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October 20, 2005

時の経過

●酒を飲む日々と時の経過
 最近、家で飲む酒はもっぱら泡盛である。
 もともと決して強くないのだが、ほかの酒は翌日に残りやすいので、結局、泡盛をショットグラスに半分ほど注いで一気に飲む。30度のアルコールがかっと胃を熱する。他の焼酎も試したが、匂いや味わいから泡盛の30度に落ち着いた。
 今、家にあるのは「南風」だが、「久米仙」とか「瑞泉」もよい。
 スーパーで900円ほどの泡盛を1本をちびちび1週間ほどで飲むのだから、ずいぶん大人しいものである。
 ふと思い立って、食品庫を見たら、何年か前にSさんにもらい、豚の角煮の味付けに少しだけ使った泡盛「瑞泉」のミニチュア瓶が残っていた。これはいい、と開けて、ぐいとすする。

 おや?

 まるで水のようだ。
 いや、香りだけでなく、アルコールまですべて飛んでただの水になっていた。
 甲斐忍のワイン漫画「ソムリエ」で、一世紀以上前のワインが水に戻っていたという話を読んだことがあるが、瑞泉でそれを体験することになるとは……。
 次はちゃんと飲んであげるよ。

●緋色の椅子 1~3 緑川ゆき
 火曜日に生徒が借りてきた少女漫画を読んだ。ファンタジー世界を舞台にしたミステリー・ロマン。
 セツとルカは辺境の農村に住む幼なじみの男女。しかし、5年前、ルカは王の妾腹の子として、王都に旅立った。王座に座るために。5年後、ルカに会うために、王都を訪ねたセツは新王ルカリアがルカとは似ても似つかぬ偽者であることを知り、ルカの行方を捜し求める……
 いわゆる王宮陰謀劇ではあるが、少女漫画らしい活劇と、キャラクターのやりとりがよろしい。謎の背景にある大人たちの情念とか、歴史の澱の部分が決して暗くなりすぎないあたりが絵柄のおかげか。
 そのまま、『深淵』あたりのシナリオになりそうである。

●作業中、作業中
 企画書を書き直して、『比叡山炎上』のために技能解説を書いて、メールしたり、電話したり。もう10月も半ばを越えていることに愕然としたり、アレとかコレとか、色々あります。アレが飛んできて、こうなるから、あのあたりで原稿のチェックが……とか、明日あたり大騒ぎになりそうだ。
 『比叡山炎上』のキャラクター作成を調整中。どう見ても、強いキャラクターを作ると最初から、冥府魔道に落ちそうな感じに。
 今週末は深淵CONシキサイである。
 まだ、ネタは考えていないが、『永遠の冬』とは別のネタを何か用意する予定。さてさて。

●小説添削
 学生が夏休みに書いたという小説の添削を終える。
 思い立って、粗筋だけ作って、250枚も書けるのは若さゆえのエネルギーであるが、その分、未整理で、視点のブレ、読者を想定しない趣味的な描写が目立つ。割と深い設定にいけそうな伝奇SFネタをパラレルワールド絡みのラノベにしてしまうあたりが若書きの弱みだが、後半になるほど描写が落ち着くのはまさにここから始まる、という感じかな。まあ、次を書いてみたら面白くなるかもという予感がする。
 でも、説教は必要か?

見る側からの注意点その1

【1】視点人物を統一して
 誰の視線で書かれ、解釈される状況なのかを統一して欲しい。特に、パラレルワールドから来たエトランジェのツンデレ少女と、真面目なんだかオチャラケなんだか分からないニート候補生の高校生の視点が入り混じると、話がわからんのである。

【2】常識で解釈できるように
 文章表現に「いや、違うだろう?」と突っ込むような表現は許して欲しい。

【3】おちゃらけ文章は注意
 ライトノベルズ系に多い、一見三人称だが、実は主人公の一人称で全体にボケと突っ込みを自分ひとりで兼ねるオチャラケ文体というのは、実は、さじ加減がとても難しい文章である。やりすぎるとわかりにくくなるし、読者が文章と対話できなくなる。受身で流される読者は飽きやすいので、ひねった表現と相性が悪い。どちらかと言えば、文章はていねいで、中身ははっちゃけるほうがよいかと。

 あー、自分に返ってくる。
 でも、気にせず、書く。開き直って説教する。まあ、それも仕事。
 しかし、ターム2(2学期)の期末課題は小説なのだ。原稿用紙20枚以上の時代小説が3クラス分、40本は来るのか……。少しずつリードして何とかしよう。

●トラックバック停止中
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