13歳からのゲームデザイナー
……小説をUPしたところで、少し、ゲーム学校絡みの話を書く。
バンタン電脳情報学院で、非常勤講師をするようになって何年か経つ。すると、時折、PTAの知り合いとか、知人とかから、子供がゲームデザイナーになりたいという質問をされる。小学生とか、中学生とかで将来何になりたいか?と先生に聞かれたとき、「ゲームデザイナーになりたい」とか「ポケモンを作りたい」とか答えるようだ。村上龍の「13歳のハローワーク」がもてはやされて以来、中学生の総合教育で職業について調べたり、体験学習をしたりということも増えてきて、バンタンを見学しに来る中学生も結構いる。
……という訳で、子供に「ゲームデザイナーになりたい」と言われたときにどうすればいいか? という話を少しずつ書いておこうと思う。これも、「永遠の冬」同様、仕事の暇を見ての連載になりそうだが、忘れないうちに書いておきたい。いずれどこかで本にしたいとも思う。
●最初の1歩 ~ ゲームデザイナーになるための努力
この連載をするひとつの理由は、毎年の生徒の質を維持したいためだ。
ゲームデザイナーになりたい中学生およびその父兄が、実際、このBlogにたどり着くかどうかは分からないが、僕なりの情報をネットの中に放流しておきたい。幸か不幸か、その情報と出会った人が判断してくれればいい。
もしも、今、どこかの中学1年生が僕に「ゲームデザイナーになりたいんですが?」と聞いたら、私は三つのアドバイスをします。
【1】海外の推理小説を読みなさい。とりあえず、アガサ・クリスティーか、シャーロック・ホームズを全部。
【2】運動をしなさい。学校のクラブでも、朝のジョギングでもいいから。
【3】お父さんと一緒に映画を見なさい。毎月最低1本。君の好きな映画を見たら、次はお父さんの好きな映画にあわせること。彼氏、彼女がいるならば、その人とも同様に。
好きなゲームを沢山やりながら、この三つをこなし、そして、学校の成績がそこそこ取れるならば、可能性があります。
【1】は文章を鍛える一つの手段です。ゲームデザイナーは非常にたくさんの本を読み、資料を書きます。RPGのシナリオは簡単に原稿用紙数百枚に達します。
【2】は長く現役でいるために必要なことです。ゲームデザイナーは激務ですから、若いうちに体を鍛えておくとよいのです。
【3】も勉強ですよ。たくさん面白い映画を見ることは、映像作品の度合いが強いゲーム業界では必須ですよ。アニメも古今東西の作品をたくさん見ましょう。
●父兄へ
お父さん、お母さんは「ゲームデザイナー」になりたいと言い出した子供と一緒に、ゲームをしたり、アニメを見たりしてあげて下さい。あなたもたぶん昔はファミコンで遊んだり、アニメを見たりしていたはずです。
ガンダムが好きだった頃を思い出して下さい。
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これも様子を見て、何か思いついたら、また書きます。
いずれ書きたいネタ。
・子供がコミケに行きたいと言い出したら……
・引き篭もる前にすること。
・親子でガンダムを語ろう。
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以下、専門学校関係の日記
●リサーチに関するメモ書き
昨日の授業のレジュメ代わり。
物事の調べ方。
【1】一般概念の確認
事典、入門書、インターネット検索などで一般的にどう知られているかを確認し、基礎用語を把握する。
インターネット検索の場合、最低20サイトをチェックすること。
【2】基本に帰れ
一次資料を確認する。例→アトランティスの場合、一次資料はプラトンの『ティマイオス』と『クリティアス』
何が一次資料で、何が二次資料かを確認すると、今まで読んできた資料の価値が評価できる。
【3】流れの把握
研究史の確認と、時代による評価の違いを把握する。
その時代だから、発生する評価の背景を読む。
例→ ムー大陸仮説が高く評価された理由のひとつは、第二次大戦前夜、太平洋の覇権をアメリカや日本に認める仮説であったことから → 関連:ナチスのアーリア民族優生説
●『喇叭』を読む・続編
1年生の企画科とライター科に「実験小説 ぬ」より『喇叭』を読ませる。
この作品は、その中のクイズに反応するかで大きく分かれる。読者が能動的にクイズを解こうとした場合のみ、この作品は面白い。作品とは、読者と反応しあってこそという好例。
期末課題の小説に関する進捗報告。やはり幕末、戦国、第二次大戦期が多い。ほほぅ。鎌倉初期も何名か。昭和初期の競馬話とかはなかなか楽しそうだ。
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