深淵:龍の器
先日、書き込みました「龍の子、半妖精」関連で再度、質問が来たので補足。
一応、ここで回答はしますが、以下の2点を踏まえてお受け取り下さい。
【1】製品版では修正される可能性があります。
本Blogは現時点での朱鷺田の構想を公開メモの形で発表するものです。最終的な製作の工程で修正する場合もありますし、紙幅の関係で言及されない可能性もありますのであしからず。
【2】幻想性を維持するために、修正する可能性があります。
『深淵』の目的として、TRPG体験の中で幻想物語を再現することがあります。そのために、世界設定をわざと曖昧にしたり、空白を残したり、ゆらぎや矛盾を残したりする場合があります。それを決めないこともデザインだとする場合もあります。不親切かもしれませんが、その空白も矛盾もゆらぎもまた『深淵』であるとお受け取りいただければ幸いです。
そして、『深淵』のマスターをされる方は、自らの生み出そうとする幻想のために、以下の設定を適宜、無視したり、歪めたりしても構いません。
すべては幻想的な物語のために。
■龍の器
龍、魔族などは「器」を作り出す能力を持つ。
この力によって、人の子に自らの子を懐胎させることができる。能力的には分身といってもよいが、意識は別々である。往々にして、自分の正体に気づいた後、『親』の影響を受けて精神的に束縛された傀儡になってしまうことが多い。
妖精騎士もまた同様の魔法を持っているが、望んで使用することは少ない。闇の妖精族クラディス・ラオパントは、これを躊躇わずに使うだろう。
■神話的な性別と懐胎
『深淵』の世界は、偏ったシンボリズムで形成されている。以下はガイドラインと受け取って下さい。
魔族は混沌に属する超越的な存在なので、自身の性別にかかわらず、(人の子の)女に子供を産ませ、(人の子の)男の子供を産むことができる。通例、彼らは性別の関係なく、女性を懐胎させることを望むだろう。自らが男性であるのに男性の子を生むことを楽しむのは混沌と倒錯を信条とする一部の者に過ぎない。
龍は、神話的には、男性格として扱われる。そのため、自身の性別に関わらず、(人の子の)女性に子供を生ませることができる。通例、この能力は意図的には使われない。火龍は、人の子に己の血を与える価値などかけらも感じていないからだ。
妖精騎士の神話的な性別のイメージは、七族のそれぞれで偏っている。多くの妖精騎士は男性格で顕現するが、紫妖精族は女性格で目撃された例が多い。輝きの妖精キラルキア・イルジナスは男女両方が目撃されている。また、その性別格が適切であるかは不明である。
半妖精の多くは妖精騎士によって人の子の女性が懐胎させられる形で生まれた。妖精騎士の血を引くという名族は妖精騎士と人間の姫を祖先とする。
妖精騎士の女性と恋をした男の伝説は世界各地に残っているが、実際にそうしたカップルから生まれた子供がいるかどうかは不明である。
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