深淵:流刑
神よ、ここにて憩いたまえ、くつろぎたまえ、腹を満たしたまえ!
昨日は東京深淵CONシキサイにお邪魔してきた。有志が開催してくれている季節開催の深淵OnlyCONである。今回は30名以上あつまり、7卓が成立した。
私も、第二版で即興型のシナリオをマスターしてきた。
「深淵」はストーリーサポートが強いので、やはり即興が面白い。(あー、その辺、デザイナーが楽をしたいからとか言わないよーに。即興が楽にできるように、である)
今回は、結局、「永遠の冬」そのものとは無関係だが、結局、山中の流刑地で砂鉄を掘る話から。
PCはいかの通り。
踊り子イリス。不義の子である負い目から、父の仇敵、死霊使いルースを追うが、逆に捕まり、沈黙の刻印を刻まれて、流刑地で砂鉄掘り。
少年ユーン。死霊使いルースに村を襲われ、村人の多くが死に、恋人のロージアは魔力が近づくと、傷つき、血を吐くという呪いをかけられてしまう。家族の敵を討ち、ロージアの呪いを解くために少年は旅立つ。恋人に残した誓いの言葉は「今度はきっと君を守る!」。
でも、あっさり捕まり、砂鉄掘り。
吟遊詩人セドリック。魔法の竪琴を手に入れるも、そこにかかっていた黒き翼ガープリスの呪いで片腕が黒い鉤爪に(呪いの第三段階。第五段階になると完全にガルギルの妖魔に)。占い師から「死の予言」を与えられ、それを解き明かすべく、山中へ分け入ったところをルースの軍勢につかまり、砂鉄掘り。
奇妙な旅人アルザ・ハドレイ。女性の魔族信徒。同じ教団のジルと恋仲になるも、ジルは何かの任務中に死亡、亡霊となってアルザに取り付く。さらに、このジルが、水魔の血筋の女リーナに手を出しており、そのリーナは教団の魔道書を盗んで失踪、教団はアルザにリーナの捕獲と魔道書の奪還を命令、アルザはリーナを追って、死霊使いルースの支配する流刑地へ向かうが、あっさり捕まり、拷問された挙句の果てに砂鉄掘り。
リーナ曰く「楽には死なせないわよ」
武装解除の上、夜は牢屋、昼は川原で砂鉄掘りという絶望的な状況からスタート。
PCたちは果てしなき砂鉄掘りの重労働の中、冬の到来を告げる《冬の翼》の到来を知る。河が凍り、雪に埋もれる冬、自分たちはどうなるのだろうか?と不安を隠せない流刑者たちに、流刑地の支配者ルースは、冬迎えの宴を開くという。
冬の統領ル・ウールの祠の前に集められた流刑者たちに、暖かな食べ物や酒が振舞われ、セドリックとイリスには歌舞が命じられる。苛酷な流刑地の生活に苦しむ流刑者たちは突然の温情に驚きながらも、振舞われた酒食に喜ぶ。
やがて、セドリックの魔法の竪琴が真実を描き出す。
なんと、流刑者たちの頭上には、生贄を喰らうべき雪狼が現れたのである。
そうルースは、冬に向けて、働きの減る流刑者たちを雪狼への供物とし、雪狼のパワーを手に入れようとしていたのだ。
雪狼の出現に大混乱となる祠前の広場。セドリックは、その混乱に乗じて、ルースに近づき、鉤爪でこれを倒すが、「死の予言」により、雪狼の最初の生贄に選ばれたため、慌てて逃げ惑う羽目に。ルースが呼び出していた骸骨兵もセドリックを追って動き出す。
見張りから短剣を奪ったイリスは獣化して復活しようとするルースに止めを刺し、さらにセドリックを追う雪狼をも瞬殺する。(この間、《叙事詩に残る一撃》が二度発動する)。
アルザも、リーナに迫り、これを刺すが、危機を感じたリーナは河に逃げ込み、水魔に変身する。アルザはその隙に、ルースの落とした魔道書を奪い返す。
骸骨兵の攻撃に両断されようとしたセドリックは、第三の運命「王者の相」に覚醒、間一髪で生き延びる。最高の贄の誕生を感じ取ったリーナは自らそれを喰らうべく、怪物となって上陸、骸骨兵には他の邪魔者を殺すように命じる。しかし、この作戦変更が仇となり、セドリックの鉤爪、その他3名の短剣攻撃によって、骸骨兵は粉砕され、リーナも、アルザの中に眠っていた「鏡の瞳」の魔力に捕らわれ、隙を突かれた。
エンディング。
ロージアの呪いが解けたことを知り、故郷に向かって、走り出す少年ユーン。父のもとに戻ろうとするイリス。
それらを見送ったセドリックの背後で、アルザは短剣を抜いた。「緑の猟犬」としての本性を表し、セドリックを自らのために生贄にしようとするアルザ。間一髪、その刃を逃れたセドリックであったが、彼の未来はいまだ、死の予言から逃れてはいないようである。
帰宅したイリスを迎えたのは父の怒声。
「この馬鹿娘はどこに行っていた!」
イリスは何も言い訳しなかった。
父と彼女の関係が変わったかどうかは分からない。でも、この家の中にまだ、居場所はある。
村に戻ったユーンは、元気になったロージアと再会した。
死霊使いに焼かれ、多くの住民を失った村は今も悲惨な風景だ。
しかし、ユーンとロージアは生きている。
二人で村を立て直せばよい。
そして、ユーンは誓いの言葉を繰り返す。
「今度こそ君を守る!」
●感想
戦力皆無という陣容で、どうなるかずいぶん心配しました。
召喚値70の中堅魔族で対抗する設定を、召喚値30×4体に変更したら、ラスBOSSが瞬殺されました。アーメン。一番頑張ったのは精神系無効の骸骨兵君でした。
なんとかまとまったのでOK。
閉会後は、恒例化している近所の中華料理屋で宴会。
適当にひとり1品相当になるように、5品ばかり頼んでつつきながら、ビールを飲む。金曜日の夜がアレだったのと、「エウレカセブン」と「響鬼」を見るために、早起きした分、睡眠不足でヘロヘロだったので、やや心配だったが、気持ちよく飲めた。修験道や密教の話をするうちに、京都から来たZ氏がリアル巫女萌えであることが告白されたり、「深淵」に魔法少女を出して下さいと言われたり、色々楽しい時間であった。
以前、ここで語った「PC枠」の話をしたら、「そういう安心感も必要なのですよ」とのご意見をいただく。フォーマットがあることの安心感ということか。
あと、コンベンションで卓の成立確率が20%上昇するなら、俺もGM紹介でネコ耳って言いますよというGMも。コンベンション・マスターも大変だなあ、と。
次は1月か。
●アニメ特撮
土曜日夕方、日曜日朝のアニメ特撮が色々印象深いものであったので、感想。
「BLOOD+」
お父さんの回想からスタートし、ビデオ版とTV版がやっとつながりました。
アルジャーノのいやみっぷりとか、細かい演出がなかなか丁寧で、逆に血まみれシーンはあまり多くなく、小夜覚醒への道が丁寧に描かれている。「Destiny」の話の飛ばしっぷりに慣れている身からすると、もったり感じるぐらいですが、こういうゆったりしたドラマの進め方のほうが好きですねえ。
「交響詩篇エウレカセブン」
前回が最終回と見まごうばかりの大盛り上がり大会で、エウレカとレントンの再会編であったが、今回はフリーランサーとなった元SOF(特殊部隊)のチャールズ・ビームとレイによる単独追撃戦。エアボードによる生身の潜入に対して、ゲリラ戦モードで迎撃するホランドの、キレっぷりとか、本格戦争物の味が派手に出ております。チャールズの最後とかいいですな。
「魔法戦隊マジレンジャー」
父の帰還編終わり。
魔道騎士ウルザードが、父ブレイジェルであったことが明らかになる。魁の涙にンマの呪縛を破った父は冥獣帝ンマとの決戦のため、ひとり魔界へ。命を投げ出し、ンマを倒す。
そして、最後の言葉は「母は生きている」。
次回から、ンマ死亡に伴い、復活するインフェルシアの邪神たちを倒し、母を取り戻す戦いに。
このシリーズは丁寧でいいなあ。
「仮面ライダー響鬼」
朱鬼編終わり。
前回、盗まれた鬼鎧が「変身忍者嵐」だったことは呆れましたが、これを奪い、鬼として復讐を果たそうとする女、朱鬼はなかなかいいキャラでした。斬鬼の師匠でありながら、復讐を捨てられず、鬼を止めさせられた朱鬼。今も妖艶な女戦士であり、今の鬼には失われている様々な秘儀を使いこなす。実は魔力によって若さを保っており、轟鬼の祖母より年上とか。最終的には、鬼祓いの対象となり、威吹鬼に追われるも、これを返り討ちにして、自らの家族の仇である魔化魍と相打ちに。
復讐ゆえに鬼になりたかったアキラの「未来の可能性のひとつ」でもある。
このあたりのドラマがやはり見所かと。
スタッフ交代でギャグ路線の回が増え、質の低下を言われますが、もう少し見守ってやりたい作品です。やっぱり面白いしね。
今日は校正で一日つぶれる予定。
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