授業メモ:もえけんとか、芥川賞とか
昨日は学校。今日から原稿三昧。やること沢山なのだが、2月も最後の日である。
●授業メモ
昨日のライティングのテキスト講読では生徒セレクトの対決第三回。
【1】ねむりの森のひめ ペロー作
企画科選択……って、童話かね。
比較的原作に近い形態のもので、よく知られる「妖精の呪いで眠った姫の話」に加え、「人食い鬼のお妃との対決編」あり。意外にも読んだことがないという生徒が4分の1ほどいたりするものですよ。ドラクエ8のイメージ・ソースのひとつでもあります。(間違っても「ドラクエに似ているなあ」とは言わないように。順番が逆だから)
【2】もえけん 萌える都道府県
ライター科選択……小説じゃないし。
「もえたん」に始まる「萌え~~」シリーズも、流行の県民性ネタと合体した。2見開き(4P)単位で、47都道府県と秋葉原の県民性(?)を体現した萌え(方言)少女との恋愛模様をミニ・ストーリーで解説する。ネタとしては面白いし、売れてもいるようですが、小説というカテゴリーからは外れているので、このチームには再提出を指示。
【3】沖で待つ
両選択がこれなので、文藝春秋2006年3月号より第134回芥川賞受賞作を。
会社の同僚で、同期入社以来の腐れ縁である男女の間に続く友情。愛もセックスも絡まない不思議な関係だったが、男の急死によって、女はある約束を果たすことになる。
よく出来た都会のファンタジー、と言っていいのかな。よく分からないや。
そんなコメントが似合いそうな。
相変わらず、選評をあわせ読むと面白い。石原慎太郎など作品の話などひとつもしない。以前にもそういうことがあった。芥川賞作品は必ず単行本化されるが、やはり、文藝春秋で発表時に読むほうが選評のある分、お徳である(実は価格的にもお徳なことが多いが、「沖で待つ」は他1篇が含まれ、1000円なので十分か)。