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May 02, 2005

TOKYO2010:キメラな街

5年後の東京はさらに「異形の街」に向かって加速する。

『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』のワールドガイド執筆中の朱鷺田です。

 「覚醒篇」から7年、東京の風景は少しずつ変わりつつある。

 湾岸副都心は確実に新たな街になる一方、東京各地で再開発が続いている。
 いまやオタクの聖地と化した秋葉原も、「つくばエクスプレス」開通とクロスフィールドを中心とした駅前再開発によって、第二の新宿歌舞伎町への道を辿りかけている。→参考記事
 六本木には、ヒルズに続き、防衛庁跡地に建設されるミッドタウン・プロジェクトによって、さらに巨大なビル・コンプレックスが誕生する。
 渋谷と池袋をつなぐ東京メトロ13号線計画は、渋谷・新宿・池袋の周囲に新たな動線を与える。
 浅草周辺、墨田川の沿岸には多くの高層マンションが立ち並び、今もぽんぽん船が行きかう浅草の川面と奇妙な対称性を見せる。
 昨年の東京の熱い夏は、新たに造成された高層ビルのためだと言われるが、これから建設される多くのビルはさらに、東京の風を淀ませる可能性をはらんでいる。
 SFC版『真・女神転生』が出た頃、新時代の象徴であった新宿の新都庁は、今や奇妙な街の中にしっかりと溶け込み、有明ビッグサイトの逆ピラミッドさえ、当たり前の風景になりつつある。
 大久保のコリアン・タウンは深く根を張り、歌舞伎町ではチャイニーズ・マフィアが闊歩する。多民族化は密に進行する。上野には巨大なホームレス・コロニーが形成され、異臭の漂う段ボール・ハウス群が上野公園の一角を占拠している。
 その一方で、ビジネス・チャンスの増大による外資系の進出も激しい。西葛西にはインド系エンジニアたちの長期滞在が増大しているという。彼らは新橋などにあるインド系IT企業の一員として、長期滞在しているという。
 キメラな街であるなあ、と思う。現代物はこの辺りが実に面白い。
 その面白さをさらに、悪魔復活とかみ合わせて、新たな魔都・東京を描きたいと思う。

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