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November 30, 2005

日吉奥宮にて大山咋神と酒を酌み交わす

 しばらくは、比叡山取材の思い出などを少しずつ語っていきたいと思う。

●日吉奥宮にて大山咋神と酒を酌み交わす

 取材三日目。
 日吉大社の取材。前日の比叡山踏破の結果、かなり疲れていたのであるが、日吉大社の御祭神である大山咋神の奥宮へ参拝せずにはおられない。
 東本宮で参拝道があることを確認、40~50分で往復できますというので、朝9時から参道にアタック。30段ほどの石段を越えると、あとは石がばら撒かれただけの坂道が続く。
 5分と経たず、登山モードでなかったことを後悔する。なんというか、せめてリュックサックであるべきだった。坂本で荷物を預けられなかったのも自滅の理由である。
 100m進んでは休むという状況で、這うように登る。体力の衰えというか、年齢を感じる。
 途中で杖代わりになる木の枝を発見、神の救いに感じる。

 30分後、ついに、奥宮に到達する。
 日吉大社の御祭神のうち、もともとこの山(八王子山)に居られた大山咋神(おおやまくいのかみ)は、この山自身を神体山とする山の神で、奥宮は、二つの祭殿の間に、ご神体である金大巌があり、これが大山咋神さまである。毎年ここから、神を招き、神輿に乗せて里の本宮へとご案内し、冬にはお戻しする。

 ご神体に参拝。
 お神酒が何本も捧げられている。日本の神様はお酒好きだ。

「では、一杯、行きますか?」

 カバンの中に気付け代わりのBlack Nikkaの小瓶があったはずだ、と思い出し、カバンを漁ると、能登川で買った走井餅が出てくる。これも捧げよう。

「外津国(とつくに)の酒ですが、お許しあれ」

 まず、大山咋神さまに一献、餅をひとつ添えた。
 その後、ウィスキーを一口あおる。餅を頬張り、あんこの甘さに舌鼓を打つ。
 山の空気が心地よい。

 下る道の厳しさは分かっているが、これもまた巡礼の道であろう。

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