝奇という方法論」は、作品をその描かれた時代の風潮と対応して語っており、なかなか勉強になりました。なるほど、時代をそう読むか、と。比較的苦手ジャンルでしたので、読み逃していた本も多かった。司馬遼太郎から隆慶一郎への流れで、日露戦争を描いた「坂の上の雲」を読みそびれていたことに気づく。今度、どこかで拾ってこよう。
 あと、山田正紀さんのエッセイがありましたが、ぜひ、作品を読みたかったなあとも。

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