妖蛆の秘密は信長の手に入るか?
仕事中、仕事中。
『永遠の冬』しかない日は裏で色々詰まっていると思って下さい。はい。
『金剛神界』用のシナリオで唸る傍ら、『比叡山炎上』のために魔道書一覧を書いたり、書かなかったり。
●妖蛆の秘密
クトゥルフ神話の有名な魔道書のひとつで、オリジナルは1542年にベルギーで印刷された。即座に教会から焚書を命じられ、20世紀には15部しか残っていないというものだが、『比叡山炎上』の時代はその直後である。焚書を逃れ、ベルギーから持ち出された数部が、海を越え、インドのボンベイへ。
魔道書の流出に危機感を感じたローマ教皇は、当時、インドを発見し、支配を進めていたポルトガル王ジョアンに『妖蛆の秘密』を追跡し、インドで焼却することを命じた。しかし、国内の有能な人材の多くをインド侵略に向けたポルトガル王国は、わずか人口200万のうち、50万が海外、アフリカ、アジアへ向かっているという極端な人材不足状態で、逆に、有能な宣教師をローマに斡旋してくれと泣き付く。
そこにやってきたのが、聖地エルサレムでの宣教を求めるイグナチオ・ロヨラ、フランシスコ・ザビエルらのイエスズ会である。当時、東方はオスマントルコ帝国とヴェネチアが戦闘を行っており、エルサレムどころか、地中海の東半分が大戦争中。
行き場に困ったロヨラに目をつけた教皇は、イエスズ会をアジアへ送ることを決定した。
ロヨラは新たな戦場を得て万々歳、二人のメンバーを選出したが、片方が病気で倒れたので、代理として、信頼するザビエルを立てた。
ポルトガルについたザビエルに下されたのは、アジアでの宣教とともに、失われた魔道書『妖蛆の秘密』の追跡と焼却である。インドのゴアに達したザビエルは、すでに魔道書が東方のジパングに去ったことを知り、日本人従者アンジローとともに、日本への道を辿ったのであった。
こんな感じで、ぎりぎり、信長の手にラテン語版『妖蛆の秘密』が……。
さてさて。
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