« June 2005 | Main | August 2005 »

July 31, 2005

R&R13:サンダーバードの護符

 R&R13号到着。TRPG紹介漫画「スピタのコピタ」で紹介していただきましたので、ちょっとだけフォロー。

 サンプル・セッションのシナリオは、北米先住民の築いたミシシッピー文明の遺産を千晶お嬢様のお店が持ってきちゃって、スパルトイが取り戻しに来るてなお話。
 プレ・コロンビア期(コロンブス到来以前)のミシシッピー流域には、壮大な墳丘を築いた民族がいた。どうやら、中南米のマヤなどに近い信仰を持っていたらしいが、これらは西欧人が持ち込んだ天然痘で壊滅、彼らの文明に関する手がかりはあまり残っていない。
 シナリオで、マヤの祖先神イツァム・ナーの印が北米の遺跡から発見され、日本に運ばれる。あの怪しげなディスプレイは、印を封じるための水の結界だったのが、地震の多い日本では結局、役に立たず、スパルトイが出現してしまうのである。
 あとは、恵比寿ガーデンプレイスの地下商店街に怪しい店をおいて、ミニ・イベントをごそごそ。骨董屋の奥に『ネクロノミコン』とかがあったのは秘密。

●サンダーバードの護符
 北米先住民ということ、スパルトイの弱点が電撃ということで用意したマジック・アイテム。
 スパルトイの攻撃の威力と防御点を半減、全判定値に-10%の修正を与え、パーティ全員の格闘攻撃手段の属性に電撃属性を付与する。ただし、時間制限あり(3ターン以内)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

日々雑記:転生のアトランティスとか

●眠れる幻視者

 あいかわらずのアトランティスな日々だが、最近の相手はアメリカの霊能者エドガー・ケーシー。
 カリブ海底遺跡、通称ビミニ・ロードの発見年号を予言したことで有名だが、本来は、自己催眠状態で、他の人の病状と治療方法をぴたりと当てる霊視病状診断(フィジカル・リーディング)から始まり、やがて、その人の前世を読み始めた。これがライフ・リーディング。例えば、あなたは前世でアトランティスの巫女で、白き石の守り手でしたとか、前世でローマの暴君ネロの片腕でキリスト教徒を迫害していたとか見てくれる。そのことを踏まえて、よりよい生き方を選びなさいと。

 もしかして、「アトランティスのなんとかの転生」って言い始めた最初の人ですか? 

 エドガー・ケーシー文庫の「アトランティス」は、彼のアトランティス系リーディングを次男がまとめたものであるが、1932年の段階で、「極の転換に伴い」アトランティスに激変が起こったと言明していて、衝撃的である。あきらかに地軸移動のことだが、いわゆるポール・シフト理論が登場する半世紀前だ。
 これも後でネタにしよう。
 『真・女神転生X』なら、エドガー・ケーシーが言ったで色々危険な前振りに使える。
 「ブルーローズ」ならば、セレスティアル・ゲートが真面目に研究している・・・というか、ケーシーの財団か、ケーシー・リーディングの研究組織AREとそのままLINKしていそうだ。

●その他色々
 「総門谷」読了。後半は微妙に超人トンデモ・バトルロワイヤルになってしまった。そうでもないと落ちないよねえとは思うが、前半の陰謀戦が面白かったので、綺麗にまとめて欲しかった瞬間も。まあ、UFO系の馬鹿ネタが色々読めたのでOK。古本屋に落ちていた同氏の「竜の棺」を拾ってくる。

 ホビージャパンより「マジック:ザ・ギャザリング第9版公式ハンドブック」をいただく。
 《惑乱の死霊》《新緑の魔力》《燎原の火》《またたくスピリット》《センギアの吸血鬼》とか往年の人気カードを復刻し、かなりパワーアップしている。懐かしい! しかし、《機知の戦い》(アップキープにデッキが200枚以上あれば勝ち)復刻とはまたバベルをやれと?

  「カミロボ」の件、サンデーでした。教えてくれた人、ありがとうさん。ずいぶん、マガジンテイストの話だなあと思っていたが、サンデーであった。ここにて訂正。

  「萌え萌え秋葉原プロレス」に関して。「プロレスの技は1500以上あります」との情報複数。ありがとうさん。あれはゲームの企画書なので、企画が通ったら、彼はその1500のデータを作る羽目になるのである。『真・女神転生TRPG 覚醒篇』の時の体験を思うと、大変だろうなあと。

 学校は夏休み突入ということで、生徒と飲む。みんな若いなあ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 30, 2005

太陽系第10惑星発見?

NASAが太陽系第10惑星を発見した。
 以前、紹介されたEKBO(エックハルト・カイパーベルト天体)のセドナではなく、冥王星より大きな惑星で、現在、冥王星の2倍以上の約145億キロも、太陽から離れている。最接近状態でも53億キロとかなり遠い。
 何年に一度、地球に近づくのかな。冥王星から3倍遠いというセドナの1周期が約10500年だということを考えると、これも7~8千年に1回、巡ってくる星かもしれない。

 惑星発見のニュースは妄想をかき立てる。
 そういえば、先日、成功したディープ・インパクト計画に対して、ロシアの占星術師が「星の調和を乱した」と訴訟したという話を聞いた。→ニュース
 確かに、占星術において、彗星は重要な要素だが、肉眼で視認できない彗星まで関係あるかと言われると色々困る。だいたい、ロシアの占星術師のことまで、NASAが心配してないのは当たり前である。
 ホロスコープを乱したというのであれば、今回の第10惑星発見のほうがよほど乱していると思う。
 そういえば、天文学学会的には、冥王星はもはや惑星ではなく、EKBOの最大の物に分類され直すことが確定しているらしい。太陽系とともに生まれた惑星ではなく、後から捕獲された小惑星だととらえるようだ。

 「ブルーローズ」や「クトゥルフ」、あるいは『真・女神転生X』的にはロシアの占星術パワーを混乱させるために、6年がかりで、衛星を彗星に打ち込むというNASAの陰謀は、なかなか興味深いものだ。
 シナリオにするならば、ディープ・インパクトに合わせて、彗星に封印された魔神を解放する儀式をどこかで行うことになるだろう。
 「ブルーローズ」ならば、マヤかエジプトの天文学系遺跡、ストーン・ヘンジ、ナスカあたりか。「クトゥルフ」ならば、北米インディアンのマウンド(墳丘)か、ポナペ島。
 『真・女神転生X』ならば、都内での大殺戮、もしくは、吉祥寺の猟奇殺人がそのタイミングに。東北のピラミッドでも構わない。
 あとは、「誰が」仕掛けるか次第。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 29, 2005

日々雑記:カミロボ

 あいかわらず、アトランティスな日々。やっとプラトン編が終わり、ドネリーの解説も終わったが、まだ魔術系とか、異説の紹介が残っている。アトランティス=北欧説、南極説、スリランカ説、エーゲ海説とか、もう色々。
 もうひと頑張り。いや、まだムーとか、レムリアとか。

 少年マガジンを読む。お目当ての「ヴィンランド・サガ」は著者急病のため、お休み。
 その代わりではないが、マガジンお得意のノンフィクション漫画「カミロボ」。少年の頃から紙で作ったロボットでプロレスごっごをしてきた青年が、フィギュアの原型師となり、昔のカミロボが新しい遊びとして再評価される。
 ああ、僕もこんな日があった。
 彼ほど手先が器用ではなかったが、ウルトラマンとか仮面ライダーが好きだったから、紙相撲の要領で画用紙を切って怪獣を作り、戦わせて遊んだものだ。B4をまず16分割して、怪獣を切り抜き、模様を書き込む。
 ずいぶん楽しかった。
 小学校を卒業する前に、すべて処分したが、紙人形が大きめの段ボールに一杯あった。
 あれはあれで、今に役立っているような気がする。どの辺とはあえて言わないが。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 26, 2005

大きくふりかぶって4

 ひぐちアサ 「大きくふりかぶって」第四巻読了。
 妙に心理学メソッドがきちんとサポートされた高校野球物。色々面白いですよ。登場人物がかなりオカシイ。それでも、割といい青春物の範囲で納まっている。微妙にハラハラしてみたり。
 
 どうしてハラハラするかと言えば、以前、「大きく~」しか知らない頃に、誤って、この人の初期作「やさしいワタシ」を無防備に読んでしまい、ずいぶんショックを受けたことがあったからだ。「やさしいワタシ」は辛い漫画だった。ちょうど移動中で、逃げ場が無い時(かつ、かなり疲労している時)にそれを読んでしまい、メンタル・ダメージを受けた。
 「大きく~」は、細い刃の上を歩きながらも、明るい高校野球漫画の範囲に留まっており、話も面白い。作者の心理学知識がいいほうに生きているなあと思う。

 「UFOネタのSF伝奇『総門谷』がアトランティスものですよ」と聞いて、慌てて読み始める。今、ほぼ半分。
 うわあ、ピリ・レイスの地図だの、ハプグット学説だの、日本のピラミッドだの、次々と出てくる。主人公のひとりは明らかに矢追さんがモデルだ。凄い、凄い。頑張らねば。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

萌え萌え秋葉原プロレス

決して、新作の美少女ゲームのタイトルではありませぬ。

 今日は台風が来るというのに、学校の日。雨の中、登校してライター科の添削をしたり、プランナー科向けのアナログ・ゲームでTRPGをしたり。
 TRPGのほうは、『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』のキャラクターメイク、『深淵』の夢歩き&運命設定などをしつつ、D&D2.5以降のTRPGの話を色々。ユーザーのイメージを引き出すクラス・システムとか、イメージ・コントロールとかヒーローポイントの利点とか。2時間で出来ることはかなり限られているので、「ここから先は己の身で体験せよ」てなことを言って、最新のTRPGリストを渡しておく。

 夏休み前ということで、9月にある合評会に向けて、生徒がゲームの企画書を持ってくる。
 講師らしく、個別指導ってことだ。

「3Dのプロレス物をX-Boxでやりたい。
 700のボディ・パーツを駆使してオリジナル・レスラーを作成、1500以上の技を用意する」

とか大きなことを言うので、とりあえず、「プロレス技を1500上げて見ろ」と言ってみる。悪い。俺もそんなに知らないよ。でも、ここに1500以上って書くならば、1500知っているんだよな?
 困ったらしいので、さらに畳み掛けるように、「拳を使った打撃方法をいくつ知っている」と聞く。
 せめて、ここで「ストレートだけで七つはあります」とか『ホーリーランド』で書いてあったネタぐらい返してくれればいいのであるが、そうもいかないらしい。
 まあ、そう聞かれるだろうことを知るのも勉強である。

 だいたい、プロレス版『デッド・オア・アライブ』(乳揺れルーチン実装)こと『ランブル・ローズ』(飛び出す立体写真集発売中)の後では、地味でタイアップの何もないプロレス・ゲームでは企画も通らない。今なら、それこそ『橋本真也追悼企画・破壊王伝説』ぐらい持ってくるとか、逆に、マニアを唸らせるような「見たかった夢の対決」を実現するとか。あふれんばかりのプロレス愛か、ユーザーを読みきる知恵がなければ、こういう企画は通らないよ。

 企画書をぺらぺらめくっていたら、最後に、サンプル・キャラが2体。
 眼鏡っ子の間接技の女王に、金髪のパワーキャラ?
 むむむむ、実はこれ、女子プロ系の萌えゲーだったのか?

 だったら、最初に言え!

 とりあえず、タイトルを「萌え萌え秋葉原プロレス」に変更だ。
 セールス・ポイントは「700の萌えボディ・パーツを組み合わせてオリジナル・萌えレスラーを作成、1500以上の萌え技を用意する」と加筆。プラットホームをPS2に。
 夏休み中に、700の萌えボディ・パーツと、1500の萌えプロレス技を考えてくること。
 これでなんか、ランブル・ローズにも勝てそうな予感。
 (いや、多分、それは無理)

 ええ、こんな指導もしております。割と真面目に。
 よく考えると、凄い学校だな。

PS:しかし、「萌え萌え秋葉原プロレス」は我ながらひどいタイトルだな。
 悪趣味すぎて、脳裏から離れないぞ。
 彼がもっとセンスのあるタイトルを考えてくれることに期待しよう。ドキドキ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 25, 2005

深淵:生皮

 パキパキと音がした。
 廊下には、茶色く平べったい破片が落ちていた。
 紙のようだった。古くなった羊皮紙の破片だろうか?
 しかし、両手の掌よりも大きなそれには何も書かれていなかった。

 昨日は東京深淵CON-シキサイ-。『深淵』ファンの有志が季節ごとに開催してくれているオンリーCONである。今回も遊びにいってきた。例によって、第二版をマスターしてきました。
 今回のシナリオ・タイトルは『生皮』。館物のホラーってこととラスBOSSだけ決めて、後は即興型。
 キャラクターは、テンプレートからセレクト、運命は1枚ランダム、もう1枚は「運命の幻視」で。

●キャラクター

騎士ハインツ
 雷の大公と戦い、沈黙の刻印を課された騎士。片腕が風虎の腕に。死者の声が聞こえる。
 後半、追加された運命により、罪人として逃亡中の父を追いかけていることに(運命「親殺しの予言」)。

傭兵レイリア
 純心無垢な妹、メリル(8歳)を養うために旅の傭兵を続ける女性。「愛する者に裏切られる」と予言されている。

踊り娘ティオナ
 友殺しの予言をされ、幼なじみの少年ルアンを守るため、村を出奔した少女。大いなる運命を持っていると言われている。

吟遊詩人レオン・ランベルク
 隣国に滅ぼされたランベルク一族の生き残り。今は吟遊詩人に身を落とし、家柄を示す短剣だけが心の支えである(運命「依存症」。縁故6)。妖精騎士の幻影を目撃し、青龍の星を示された。

●セッション内容:生皮

 ティオナとレオンは旅商人の客寄せ代わりの旅芸人。ある時、危険地帯「妖魔の谷」を抜けるため、傭兵レイリアを雇い、おりよく知り合った騎士ハインツにも同道を求めた。谷に入ってから、骸骨の妖魔に襲われたものの、レイリアとハインツの奮戦でこれを撃退する。
 一夜の宿を求め、ハインツの父の友人、マイルズ卿の荘園を訪ねるが、すでに無人と化していた。
 館を探索していると、そこには古い羊皮紙の断片のような何かが落ちていた。

 このあたりで、フラッシュバックのように、奇怪な幻影が見える。
 皮をはがれたウサギのような不気味な影。
 地下に続く暗い階段。
 仮面のような表情の男。
 黒い刃の剣。
 触れると、手からはがれ落ちる生皮。

 不気味な出来事に警戒する人々の前に、10年前に別れたはずの、ティオナの幼なじみルアンがなぜか現れる。
何か不自然な展開に釈然としないティオナ。
 やがて、深夜、再び、奇怪な夢に惑わされた一行は、ルアンが消えていることに気づく。廊下には、はがされたばかりの生皮の破片が落ちていた。血まみれの生皮を辿り、台所の床にある隠し扉を開けると、そこには地下への階段があり、下った先には邪悪な魔剣で人の生皮をはいで、その姿を奪う怪物が隠れていた。

 怪物はルアンを殺し、ハインツの父親の生皮を被っていた。

 怒りのハインツの一撃が、怪物を一刀両断するが、その手から落ちた黒い魔剣は混乱するティオナを魅了し、その手に取らせる。同じく剣に魅了されたレオンがそれを奪い取るも、正しき主ではない吟遊詩人は魔力に耐えられず、その腕から生皮がはがれて落ちる。
 激痛に耐えかね、レオンが取り落とした魔剣に向かい、ハインツが渾身の力を込めて、剣を振り下ろした。

 翌朝、館を去るレイリアたち。妹メリルが姉に向かって、黒い金属の欠片を差し出す。
 魔剣の欠片。
 おぞましい記憶に、その破片を投げ捨てるレイリア。
(私は妹を守りきれたのだろうか?)

 街につき、他の人々から別れるティオナ。一度は魔剣に魅了された自分を恥じ、新しい生き方を探して旅立つことにしたのだ。
 しかし、その掌に時々走る、「チクリ」という痛みは・・・
 <END>

●感想

 ホラー物としてはまあまあ成功。
 戦闘開始前に、夢歩きと影響値攻撃(強度16の恐怖)を繰り返し、PCたちの恐怖を高め、同時に、手札を削ることに成功した。戦闘開始時には、全員の手札が2、3枚に。
 手札が削られるのは、プレイヤーとして「怖い」上に、その後、夢歩きをさせられると選択肢が減っている。出したくなかった「怖いカード」を夢歩きに使わざるを得ない。恐怖が加速するのである。

 敗因は騎士に「叙事詩に残る一撃」を温存されていたこと。やや弱めの魔族(召喚値60)を用意していたので一撃即死してしまった。あと、運命の絡ませ方がもう少し弱かったかな。ちょっと反省。

 次はJGC金曜日深夜に、サードカフェにて、『深淵』イベントの予定。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 23, 2005

ギリシア人って誰?

 相変わらず、アトランティス本(仮称)とバトル中。
 その途中、ふと疑問に思ってしまう。

「ギリシア人って誰?」

 もともとはもう少し違う疑問だった。

「アトランティス人はギリシア人なのか?」

 実は、ギリシアに、インド・ヨーロッパ語族が到達したのは紀元前2000年頃、黒海沿岸(北岸)から来たと言われている。たぶん、本当の故郷は南ロシアの平原のどこかだ。
 これのどこが問題かというと、紀元前2000年というのが、「ブルーローズ」以来、最終氷河期の終焉(紀元前1万年)とか、エジプト第一王朝(紀元前3300年)とかいう年号をしばしば扱うようになった私から見れば、「ずいぶん、最近の話」なのである。
 いわゆるギリシア文明の中でも一般的に知られるアテネの成立は紀元前8世紀とされるから、よいのであるが、サントリーニ島などエーゲ海で繁栄したキクラデス文明の起源は紀元前3000年、トロイの第一層は紀元前3300年。じつはまだギリシアに、ギリシア語がなかった時代のできごとなのである。つまり、エーゲ海の最初の文明を担ったのは、ギリシア語到来以前の人々である。
 彼らはいったい、何人で、どういった言葉を話していたのであろうか?

 いわゆるインド・ヨーロッパ語族でないことは明らかである。

 さて、紀元前2000年頃、クレタ島に繁栄した人々は、「ミノア文字」(いわゆる線文字A)を使い、本土の住民(ミュケナイ人)とは若干、人種が異なっていたのではないかと言われる。「アトランティス大陸沈没の謎」によれば、ミノア文明の担い手は2波に分かれてクレタ島に到達したという。まず、紀元前3000年頃、すでに新石器時代の技術を持った集団がやってきた。そして、紀元前2500年頃、エーゲ人と呼ばれる地中海人種がやってきた。褐色の肌と黒い髪、黒い瞳を持つ現在のクレタ住民の祖先である。彼らは交易をよくし、地中海各地と交易、文明を花開かせた。キクラデス時代のエーゲ海文明人も同様だったのだろうか?
 まあ、このあたりが「黒いアテナ」につながってくるのかなあ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 21, 2005

カブキチョウ・ウォーズ

 「Black Lagoon」004読了。
 ヤクザVSロシア・マフィアにチーマーまで絡んで、戦争モード。姉さん、やりすぎだが、かっこいい。
 当然ながら、頭の中はこれでシナリオをやるぞ!という状況に。筋を通せば、「GUNDOG」というところだが、問答無用に『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』で。
 ヤクザVSロシア・マフィアの構図は変えないまま、ロシア・マフィアの背後に、魔術師、いや邪教の僧侶ラスプーチンの化身(魔術師+幻視者20Lv)が、ヤクザの中にはアンデッド化した殺し屋(成長させて射撃威力を強化したゾンビ・アーミー)が、これに、無差別殺人でカブキチョウのGPを超特急で上げようとする堕天使の手先、双子のボディコニアンやら、ジャックリパーやらが絡んで、カブキチョウは戦争状態に。
 そんな時、カブキチョウで発生した[異界]に、VIPが巻き込まれて失踪。
 救出を依頼されたPCたちは、悪魔のみならず、人間まで相手にする羽目になる。

 「皇国の守護者」のコミック版第一巻も読んだので、ロシアの戦姫さまもちょっと萌え中。
 ウラーと叫ぶ武闘派プリンセスが黒幕でもOK。

PS:「鬼神新撰」第三巻読了。明治初期を舞台に、新政府に復讐するため、死から復活した新撰組の面々と、松前藩士となった永倉新八がバトルするシリーズ。ついに近藤が復活し、暴れまくる。新八側でも松前藩のアイヌ忍者とか、京都からやってきた安倍晴明の末裔の美少女とか、生きていた斉藤一とか。「上海退魔行 ~新撰組異聞~」好きなら、大喜びすること必至! 他にもあんな人の末裔が出てきてびっくり。ああ、やられた。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

D&D2.5:初めてのゴブリン討伐

「裏山の洞窟でゴブリン退治をする。洞窟は元霊廟である」
「ああ、買い物は自由に」
「チョークって投げられますか」
「投げるのは勝手ですが、ダメージはありません」

 昨日は、学校でアナログ・ゲーム、ついにTRPGに到達。
 今週はD&D2.5版。3.5版にあらず。昔の赤箱ルールをD20に合わせて分かりやすくしたので、2.5版。基本概念は「30年前のプリミティブなRPGを体験する」
 20名のクラスを4~5パーティに分け、ダンジョン・アタックさせる。キャラクター作成1時間、セッション1時間。2時間のセットを4クラス分。死にそう。

●キャラクター作成
 能力値はランダム。
 クラスは七つ。ファイター、クレリック、シーフ、マジック・ユーザー、エルフ、ドワーフ、ハーフリング。
 こら、そこ、ローグとか言わないよーに。

 クラスを選んだら、HPのダイスを振る。
 HP1のシーフとか、ファイターとかがごろごろ。パーティの合計HPが一桁の場合も。

「君たちは幸せだ。何しろ怪我をしない。ダメージを受けたら、全て致命傷だから」

 あとは、最低限の予告編(ああ、最新テクノロジーを使ってしまった)として「裏山の洞窟でゴブリン退治をして、村の宝を取り戻す。洞窟は元霊廟である」という情報を告げ、装備制限だけを教えて勝手に買い物をさせる。

質問の例
Q:宴会は何回できますか?
A:君はワインを何ガロン買う気かね?

Q:火付け棒は20本で足りますか?
A:火打石を買いたまえ。

Q:ヘビーランスって持てますか?
A:もてるよ。ああ。ところで行き先は覚えているかね?

●シナリオ

 村で判定の練習代わりに、「報酬の交渉」(または「宴会の飲み比べ」)を行った後、洞窟へ。

「ところで、灯りを持っているかね?」
「ランタンを買いました!」
「油は?」
「・・・・」
「大丈夫です。僕が松明を!」
「火はつけられるかね?」
「・・・確か、火打石があった!」

 年に1パーティは照明を持たずに、洞窟へ入る。まあ、そういうもんだ。
 その後、床に落とし穴のトラップが。シーフかドワーフかハーフリングがいれば発見しやすいのだが、しょせん、1レベル。たいてい、発見できず、落ちたかどうかのDEX判定をパーティ全員が行う。落ちると「1d6-4」のダメージ。

 このあたりで死者続出。一応、授業での体験なので、死んだら、キャラクター・シートに死亡1回とか書いて、弟か妹」が出現することに。

「落とし穴から這い上がる判定。上に残った人数がボーナス。ロープがあれば+3」
 しばしば、ロープもろとも落とし穴の底でシーフが死んでいたりするのであるが・・・

 霊廟の入り口の扉に到達。当然、ここにもトラップが。シーフが解除できないとガスが噴出。
 CONでのセービング・スロー。失敗するとHP-1&SLEEP。ファンブルならば、即死。その直後にゴブリン3体との戦闘というハードなシチュエーション。
 一応、「デテクト・マジック」でも罠を発見できるとしておくが、そんな魔法を取れる余裕などなく、ほとんどのパーティがシーフ頼り。たいてい解除に失敗して、パーティの半分が寝た状態で、戦闘突入。全員が眠り、全滅するパーティも。「スリープ」の魔法を用意していたマジック・ユーザーのおかげで楽勝のパーティもないではないが、大半は当たれば死ぬ戦闘を展開する。各クラスともこのあたりで死者数名。ゴブリンに確固撃破されたり。

 最後に、「ラージ・スケルトン」1体出現。2回攻撃、HP13で十分な脅威。頼みはクレリックのターン・アンデッドだが、ターンに成功するのは1クラスで1パーティあればいいほう。しかたないので、再び戦闘。「あたると死ぬ~」とか言いながら、戦闘。
 戦闘は各テーブルで管理させるが、NPCの時に限って目が走るのはお約束である。

 最後にお宝表を振って終わり。銅貨6000枚(重量120ポンド)とか言われても困るよなあ。
 疲れたけれど、楽しい授業であった。
 これが「30年前のTRPG」。そして、その後の進化を来週に。でも最終的にD&Dに戻ったり(笑)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 18, 2005

『真・女神転生X』:50ギガワットの夢

「東京電力に、ロシア人の科学者が50ギガワット貸せと言ったそうだ」
「50ギガワット? そんな町中の電力集めて、何をする気だ?」
「堕天使をどうのこうのと。当然、門前払いされたようだが・・・」

 今日は秋葉原のイエローサブマリンで、YS-CON。私は『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』のマスター。他に、安田先生自らマスターするゴースト・ハンターとか、ヴァンパイア:ザ・レクイエムとか、ウィザードリーとか、サヴェッジ・サイエンス、六門世界、迷宮キングダム、クトゥルフ神話TRPGとかなり贅沢なラインアップで、イベントは満員御礼。私の卓も5人。
 サンプル・キャラから5名ということで、「ストリート・ファイター」「悪魔ハンター」「梓弓の巫女」「ジャック・フロスト」「ウィザード」。

 シナリオは、「50ギガワットの夢」
 舞台となるのは、秋葉原と筑波学園都市を結ぶ「つくばエクスプレス」用の地下路線建設現場。謎のダークゾーンが出現し、その奥に何かいるらしいので、調べ、可能ならば、工事の障害を取り除いてほしいという依頼。
 実は、造魔の研究を続けているドクター・スリルが、魔界から悪魔の試料を入手するために、地下鉄工事現場の変電設備を不法占拠し、そこに来ている電力を盗んで、無理矢理、堕天使オセを召喚しようとしている。変電施設占拠のために、ネクロマンサー・ネビロスから、ゾンビ、チョンチョン、ゴースト、グレムリンを借りてきた。
 PCたちは、【1】ダークゾーンに潜むゾンビ、【2】魔法的なトラップ代わりのゴーストを排除して、変電設備に向かわなくてはならない。変電設備にたどり着くと、ドクター・スリルはそれまでに盗んだ電力で最強の悪魔を召喚しようとする。その間、【3】BOSSチョンチョンと、ゾンビ、グレムリンがPCの前に立ちはだかる。
 5ターン以内に倒せば、召喚は間に合わず、シナリオ終了。6ターン以上ならば、堕天使ガギソン召喚となる。

 今回は結局、前衛の目が振るわず、ウィザードのアギがなかなか当たらず、BOSSのチョンチョンのHPを削りきるのに、7ターンかかってしまった。結局、奥の実験室に行くと、ガギソンとの一騎打ちになった。
 巫女のラクカジャ2発がかかり、防御点+15とガードを固めるものの、アタッカーのダメージが伸びない。マハジオで命運を削られた上、MP不足で悪魔ハンターが「気合い+ヤマオロシ」コンボを決められない。後2撃まで追い詰めたものの、生命線の傷薬が尽き、マハジオを避けられず、前衛が壊滅、そのまま、全滅した。
 5名で、そのうち、強力な前衛2名であったので、いけると思ったが、最後の一押しにいけなかった。
 南無~~。

 プレイヤーの感想は「全滅は久しぶり」、あるいは「悔しいからJGCで再挑戦だ」だったのでよしよし。次回も、バランスぎりぎりのデッドリーなシナリオで待っておるぞ。

 明日は、学校のアナログ・ゲームでTRPG編。まずは、D&D2.5(3.5にあらず)、すなわち、赤箱改のルールで、ゴブリン退治を。さて、何人のキャラクターが死ぬかな(笑)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

深淵:黒い塔へ

「さてもさても、謀るものよ。そこまでして我を封じておきたいか?」
黒衣の公女に仕える姫巫女は、騎士に向かってそう呟いた。
「破魔の騎士ラスカリスの血筋をこうも揃えて送り込んでくるとは・・・」

 今日は、カズヨシさんのところで『深淵第二版』。以前よりよくテストプレイに来てくれていたが、いつか『深淵』をという2年越しの約束を果たすために出張。プレイヤーは4名で、即興型を。

●キャラクター決定
 運命は1枚をランダム引き、または、テンプレート固定で、第二の運命を「運命の幻視」ルールで決定する。
 出来たPCは以下の通り。

傭兵ダーレン
 醜悪さゆえに、その絶対的な忠誠(縁故6)を、邪悪な貴族の奥方ルクレツィア様に捧げる傭兵。奥方はどうも、館の奥におぞましい軟体魚類のごとき魔族を祭った祭壇を隠し持っているらしいが、それは秘密。そして、ダーレンは奥方の命令で、古き血を継ぐ貴族の姫君カロリーネ姫を暗殺し、逃亡中。おかげで高名なる騎士ラスカリスと宿敵の関係に。

騎士ブレンド・ストバラス郷
 非常に善人の騎士。頼まれたらいやと言えない(運命「しがらみ」)。
 突然、姿を消した末の妹フェイの行方を捜して、従者セバスとともに旅をしているが、その性格のため、またも、キャラバンを守りながらの旅に。

白馬を連れた娘ユーリ 
 「変わり者の親族」バシレイオス叔父さん(運命「妄想」)から、白馬ブランディッシュを預かっていたが、バシレイオスは色々おかしなことを口走り、突然、失踪。1年後、突然ユーリに「ブランディッシュとともに●●まで来てくれ」という手紙を送ってくる。敬愛する叔父の求めに答えて、少女と白馬は旅に出るが・・・

踊り娘アイーシャ
 普通の旅芸人の予定が、なぜか、「封印の守護者」の一族の出に。
 その封印の中に封じられていたのは「黒衣の公女パルガ」である。
 そして、深い絆で結ばれた兄エルウィスが一族を裏切り、封印の護符を奪って逃走してしまう。その際、信じていた兄に切りつけられたことで心に深い傷が刻まれてしまう(「狂気」に縁故3点)。そして、護符を取り戻すため、エルウィスを探す旅に。

●セッションの流れ

 この4人が同じキャラバンに加わり、魔物の谷を越える旅に出るところからスタート。
 骸骨の妖魔と死せる下僕を倒したものの、宵闇が迫り、一行は近くの村へ。しかし、そこは黒衣の公女を崇める黒の姫巫女が支配する烏の塔であった。そこでエルウィスとバシレイオスを発見するが、バシレイオスの様子がおかしい。姫巫女も、なにやら発言が危険で、一行はそれぞれ、自分たちが罠にはまったことを知る。
 この4人は何らかの形で、黒衣の公女の魔力を受け継ぐ者で、黒の姫巫女は運命に干渉して、彼らを集め、パルガに仕える烏の群れに食わせてしまおうとしたのだ。いきなり、屋上に呼び出され、烏に食われそうになるダーレンは必死の思いで屋内に逃げ込む。
 一方、バシレイオスの部屋を訪ねたブレンド卿とユーリは、廃人と化したバシレイオスのノートから、黒衣の公女を封印するために、古代の聖騎士ラスカリスの血筋、護符、軍馬、そして、その血に浸された短剣が必要であることを知る。ブレンド郷は自分がラスカリスの血を引くことを思い出し、自らの血で短剣を浸す。
 アイーシャは兄の異常を知り、部屋から脱出したところで、烏の群れに追われるダーレンと合流、兄から封印の護符を取り戻す。
 4人は馬小屋で合流、ラスカリスの血筋であるアイーシャとブランド、ラスカリスの軍馬の末裔であるユーリの愛馬ブランディッシュ、封印の護符、そして、ダーレンが古き血の姫を刺殺した(ラスカリスの古き血に浸された)短剣で、黒の姫巫女に戦いを挑んだ。

 黒の姫巫女(黒衣の公女パルガの化身、召喚値110相当、破壊の斧槍【5打】を装備)&黒衣の女(召喚値50)2体を相手に、騎士と傭兵が奮戦する。二人がやっとこじ開けた隙をついて、アイーシャとユーリがブランディッシュに乗って、姫巫女に突進する。条件の揃った短剣で無理矢理、効果値12+貫通を展開、叙事詩の一撃を含め、103点を削るも、後7点で踏みとどまった姫巫女の反撃で、アイーシャは気絶し、落馬してしまう。ブランドの血を注いだ短剣を預かっていたユーリが最後の一撃を決め、姫巫女は倒れ、パルガの復活は阻止された。
 死者は0ながら、4名中、3名が残り寿命0で、エンディングで病死(+魔族の走狗に)。

 今回も、ほぼ引いた運命と夢歩きで構成したが、途中で勝手に暴走する設定が気持ちいい。
 ラスBOSSが「パルガ」になったのも、アイーシャのプレイヤーが、封印している魔族を、3つの候補から「黒衣の公女」を選んだから。終盤には、騎士が3つめの運命を引いて、やはり「封印の守護者」に。ここで、ダーレンの宿敵ラスカリスを、一族の名称に格上げし、PCたちに深い関係があることに。
 うーん、今回もよく回って気持ちよかった。

PS:来週は深淵CONシキサイであるなあ。明日はYS-CONで『真・女神転生X』である。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 17, 2005

『真・女神転生X』スキル・サポート

 『真・女神転生X』で、一部のスキルが欠落していることが判明したため、このBlogにて一時的にフォローします。正式な正誤表は日を改めて、JIVEのHPに掲載いたしますので、それまでの臨時措置だと受け取って下さい。スキルのデータは正式な正誤表では修正される場合があります。

 欠落が判明したスキルは以下の二つ。

■応急手当  分類:支援魔法
 コスト:MP3 判定自動 対象:1 
 威力:運 威力修正:レベル
 効果:味方ひとりのHPを威力分回復させる。威力ロールには「アイテム習熟」スキルの修正を加える。

□交渉術 分類:情報・調達系
 対象:自身 判定:自動
 効果:1シナリオに1回、会話判定の失敗を成功に変更する。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 16, 2005

ヴィンランド・サガ、クビシメロマンチスト

 「ヴィンランド・サガ」の単行本第一巻が出た。
 いやあ、いいねえ。収録されているのは最初の襲撃からハーフダンとの奴隷の話まで。ファンタジー好きなら、ぜひ。ヴァイキング生活を満喫ですよ。「クトゥルフ・ダークエイジ」とか、「ルーンクエスト」とか、「深淵」とかでそのまま、使える生活描写がいいねえ。

 西尾維新「クビシメロマンチスト -人間失格・零崎人識-」読了。
 どうも最初の「クビキリサイクル」がぴんとこなかったが、これはすいすいと読めた。ミステリというよりも、青春エンタというキャッチコピーが似合う作品である。個人的には、究極の傍観者「いーちゃん」に感情移入する瞬間があり、色々「危険な気分」に。零崎のキャラクターが魅力的であるよ。

PS:今、ニュースを見ていたら、アメリカ・ウェスティングハウスを三菱重工が買収というニュースが。
 アメリカ原子力の大手で、英国に買い取られていたものが売却されるというものだが、なぜ、気になったかというと、このウェスティングハウスは、エジソンとテスラの電流戦争で、テスラに支援しながらも、一時、敗北したのはウェスティングハウスである。その後、交流が評価されたのはウェスティングハウスの努力があったかとも言える。
 その歴史的な会社が今は原子力発電の基幹企業となり、はたまた日本企業に買収されるとは。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『真・女神転生X』Fire and Ice

選択せよ、炎か、氷を!

 『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』(以下『真・女神転生X』)の発売日!
 
今回は『真・女神転生』Ⅰ&Ⅱに対応した現代編ということで、人間を中心にプレイできるようにしました。ご意見、ご感想につきましてはぜひ、版元のジャイブHPまでよろしく!
 サプリメント「金剛神界」(仮題)の製作も決定、現在準備中です。今回230体以上の悪魔を掲載しましたが、原作である『Ⅰ』『Ⅱ』ではあわせて400体以上の悪魔がおりました。サプリメントでも大量投下の予定。その他、『真・女神転生』ならではのオカルト、格闘技、現代的なアイテム、あるいは大破壊後の情報なども追加していきたいと思っています。

 今月末発売のR&R13号では、体験漫画「スピタのコピタ」で紹介される他、追加悪魔データ、シナリオ・ソースなどが掲載される予定。本Blogでも、適宜、シナリオ・ネタを中心に、サポートしていきたいと思います。

 ・・・ということで、本日は、トライアル用のシナリオを。

トライアル・シナリオ「Fire and Ice」
GP5(サンプル・キャラクター使用)
PC数:3~4(覚醒者)/悪魔PCも可能。
スタイル:東京戒厳令/トラブル・シューター

予告編:ビル建設現場に出没する悪魔退治を依頼されたPCたちは黒い影を追って、地下へ。その時、激しい地震が東京を襲い、PCと悪魔は、さらに地下に広がる謎の空洞へと落下していく。
 なんとそれは邪悪なネクロマンサー、ネビロスが戯れに作ったダンジョンであった。

キャラ作成レギュレーション:サンプル・キャラクター使用。コネはランダム決定(振り直し2回まで)。アイテム購入可能。

プロット:PCたちは悪魔退治を依頼されるが、突然の地震で、ネビロスのダンジョンに落下してしまう。ダンジョンから脱出するには、2体の「犬型悪魔」を倒さなくてはならない。
 出現するBOSS悪魔は「妖獣ガルム」と「屍鬼ゾンビドッグ」の2体。この2体は、レベル、形状ともによく似ているが、ガルムは「炎に強く、氷結に弱い」。ゾンビドッグは「破魔・火炎に弱い」。この2体にうまく、弱点攻撃を行うかが勝利の鍵になる。

オープニング:ビル建設現場に出没する獣のような悪魔を退治する依頼を受ける。報酬は500マッカ。

リサーチ:出没する悪魔の情報を得る。ここでは、ガルムとゾンビドッグの情報を混ぜて出す。
「10レベルの悪魔だ」
「炎に弱いらしい」
「氷結に弱いらしい」
 
 ネビロスのダンジョンについては隠す。
 ネビロスはなぜか忙しくしており、対応不能。ダンジョンに入った後、ネビロスへのコネがあれば、ヒントかアイテムを一つもらえる。

ダンジョン・アタック:現場で悪魔を待ち伏せするPCたちの前に、ガルムが出現。追跡シーンとなる。ガルムを追い詰めると、地震が起きて、全員が地下へ。
 地下は「ダーク・ゾーン」扱い(「何かに気づく判定」に-20%)。

 最初に、アリスの幻影が現れ、脱出のヒントをくれる。
「炎の鍵と氷の鍵を手にいれたら、外に出られるわ。2つともわんちゃんが持っているから」
「あっちのわんちゃんと、こっちのわんちゃんね」

 ダンジョンの途中に、適宜、弱い悪魔との遭遇を入れる。交渉可能で情報源としても使用可能。

(推奨遭遇)
ゾンビ1~2体
ジャックフロスト1体+ピクシー1体
ゴブリン1体

BOSS戦:「妖獣ガルム」と「屍鬼ゾンビドッグ」のそれぞれ。どちらも弱点を象徴する鍵を持っている。両方倒すと、最初の場所に扉が現れ、地上に脱出できる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 14, 2005

『真・女神転生X』の表紙

 『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』は、7/16発売ということで、Amazonなどオンライン書店にも表紙が出始めていますね。脇にLinkを張っておきました。注文はまだ受け付けていないので、「売り切れ」扱いですが、ご購入を検討のかたはぜひ表紙だけでもみて下さい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

TRPGバトン

 知人のカズヨシさんから「TRPGバトン」なるものがまわってきた。
 世の中には、ビデオ・ゲーム・バトンとか、映画バトンとか、調味料バトンとか色々あるそうで、まあ、Blogのネタということで。
 ちなみに、調味料バトンは、色々な食べ物にどんな調味料を食べて食うかというもので、「ご飯」「生卵」「玉子焼き」から始まり、「生野菜」「鮪の刺身」「納豆」「豆腐」とかあるらしい。学校でアンケートを取ったら、何でもマヨネーズという奴が1名。お前がマヨラーだな。

★1.所有してるTRPGの数
 とりあえず、沢山。スチールラック1本、段ボール箱5個までは記憶しておるんですが?
 D&Dの赤箱が英語版、日本語版、中国語版と3種類あるのはいくつに数えるんでしょ? シャドウランの1版、2版、3版とかねえ。少なくともD&Dが5種類以上あるのはしかたないよねえ。

★2.最近お気に入りのTRPG
 デザイナーとしては常に自分の次の新作がお気に入りですよ。まず、「深淵第二版」。次に、『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』、あと、こっそり準備中のアレですかね。
 ふふふ。

 他人の作品を上げるとすれば、一番最近、感動したのはやはり「墜落世界」かな。あのセンスが好き。まともにプレイできていないので、本のコンセプトという意味ですが。
 実際にプレイして気に入ったのは「ガンドッグ」。このハードさが好きですね。お約束通り、バイオハザードをやって、ゾンビ軍団と戦ってもらいましたよ。
 あと、「クトゥルフ・ダークエイジ」を上げておかないとね。今、こっそりマスターの準備中。それは後ほど。

★3.思い入れのあるTRPG5タイトル
 自分の作品を上げるのはやはり反則っぽいので、直接、関係していない作品に限ることにして。

1:シャドウラン
 R&Rで語った通り。90年から92年ぐらいまで、私にとってもっともホットなゲームでした。基本的に第一版の人なので、2版以降のルールは聞くな(笑)
 カリカリにチューンしたHermetic Corporate Mageを作り、超高性能望遠鏡を使って軌道上のシャトルを撃破したのはよい思い出であるよ。(第一版では出来た)

2:ルーンクエスト
 R&Rで(以下同文)。魂の祖父です。少し前のBlog参照。基本的に、これもいきなりスピンアウトしている人なので、(以下略)。

3:トンネルズ&トロールズ
 ウォーロック誌の仕事で出会い、連載の関係で、たぶんもっともプレイしたゲーム。87年から90年ぐらいまで、えんえん、チャットでマスターしたり、プレイヤーしたり。しかし、今でもフライング・バッファローって頑張っているのですよね。

4:レレレ
 プロデュースしているので、ちょっと反則気味ですが、桂さんのマスターで遊んだキャンペーンが実に楽しくて、結局、スザク・ゲームズで出してしまった。権利を取りにいった際、ステラー・ゲームの社長に「本気か?」と聞き返されたのはいい思い出である。
 当時のPCが北欧と日本のハーフで、15歳の金髪美少年だった。自分ながら、なんちゅう設定だ。

5:アルス・マギカ
 ライオン・ランパントが作った中世暗黒時代を舞台にした本格魔術師RPG。後のWoDの基礎を作った作品であるが、あまりにマニアックすぎて、その後、てんてんと売られた挙句の果てに、アトラス・ゲームズに。でも、元気のようなので嬉しい。
 初版のジャンプ・スタート・キット(体験版)「Stormrider」が好きでね。あと、長所と短所のルールがあるのだが、このあたりのマニアックさがまたよし。

★4.気になる発売予定タイトル
 ※回答時点で未発売のタイトル
 「仮面ライダー響鬼RPG」
 「機動戦士ガンダムSEED RPG」
 「RPG忍法帖 バシリスク」

  え、妄想のRPGはダメですか? ええ、全部、願望ですよ、願望。では、ちゃんとした期待の新作を。

 「シャドウラン第四版」。2070年に時代を進め、ルールも抜本的に改善とか。どう世界を変えるかが気になる。

 そう言えば、少し前にアメリカで出た「Blue Rose」というロマンチック・ファンタジーRPGがあって、凄く気になっているのですが、誰かマスターできませんかね?

★5.バトンを渡す5人
 あまり、色々渡すとなんなので、とりあえず、西上君に回しておこう。すでにやっていたら投げ捨てて下さい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 12, 2005

黒い仏

 諸事あって、殊能将之の「黒い仏」を読み直す。
 ミステリって書いてありますが、正統派のミステリを期待したら、怒る作品である。クトゥルフ神話の黒い神様が仏教に混じって伝来していたという設定の危険な伝奇ホラー風味の実験作である。「黒い神様」ですから、ええ、ウラワザの山ですよ。面白いけれど、それはミステリじゃないし、SFでも宇宙的な恐怖でもないし・・・正当なクトゥルフ神話でもたぶん無い。
 そう割り切って読んで下さい。

 重要なのは、例の黒い神様が仏教に混じって渡来した際の名前で、これが黒智爾観世音菩薩。さらに、ここに伝わる秘密のお経が「妙法蟲聲經」(虫の声のお経)。そこに現れる悪龍の名前が朱誅龍(シュチュリュウ/チューチュールー)。
 ええ、ええ。もはや説明の必要はありませぬな。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『真・女神転生X』見本誌到着

 表題の通り、『真・女神転生X』の見本誌が到着。これで予定通り、週末には店頭に並びます。今回はオリジナルの表紙となり、TRPGファンの皆さんには懐かしい感じがするかもしれません。
 このBlogでも何度か紹介している通り、現代編です。PCは主に人間ですが、悪魔をPCとして選んでも構いません。サンプル・キャラクターには妖精ピクシー、妖精ジャックフロスト、魔獣ケット・シーが含まれています。今回は黒百合姫さんがサンプルキャラクターのイラストを担当して下さいました。えぃわさんとはまた一風変わった愛らしいピクシーをご堪能下さい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 11, 2005

夢のトリガー(日々の雑記、「フレディVSジェイソン」「SW3」など)

「あれは戻ってこようとしているのよ・・・・
 ええと名前は・・・・・・」
「口にするな。忘れろ!
 思い出したら、悪夢が戻ってきてしまう!」

 土日はなぜか疲れてヘロヘロでした。アトランティス話の傍ら、アニメ見たり、本を読んだり・・・。
 今日(月曜日)になって、やっと「スターウォーズ エピソード3 シスの復讐」を渋谷で見てました。中学時代に「スターウォーズ」を見て以来、ずっと付き合ってきた作品が終わり、最初の作品へのループが完成する。それはまるで、「スターウォーズ」という作品の完成、別の言葉で言えば、死と再生を見た気分です。暗い訳ではないが、ある意味、お別れであるという気分で

 帰ってきたら、プロレスラーの橋本《破壊王》真也急死のニュース。特にプロレスが好きではなかったが、彼をモデルにした多くのキャラクターを見ていたので、妙に寂しい気持ちになった。享年40歳。私より年下である。まだ早いやろ。これまた「お別れ」の出来事があった。不可解な気分である。

 こういう気分の時には、さっさと何か物語を書いてしまおう。そういえば、木曜日のTVで「フレディVSジェイソン」を見て以来、思いついたままの「深淵」用のシナリオネタがあったな。
 「フレディVSジェイソン」は名前の通り、ホラー映画界の2大ヒーロー、「エルム街の悪夢」のフレディと、「13日の金曜日」のジェイソンが共演するという、最近流行りの対決物である。展開は、ダーレスの書いたクトゥルフ物みたいなもので、ジェイソンは水死したから水に弱く、フレディは焼き殺されたから火に弱いとか、怪しい脚本が爆発。B級テイスト大爆発でしたよ。
 唯一、秀逸なのが、エルム街のフレディ封じ込め作戦。フレディ事件を全て隠蔽し、記録も抹消する。わずかな生存者は精神病院に送り込んで隔離し、夢を抑制する新薬を常用させる。皆がフレディを忘れてしまえば、もはや悪夢は存在しない。
 しかし、復活を目論むフレディはクリスタル・レイクからジェイソンを呼び寄せ、恐怖をエルム街に蔓延させる。友人を殺された主人公の少女は、警察の不用意な一言からフレディの名前を知り、悪夢に捕らわれていく。
 このあたりの展開が凄くよい。「エルム街の悪夢」シリーズらしい展開である。
 まあ、そのあとはダメダメになっていくのであるが、この部分はそのまま、ホラーシナリオのネタになる。

 ホラー物のTRPGと言えば、クトゥルフ系だが、クトゥルフ系の場合、悪夢を再現するためのルールは少ない。その分、自由にやれるとも言えるし、SANチェックだけで十分とも言えるが、デザイナーとしてはやはり、そこをどうハンドリングするかの示唆は欲しい。
 私自身は、やはり、悪夢を扱うならば、「深淵」がもっとも手にしっくりくる。
 フレディを封じるために、彼の名前を封じたエルム街は、町ぐるみで運命「沈黙の封印」を自らに課した街と言える。あるいは無理矢理、運命「無垢」を取得した街かもしれない。一度、誰かがフレディの名前を口にする判定に成功してしまったら、街は悪夢の底に沈むのだ。
 シナリオとしては、PCたちが辺境の街に紛れ込むところから始めてもいいし、自分たちの街がおかしいことに気づくところから始めてもいい。そして、いつか誰かが《超越幻視》(達成値25以上)を行い、禁じられた名前を見出してしまうのだろう。
 そう、気づいてはいけない名前に。
 そして、それを口にした瞬間、悪夢は伝染していくのだ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 09, 2005

デビルサマナー新作とウルトラマンマックス

 まず、タイトル通り、デビルサマナーの新作が発表されましたね。大正20年を舞台に葛葉の先祖、14代目ライドウが主役。それも、学生探偵サマナーだそうです。
 世界観がいいですね。純粋にプレイしたいですね。
 オニが江戸風情の残り下町あたりをうろうろしているという図式は、何か別の感じで刺激的。仲魔を市中に放って噂を聞くというシステムも面白そう。
 発売が楽しみです。

 「ウルトラマンマックス」第一話、第二話を見る。
 原点に帰ったウルトラマンということで、ウルトラマンとセブンをあわせたようなデザイン、怪獣対策チームDASHのイメージは「帰ってきた」から「エース」ぐらいの感じで、司令長官が黒部進(初代ウルトラマン)、科学アドバイザーが桜井浩子(初代、アキコ隊員)、隊長は宍戸ジョーの息子、開。
 ユニークなのが、オペレーター役のエリー。最初は可愛いオペレーターかなと思ったら、完全に瞬きしないし、キータッチが超高速、第二話では首をかしげると機械音がして、女性アンドロイドと判明。深夜も、暗い司令室の同じ場所に座ったまま。エレキングの影響で停電すると動かないし。「ジョークが分かりません」とか、「人間って不便ですね」とか、「嫉妬の感情を確認、インプットします」とか。いい味を出していますね・・・ロボ萌えのある方はぜひ一度見て下さい。
 第二話「怪獣を飼う女」は、エレキング登場で、シナリオタイトルとか、ゲスト女優さんの選び方とか、ウルトラセブンのエレキングの回をかなり意識していました。できれば、発進シーンとか、シナリオとかもセブンの雰囲気を踏襲してほしかった感じがします。セブンの「フォース・ゲート・オープン!」というメタリックな発進シーンが好きでした。

 ロボ萌えのネタで言えば、週刊モーニングの「わたしはあい」が、ロボット情報工学の粋を尽くして、まじめに「ドジっ娘」ロボを作るというとんでもない漫画。ハイテク会社が試作した眼鏡っ娘アンドロイド「あい」を、天才美少女ゲームデザイナーがプログラムし、萌えキャラを生み出す。今週はついに、人工知能が「萌えルーチン」を自主的に起動する。主人公と「あい」の遭遇が、秋葉原のメイド喫茶(ここで密かにフィールドテストが行われていた)というあたり、時代を先取りというか、時代の間違った波の真っ只中というか。
 ああ、現在進んで入る秋葉原クロスロード・プロジェクトの目標地点はここか! 筑波学園都市とオタクの聖地、秋葉原を特急で直結するって誰が言い出したのやら。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 07, 2005

日々の雑記、ルーンクエストと深淵

 海の向こうで「ルーンクエスト」の新版の話が出ていますね。
 Mongoose Publishingから2006年6月発売で、一部新システムもあり、最初の発売されるのはグローランサで、その後の展開としてアーサー王物もという話。詳しくは、版権者グレッグ・スタフォードの公式発表(イサリーズ)を。

 R&R9号の「私の愛したゲーム」で少し書いたが、ルーンクエストは私のRPG路線を目覚めさせてくれたRPGである。その前に、D&Dやトラベラーをプレイし、それなりに思い出のある作品となった(特にトラベラーはGMとしての快感を教えてくれた)が、ルーンクエストは私を「ゲーム・デザイン」の道に引きずり込んでくれた。
 後の「深淵」に至る世界設定は、ルーンクエストを目指して作った「半オリジナル・ゲーム」を遊ぶ中で出来ていった。その後、各社に持ち込んでいく過程で、RQ第三版の重量ルールを何とか軽量化しようとして作られたのが、カード化の手法である。結局、重量ルールは簡略化され、アクション・カードの個性とフレイバーをルール化した「語り部」=「夢歩き」ルールが残った。システムも%ロールから、2d6に変わった。
 今となっては、形もイメージも全く違ってしまった「ルーンクエスト」と「深淵」であるが、「ルーンクエスト」は偉大なる祖父であり、その復活は嬉しいことである。今年の夏には、私にとっては、重要な大叔父というべき「シャドウラン」の第四版もでるという。実に楽しみである。

PS;昨日の日経トレンディの取材の一コマ。
「代表作を上げて下さい」
「代表作は『深淵』。最新作として7/16発売の『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』。あと、2003年3月にEbから出た「上海退魔行 ~新撰組異聞~」を上げておきましょう」
「漢字が多いですね」

 えー、「ブルーローズ」とか「パラダイス・フリート」とか、「ラウラ・マアの守護者」とかも入れましょうか?

**一部修正

| | Comments (0) | TrackBack (1)

イベント予定

今後のイベント出席予定

7月18日 YS-CON9IN AKIHABARA
 『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』 ホビーベース イエローサブマリン秋葉原RPGショップにて。ホラー特集だそうで。発売直後!なので、反応が楽しみですね。

7月24日 深淵CONシキサイがあるので、前向きに参加予定としておく。当然、「第二版」でGMの予定。

8月26-28日  JGC2005。 金曜日夜にも『真・女神転生X』のマスターが入り、ほぼスケジュール確定。

26日夜
『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』(JIVEスペース)

同深夜
『深淵第二版』GM (サード・カフェ) 「深淵」で複数スペースを取ったので、いつものマスター陣はぜひご協力よろしく。

27日昼
『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』(JIVEスペース)

同深夜
「クトゥルフ」関連トークショー出席。

28日昼
『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』(JIVEスペース)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 06, 2005

アナログ・ゲームが売れている

「今、ハンズでアナログ・ゲームが売れているようなのですが?」

 日経トレンディの取材。質問は上記の通り。
 ざっと話したら、1時間半もかかってしまった。以下はその要点。

●アナログ・ゲームって何?

 アナログ・ゲームという言い方は、デジタルに対するアナログのゲームという意味で、デジタル・ゲームの領域がドラクエ、テトリス、大戦略、対戦格闘、美少女ゲーム、電子化が進むパチンコ、MMOなどのありとあらゆるデジタル・デバイス経由のゲームを示すように、非常に幅広いものである。

 便宜上、アナログ・ゲームと呼ばれる範囲には、、4つ、もしくは5つのジャンルが存在する。

【1】パーティ・ゲーム:ホームユースのボードゲーム、カードゲームなど。いわゆるドイツゲームはここに含まれる。
【2】シミュレーション・ゲーム:いわゆるウォーゲーム。戦史をテーマにその再現を楽しむ「体験型ゲーム」であるが、勝利するには戦術能力が必要となる。現在はPCゲームに移行しつつあるが、ボードのシミュレーション・ゲームには秀作が多い。歴史が長く、強いコミュニティを持つ。
【3】テーブルトークRPG:D&Dを嚆矢とする、プレイヤーがキャラクターを扱って会話で進めるストーリー・ゲーム。70年代前半に、シミュレーション・ゲームから誕生した。日本では80年代にライトノベル層を取り込む形で人気が爆発し、一定のユーザーを得る。近年では、D&D3Eの再上陸が起爆剤となった。
【4】TCG:1993年の「マジック:ザ・ギャザリング」を嚆矢として爆発的に拡大、日本では「遊戯王」「ポケモン」を中心に、90年代中盤から広がる。「遊戯王」が小学生男子の基礎知識となる一方で、マジックで育ったトーナメント・プレイヤーが青年層に広がっている。

 このほかに、将棋、囲碁、チェス、百人一首、マージャンなどを包括する「【5】トラディショナル・ゲーム」というジャンルがあるだろう。
 なお、このジャンルの大半は非常に近しいもので、かなりクロスオーバーするファンが多いが、その一方で、完全に単独のジャンルだけのファン・コミュニティもある。

●アナログ・ゲームのヒット

  「(東急)ハンズで売れている」というのは、【1】のパーティ・ゲーム、特に、ドイツ・ゲームであろう。
 今、売れている理由を問われたが、どちらかと言えば、今、売れ始めた訳ではなく、90年代後半から始まったドイツ・ゲームのトレンドが結実したというのが私の見方である。1995年の「カタンの開拓者」のブレイクでドイツのゲームが評価され、日本にも上陸した。以来、ドイツの生きのいいゲームがどんどん日本に入ってくるようになり、このパワーにデジタル・ゲーム業界もアナログ・ゲームを再評価するに至った。
 「カタン」がきっかけになって、ヨーロッパの豊饒なゲーム業界が紹介され、広がった結果であるといえる。

●デジタル業界のアナログ・ゲーム再評価

 この動きに加えて、デジタル・ゲームのマルチ・プレイヤー化がアナログ・ゲームの再評価を加速する。
 ゲーム機を囲んで遊ぶ「デジタル・パーティ・ゲーム」の増加、対戦格闘技ブームの背景で現れたコミュニティ、MMOの拡大に伴う「ヒューマン・ファクター」の再評価などが、間接的に、アナログ・ゲームのヒットにつながったのであろう。私の専門とするTRPGも、デジタルからのUターン、Iターン組がおり、これらの流れとは無縁ではいられない。TCGの流行も無縁ではないだろう。TCGコミュニティでゲーム仲間を得たプレイヤーが、D&Dを始める、カタンを覚えるといったように別のアナログ・ゲームに走る流れもある。インターネットで「人狼BBS」にはまった人々が、元のカード・ゲームにたどり着く可能性もある。そうした新規参入者を受け入れるジャンルを維持してきたショップ、メーカー、クリエーターの努力も忘れてはならない。

 日経トレンディの記事は8月上旬号に乗るそうなので、これを機に、ドイツ・ゲームがより売れるようになるといいものである。個人的に最近のお薦めは「チャオチャオ」かな。

PS:ボードゲームに興味が出た方は、スタジオ新大陸・著の「ボードゲーム・キングダム」をどうぞ。

追記:*7/7一部修正。雑誌名

| | Comments (0)

げんしけんとバトルテックな日

「げんしけんで一番の萌えキャラは斑目だ。(By 平野耕太)」

 今日は学校の日。生徒に「げんしけん」6巻付録の同人誌を借りて休み時間に読む。
 何を隠そう、「げんしけん」6巻の発売日(6/23)に多忙で本屋に行けなかったら、特装版(いわゆる同人誌付き)を買い損ねてしまったのだ。翌日にはAmazonも売り切れ、ユーズドが1500円の値段がついている。七月に再版という噂もあるので、ゆるゆると待つことにして、生徒に「同人誌」だけ借りたのである。
 お目当ては二宮ひかるであるが、甘詰留太とか、平野耕太とか、色々楽しげな人々が書いており、特に、平野氏の「班目=最萌えキャラ」発言は1枚絵のみながら、私も大いに同意。

 ライティングの授業は体験情報の話。文字情報を体に叩き込み、自分で確認してよりよい体験に昇華せよ、という趣旨であるが、なぜか授業の始まりは漢字テストで、魚の名前を読むところから。
 漢字が読めたら、次はそれをどう食ったかを思い出し、味を書く。

 鮪・鰹・鰯・鮹・鮑・鯡・鮎・鰆・鱶・・・

 ごめん、普通の人は鱶(ふか:鮫の異名)は食わないな。うちの故郷は浜辺から近いので、鮫が入ることが多く、なぜか肉屋で鮫のフライを売っていた。おやつ代わりによく買って食べたものである。

 ついでに、「キッパリ!」の話をしたり、Musical Batonをそのまま生徒に投げてみたり、あとは夜の東京駅で新幹線を見送ってホームを走ったり、デューク更家の真似をしたり・・・いや何の授業だか。

 午後はアナログ・ゲームで、バトルテック
 分からない人のためにいうと、マクロスとサザンクロスとモスピーダみたいな戦闘ロボットが、ダグラムっぽい地上戦を戦うシミュレーション・ゲーム。
 今回はルール学習ということで、適当に好きなメックを選ばせてチーム戦をする。練習と称して、全弾発射モードをけしかけたので、あっちこっちでライフルマンやウォーハンマーがオーバーヒート、中には弾薬が爆発して吹き飛んだり、エンジンが止まってたこ殴りになったり。私はローカストで走り回って、腕を吹き飛ばされたり、フェニックスホークでグリフィンの背後を取って蹴倒したり。
 ああ、楽しいなあ。
 来週は上限ウォーハンマーまでで、各自100トンまでの小隊を組んで、バトルの予定。すでにローカスト5体とか息巻いている人がいるが、ライフルマン+2ローカストとかのほうが健全かとも。

 帰り道で富沢ひとし「特務咆哮艦ユミハリ」1を読む。時間戦争物であるが、著者一流のおかしなセンスの侵略システムとか、メカとかが相変わらず変で、話がうにゃうにゃ。でも、その背景が気になる。けっこうひどいネタが可愛げな絵で語られるのが「怖い」。あいかわらず、この人のセンスはすごいな。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 05, 2005

ディープ・インパクト成功

 NASAのディープ・インパクト計画が成功したというニュースが。衝突体が時速3万7千キロで激突し、彗星内部の状況を調べようというものである。衝突のシーンがすごいですね。

 彗星にとっては軽トラに蚊がぶつかった程度といいますが、何か起きるかもというSF的な、あるいは、ホラー的な発想もついしてしまいます。
 そう言えば、7/18のYS-CONは「夏休みホラー特集」だそうで、そういうシナリオにしようかな?

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 04, 2005

パラスアテナVSポセイドン

 スパロボ・ネタではありませぬ。決して、シロッコの作ったモビルスーツとバビル2世のしもべが戦っている訳ではありませぬ。
 ギリシア神話における対立構造として、アテナ神(パラスアテナ)と海神ポセイドンの戦いの構図があるという説である。これは諸説あって、アテネVSトロイの守護神戦争の図式だとか、アテネなどアッティカ半島諸都市とエーゲ海の島々の対立の図式だとか、都市文明と自然災害の対立の図式だとか、いわれている。

 なぜ、こんな話をするかと言えば、相変わらず、アトランティス本の執筆中で、サイスの守護女神ネイトの正体を確認しようとじたばたしている最中に、ある本に出会ったからである。

 サイスとは、プラトンのアトランティス話の元ネタを、プラトンの祖先の友人である賢者ソロンが聞いた場所である。これはエジプトの三角州の北西部にある。紀元前28世紀頃、第一王朝の開祖ホル・アハ(戦う鷹)王が、ネイトの神殿を開いたという。紀元前7世紀、ここに旅したギリシアの賢者ソロンが、この地の神官からアトランティスの話を聞いたという。エジプトは基本として、多神教なので、具体的にどの神殿に仕える神官かは不明だが、話の流れとして、女神ネイトの神官である可能性は非常に高い。

 では、ネイトはどういう女神かというと、戦いの女神であり、ホルスに近い存在であることは分かったのであるが、なぜ、この人がアテナとイコールで結ばれるかが分からない。

 そんなおり、本屋にて「黒いアテナ:古典文明のアフロ・アジア的なルーツⅡ考古学と文書における証拠(上)」(M・バナール)を発見。ヨーロッパの歴史学ではタブーとされてきた、古代ギリシアへのアフロ・アジアの影響を論じる論文「黒いアテナ」の第二巻の上である。

 簡単に言うと、古代ギリシア人は西欧諸国の主要民族のように、肌が白い金髪の人じゃなかったよという話。その象徴として、女神アテナの肌が黒くて、髪も黒かったかも、とバナールは言う。

 たぶん、日本の一般読者の多くにとっては、どうしてこれがタブーかぴんとこないだろう。

 ヨーロッパには、いくつもの幻想があるが、古代ギリシア人もまた幻想化された存在である。
 しばしば、理想化されたギリシア人はアーリア系で、白い肌、金髪の種族とされるが、現在、ギリシアに住んでいるギリシア人は黒い髪と浅黒い肌を持つ。これは、古代ギリシア世界の崩壊以降、トルコ系などの混交で発生したと言われているが、M・バナールはインド=ヨーロッパ語族の影響を認めつつも、ギリシア文明に、エジプトやレヴァント(地中海東岸、中近東のうち地中海側でフェニキア人などを含む)の影響が大きいことを主張する。
 ギリシア人はヨーロッパの文化の源であるので、これまた「自分たちの魂の先祖」として美化されている。そのため、ギリシア神話の神の多くは西欧人が好む、透き通った白い肌と金髪で描かれる。ギリシア文明は欧州の魂の故郷であり、純粋であるべき存在なのである。
 ところが、バナールの主張する「アフロ・アジアの影響」を認めた時、古代ギリシア人もまた髪が黒く、黒髪であることを認めなくてはならない。そう、けっして古代ギリシア人が自分たちの祖先ではないことを。
 そこで、古代ギリシア像の捏造が始まることになる・・・。

 ちょっと、遠回りしたが、実は本題はそこにはない。
 この本の中で、アテナとポセイドンの対立構造とは、ネイトとセトの対立構造と酷似しており、その影響下にあるのではないかという話が出てくるのである。
 ネイトは戦いの女神にして、天空の神であり、同時に、水の神でもある。道を開く力もある。おそらく、ネイトはホルスの女性版というべき耀く存在であっただろう。
 セトはエジプト神話で砂漠に住む邪悪な神で、ホルスの宿敵。キリスト教におけるサタン像の原型となった悪神である。『真・女神転生Ⅱ』では漆黒の邪龍の姿で登場する。
 天空の戦士である女神が、砂漠の邪神セトと戦う。
 紀元28世紀のエジプトというから、主要な装備は槍と盾、そして投擲用の棍棒である。

 一瞬、脳裏を、槍と盾を抱え、黒龍と戦う耀く女神の姿が浮かぶ。場所は恐らくナイルの三角州上空。
 かっこいいではないか!

 ネイトの顔にクレオパトラのイメージを重ねる。
 クレオパトラはマケドニア人(ギリシア辺境の民族)が建てたプトレマイオス朝の王女だから、エジプト人と民族が違うと、脳内議論が始まったところで、バナールの理屈で言ったら、ギリシア人にはエジプトの影響があるからOKという自己完結モードに。ああ、妄想がリサイクルされて、OKが出てしまった。
 いいのか、オレ。

 それで・・・アテナ=ネイトという図式が出来たならば、邪神セト VS パラスアテナとかもOKなんだな。

 復活を図る邪神セト。かつて、セトを封じた戦いの女神ネイトの力はサイスのイスラム化とともに失われた。もはや、セトの復活を防ぐ方法はない。
 しかし、異端の考古学者は、ネイト女神の力を受け継いだ「黒いアテナ」ならば、セトを倒すことができるという。歴史学会のタブーを破り、「黒いアテナ」の探索が始まる。

 うむ。「ブルーローズ」用のネタであるが、そのまま、『真・女神転生X』でも使えそうだな。

追記:「黒いアテナ」と同様の議論が、イエス・キリストについてもある。パレスチナの民であったイエスもまた、浅黒い肌と黒い髪を持っていたであろうが、黒人を差別してきた白人社会には浅黒い肌というだけで受け入れがたいものがある。これを悪用して、「イエスは黒人だった」と主張する人もいるが、パレスチナ人はネグロイドではない。

追記2:先日のMusical Batonでバンタンの卒業生からもトラックバックをいただきました(生存確認完了)が、ダブっていたので片方を削除しました。Batonシリーズは、Blogの日記ネタが尽きたときに便利なので、うまく使ってくださいな。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』7/16発売決定

 タイトルの通り、やっと『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』(略称『真・女神転生X』)の発売日が7月16日に確定いたしました。広告より少々遅れましたことをお詫びいたします。
 30Pほど厚くなりましたので、価格は4750円+税。
 『Nocturne』を上回る230体余りの悪魔データを、『真・女神転生』ⅠとⅡより収録、アイテム、スキルも大幅に増強しました。プレイヤーが扱うのは基本的に人間ですが、『Nocturne』同様、悪魔をPCとして遊ぶこともできます。現代編を遊びたいというメガテン・ファンの皆さん、現代伝奇物を遊びたいという皆さん、ぜひお買い求め下さい。
 

 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 03, 2005

アトランティスは誤訳?

 あいかわらず、アトランティスな日々で、お約束のようにプラトンと格闘中。迷ったら、とにかく最初に帰れという話である。ところが、アトランティス物語の原典である『ティマイオス』序文と『クリティアス』断章は、よく読むと色々おかしなことが書いてある。まあ、この辺の整合性を取っていくのがアトランティス研究の醍醐味というか、歴史ロマンたる所以でありましょう。

 例えば、『クリティアス』には、「エジプトの神官がソロンに語るアトランティスの話に出てくる名前は神官がどうやら翻訳したものであることにソロンが気づき、詩作用のメモを作る際に、意味を考えながら、自分たちの言葉に翻訳した。だから、異国の人がギリシア風の名前でも驚かないでほしい」という趣旨の記述がある。
 これはとんでもない話である。
 伝説は二度、翻訳されていたのだ。

 もともとのアトランティス話(洪水前のアテネ、ギリシア語?) 
→ 翻訳され、サイスの言葉に 
→ 神官から話を聞いたソロンがギリシア語に再翻訳

 つまり、アトランティスとか、アトラスとか、ポセイドンとか言っているが、これは「翻訳名」であり、「実名」は異なる可能性が出てきたのだ。
 例えば、アトランティスというのは「アトラスの娘」という意味であるが、これらの名称が翻訳だとした場合、「アトラス」という名前が原文にあったかも分からなくなってしまう。実際、最初からアテネの守護女神アテネとサイスの守護女神ネイトを一緒にしているあたりでかなり乱暴であるが、そのことを考えると、色々危険な可能性が生じてくる。アトラス王という名称自体、翻訳であり、ギリシア神話のアトラスに対応するエジプト神話の神((そんな神がいたかなあ?))を当てていたので、ソロンはそう訳したが、もともとは全く違う神格だった可能性もあるのだ。
 まあ、「ロード・オブ・ザ・リング」でアラゴルンの偽名「STRIDER」(大またで歩く人とか。足が速いというニュアンス。小説版は「馳夫」)が「韋駄天」と訳された事件みたいなものである。

 ここで、もっと恐ろしいのが、誤訳である。

 翻訳というのはそれなりに相手の文化を分かっていないと、失敗しやすい。特殊な文化背景を持つ言葉であれば、なおのこと翻訳を誤ることがある。例えば、ベテランの翻訳者でもSFやファンタジーに精通していなければ、Orcを「樫の木」(Ork)と訳してしまう。オーク、もしくはオーク鬼と翻訳するには「指輪物語」、あるいは、その影響下に生まれた諸作品(ゲームでも可)に触れていなければできない。

 その上、2回も翻訳(意訳・超訳)しているし、うわあ、どきどきする。

 誤訳の問題は、プラトンの原文に当たったとしても解決しないのが分かっている。あれは訳文であり、ソロンがもとにした原文、すなわち、神官の話のもとであるというサイスの石碑を確認するしかないのである。
 しかし、これを確認したというのは、ソロン以外にひとりしかいない。プラトンの初期の門下生クラントールがその石碑を見たというが、困ったことに彼はヒエログラフを読めず、案内人に見せてもらっただけ。結局、その石碑を確認した現代の研究者はいない。どこにそれがあるかも今は分からないからである。恐らく、イスラム帝国期に破壊されたか、もともと存在しなかったのかもしれない。

 アトランティス伝説に何らかの誤訳が混じっていたとしたら?
 それはさらなる迷宮に我らを導きいれることになる。

 伝説の伝播における誤訳というのは、決して少なくないし、途中で解釈が変わったり、仲介者の文化が混入したりすることも少なくない。昨夜の「世界ふしぎ発見」でも、我々がインド紀元と考えていた日本のお盆(盂蘭盆会)の語源がソグド語の霊魂(ウルヴァン)であり、ソグド人が信仰していたゾロアスター教の祭祀が、ソグド人の伝播していたシルクロード仏教に混入したものであるという研究が紹介されていた。

 「ブルーローズ」のみならず、「上海退魔行 ~新撰組異聞~」や『真・女神転生X』でも使えそうなネタである。シナリオにする場合は、誤訳を引き起こした人物の介入理由を考えることになるだろう。
 「ブルーローズ」の場合は、誤訳を引き起こし、超古代文明を秘匿しようとする《銀の暁》あたりの陰謀か、セレスティアル・ゲートによる超訳でトンデモ解決が始まるとか。
 「上海退魔行 ~新撰組異聞~」の場合は、坂本龍馬か武田観柳斉あたりがアトランティス伝説を誤訳して、とんでもないことを言い出すとか・・・いや、本家シュリーマンとブラヴァツキー夫人がいるし。。。
 『真・女神転生X』の場合は、真面目にアトランティス話をしつつも、誤訳でなぜか東京湾にアトランティスがあったことになってしまうとか。ムーだとありそうですね。

 個人的には、「深淵」において、魔道書の誤訳をするというのが面白そうだ。
 写本時のミスか、翻訳時のミスか、いや、それさえも魔族の策謀なのか?

付記:残念ながら、私もギリシア語やヒエログリフは読めませんので、岩波書店を信じます。他の関連書と引き比べて確認はしますが、できるのはそこまで。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 02, 2005

明治3年 ミスカトニック大学日本調査隊

 アトランティス本の執筆に疲れた隙に、ちょっとした理由があって、朝松健氏の「肝取村鬼譚」を読み返す。
 冒頭に、北海道寿渡似群植白村肝取村の由来があるのであるが、ここで発見された遺跡を、明治32年(1899年)にミスカトニック大学の調査隊が調査するという話が出てくる。

 おお、なんて素晴らしい設定だ。

 もちろん記録など残っていない。同年9月に起きた火事で、調査用の分室が焼失してしまったからだ。さらに、調査に協力した日本の関係者も明治40年の函館大火で根こそぎ壊滅してしまう。
 この調査隊が明治32年の北海道だけを調査したとは思えない。
 きっと他の地域にも探検にいったに違いない。
 そこを妄想すると、これはたまらない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 01, 2005

イリヤッド8・・・アトランティスな日々

 昨日は、1日、アトランティス学(アトラントロジー)の歴史を書く。
 20世紀中庸、ロシアのアトランティス研究家、N・F・ジロフは言う。「アトランティス問題には三つの基礎的な側面がある」と。
 第一に、地質学的な問題。アトランティス大陸の地質学的な立証である。大西洋なり、地中海なりにアトランティスがあって、沈んだならば、そこを地質学的に検証しなくてはいけないのだ。
 第二に、文化人類学的な問題。アトランティスに人類文明があったのかどうか、あったとしたら、人類文明におけるその影響はあるのか? それを人類学的に立証すること。しかし、ここには熱に浮かされた作家たちが参入しているので、信頼性が低いものが多いとか。
 最後に、アトランティス学そのものの歴史。なんというか、人類の叡智が迷路に迷い込んでいく図式そのものが面白い。それは下手なロマン小説を読むよりエキサイティング。まあ、トンデモ本が売れる理由であるな。

 電話で打ち合わせ。次の企画のあれとあれはGO! なんか夏はなさそうな感じ。本当はアレの打ち合わせもしなければいかんのですが、うわあ、もう7月だあ。

 学校経由で、日経トレンディから取材申し込み。アナログ・ゲームの話らしいのだが、さて、どこまで説明する必要のある話なのか? ボード・ゲーム・ブームの話ならば、「カタン」とかの話をすればいいが、TCGとか、TRPGの話をするとなると小一時間じゃすまんぜ?
 来週水曜日、バトルテックの日か。

 夕方から、講師仲間の斉藤氏、卒業生、あと西上君(BATON感謝!)と連れ立って、日比谷の某社に務める元・講師仲間のS氏を訪ねて飲み会。卒業生(03生)の若手ライターも交えて、色々危険な話を聞いた後、飲み屋で中国関係の歴史ネタで盛り上がる。最近、Sさんは中国近代史な人なのですね。明治維新とか、台湾問題は、上海の時に色々調べたので、面白い面白い。
 その席上、卒業生の松尾君がここのBlogを見てくれたことを知る。「偏ってますか?」の回のMSで、50個上げたとか。凄い! 

 ヘロヘロになって終電で帰宅。深夜まで開いている駅前の本屋で「イリヤッド8」をGET。
 アトランティスを追う本格考古学ロマンである。今回はヒムラー、シュリーマン、テンプル騎士団を巡り、マルタ島へ。連載は読んでいないので、今度、まとめてどこかで読まねば。

**一部勘違いがあったので修正(7/7)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« June 2005 | Main | August 2005 »