深淵:ガイウスの暴挙
力が欲しいか? ならば、我を解き放て!
あいかわらず缶詰中の朱鷺田です。東京って広いねえ。
さて、週に一度は「深淵」の話を書かないと、色々溜まってしまうので、今日は設定の話を。
「深淵第二版」の舞台になるのは、第一版の少し後。あれから色々事件があり、いくつかの魔族が復活する。これによって、より乱世の要素が強まり、冒険の場所が広がっていくことになる。こうした時代の変化の鍵になる人物のひとりが、ラルハース侯爵ガイウスだ。
小説「丘の上の貴婦人」で描かれたラルハース継承戦争は、ジェイガン公子の勝利に終わり、ガイウスはラルハース侯爵の座を追われ、わずかな部下を連れて、黒き森へと逃れる。彼は、新たな力を手に入れるため、黒き森を探索し、魔族の封印を解き放つ。これによって、今まで知られていなかった魔族が地上に出現したり、かつては弱弱しい存在でしか権限で着なかった魔族が真の姿を取り戻したりすることになる。
前者の例が今回、紹介する「死霊の公子スナーダル」だ。ガイウスは、死霊を支配する魔族と契約を結び、その力を借りて、辺境騎士団領の占領に取り掛かる。死者の軍団は、人々を殺戮し、骨の城と呼ばれる魔の領域を作り上げたのである。
後者の例が、「黒き翼ガープリス」である。下級の妖魔のような存在であったガープリスは、ガイウスに加担し、魔都ヴァランティアの地底から、漆黒の魔剣を取り戻し、黒き翼の魔人として、魔族の諸侯に相応しい力を手に入れる。妖魔の王となったガープリスは、妖魔ガルギルに乗った軍団を率いて、辺境騎士団領に現れ、北辺の山城を制圧する。以降、この城は暗黒の塔と呼ばれることになる。
この二つの軍団が参戦したことにより、ラルハース東部に広がる辺境騎士団領はさらに危険な領域となるだろう。
●死霊の公子スナーダル
星座 :翼人
召喚値:70
影響値:7
出現形態:白く上品な衣装を身にまとった細身の貴公子。その周囲には女性の死霊が何体もまとわりついている。虚空に手をかざせば、その手に白銀の大鎌が現れる。
行動値17 吸収値7
攻撃1:魂刈りの大鎌 技能値7+修正8=15 効果値4 +《即死攻撃(強度17)》 +《霊魂捕獲(強度17)》
攻撃2:死の凝視 視界限定の影響値攻撃 強度17の「即死」
継続効果:衰弱の旋風 範囲型の影響値攻撃 強度17の「衰弱」
運命:スナーダルは死霊使いである。
彼は深い愛情で結ばれていた姉を戦争で失い、その復讐のために魔族となった。
魔族の力を得て、彼は姉の魂を取り戻したが、肉体はもはや失われ、姉は死霊としてスナーダルを見守った。神征紀の後、スナーダルは狂気の檻の中に封じられている。姉の霊魂は彼の監視人とされ、彼と狂気の闇を生きている。
ガイウスによって、ワールの深き闇から解放された諸侯の一人で、いまや辺境騎士団領に骨の城と呼ばれる城砦を築き、完全解放のために死霊をかき集め、魔力を溜め込んでいる。
●黒き翼ガープリス
星座 :原蛇
召喚値:100
影響値:10
出現形態:黒き騎士。蜥蜴と人の間のような姿をしたガルギルの妖魔に乗って飛来する。
行動値20 吸収値10(全身二重)
攻撃1:漆黒の魔剣 技能値10+修正8=18 効果値5
攻撃2:衝撃波 技能値10+修正4=14 効果値3の魔力攻撃
攻撃3:恐怖 範囲型の影響値攻撃 強度20の「恐怖」
運命:ガープリスは、野望を抱く者である。
近年、ガイウス・ラルハースに加担して、魔都ヴァランティアの迷宮から魔力ある漆黒の魔剣を得たガープリスは、人の姿を取り戻してガルギルの王に成り上がった。ガイウスと同盟し、辺境騎士団領北辺の山城に、ガルギルの軍団とともに住みついた。今や北原の覇王にならんと野望を抱いている。
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