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January 18, 2006

本能寺:狂気ではなく、それは天才の孤独

 信長は先進的な改革者であった。
 ゆえに理解されず、ゆえに孤独であった。
 彼は戦国を終わらせ、日本を変えるために、既得権益と戦い続けたのだ。

●本能寺
 池宮彰一郎「本能寺」読了。『比叡山炎上』の資料として読み始めたもののひとつ。
 信長の天才性、先進性に富み、既得権益の破壊を目指したという解釈の上で、明智光秀と織田信長の辿った道を語り起こす歴史小説。歴史解釈が思ったより、今日的で、最終的に織田信長がローマ共和制を目指した、という解釈が面白い。
 光秀の兵団を突撃軍団とし、秀吉が水攻めに拘った理由が、戦指揮ではなく、政略普請の戦いだったからであるとするなど、ずいぶん着目点がよかったように思える。信長の狂気を徹底的に否定し、周囲の無理解に還元している点が斬新である。

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