ギリシア人って誰?
相変わらず、アトランティス本(仮称)とバトル中。
その途中、ふと疑問に思ってしまう。
「ギリシア人って誰?」
もともとはもう少し違う疑問だった。
「アトランティス人はギリシア人なのか?」
実は、ギリシアに、インド・ヨーロッパ語族が到達したのは紀元前2000年頃、黒海沿岸(北岸)から来たと言われている。たぶん、本当の故郷は南ロシアの平原のどこかだ。
これのどこが問題かというと、紀元前2000年というのが、「ブルーローズ」以来、最終氷河期の終焉(紀元前1万年)とか、エジプト第一王朝(紀元前3300年)とかいう年号をしばしば扱うようになった私から見れば、「ずいぶん、最近の話」なのである。
いわゆるギリシア文明の中でも一般的に知られるアテネの成立は紀元前8世紀とされるから、よいのであるが、サントリーニ島などエーゲ海で繁栄したキクラデス文明の起源は紀元前3000年、トロイの第一層は紀元前3300年。じつはまだギリシアに、ギリシア語がなかった時代のできごとなのである。つまり、エーゲ海の最初の文明を担ったのは、ギリシア語到来以前の人々である。
彼らはいったい、何人で、どういった言葉を話していたのであろうか?
いわゆるインド・ヨーロッパ語族でないことは明らかである。
さて、紀元前2000年頃、クレタ島に繁栄した人々は、「ミノア文字」(いわゆる線文字A)を使い、本土の住民(ミュケナイ人)とは若干、人種が異なっていたのではないかと言われる。「アトランティス大陸沈没の謎」によれば、ミノア文明の担い手は2波に分かれてクレタ島に到達したという。まず、紀元前3000年頃、すでに新石器時代の技術を持った集団がやってきた。そして、紀元前2500年頃、エーゲ人と呼ばれる地中海人種がやってきた。褐色の肌と黒い髪、黒い瞳を持つ現在のクレタ住民の祖先である。彼らは交易をよくし、地中海各地と交易、文明を花開かせた。キクラデス時代のエーゲ海文明人も同様だったのだろうか?
まあ、このあたりが「黒いアテナ」につながってくるのかなあ。
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