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April 29, 2006

日々雑記:Moonlight Mile12他

 とりあえず、生存報告代わりに、日記を。
 GWにゲームをするために、原稿中。諸般の連絡事項や情報収集も平行しているので、ジタバタ。屋根裏にある資料を取り出そうとして、遭難しそうになる。
 「永遠の冬」は月曜日か火曜日に。

●コミック
・MOONLIGHT MILE12 H-IIA LANDING

 アメリカの世話にならず、月で生まれようとする息子に会うため、主人公ゴロウは、日本国産ロケット、H-IIAを復活させ、初の有人飛行を実現させようとするが、周辺諸国の特殊部隊が種子島宇宙センター周辺に潜入し……
 老人たちがH-IIAを復活させようとするエピソードが泣かせます。

・サトラレneo 1
 「サトラレ」第二シリーズ。サトラレ第二世代のヒカルを中心に、サトラレの未来を探る。
 近未来になり、ヒキコモリIT世代になっても、サトラレたちの苦難は続くが、作者の優しく、繊細な視線がそれを救っている。

・HellsAngels 
 ヒロモト森一のサイケデリックな地獄青春学園物。
 交通事故で死んだ女子高校生が、生き返りのために、地獄で学園生活を送るというもの。

●図解メイド
 購入。タイトルほど、刺激的なものではなく、ヴィクトリアン・メイド中心の「英国使用人」解説。より詳細を知りたい人は、「エマ ヴィクトリアン・ガイド」を。

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April 27, 2006

「天界の檻」Amazonで予約開始

 5月2日発売予定の、『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』のリプレイ第二弾「天界の檻」(西上柾・著)がAmazonにて予約できるようになりました。左右にエントリーを追加いたしましたので、ご利用下さい。

 Amazonでは、まだ、イラストがついておりませんが、表紙は公式サイトをご覧下さい。

好評にお応えして、『真・女神転生TRPG 魔都東京200X』のリプレイ第2弾をリリース! サプリメント『金剛神界』のルールを盛り込んだ最新作!! 前作からすぐ後のこと、神の炎による「大破壊」が起き、地上は荒廃。そこから数十年、東京の各地に築かれたシェルターの中で、人々は悪魔たちの襲撃から身を守っていた。 そんなシェルターのひとつである上野シェルターに、回避不可能のトラブルが発生してしまう。トラブルシュートに向かった生胤計都と久世聖は、「救世主」伝説と共にシェルターに封印されていた前作の主人公・白刃一閃を解放。だが、時遅くシェルターは崩壊。一閃は、難民となった人々の安住の地を見つけるため、そして繰り返される無慈悲な神の行いの真意を問いただすために、仲間たちと共に、強大な力を持つ天使や悪魔に立ち向かっていく!

(紹介文を公式サイトより引用)

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日々雑記:就職模擬面接

 昨日は学校行事。

●就職模擬面接
 プランナー科の三学期末イベントで、就職模擬面接。2年制の専門学校の場合、2年目には就職活動が始まる。そのため、何年か前からプランナー科の三学期末は合評会に代わり、就職対策の模擬面接となり、これに新作企画を持ち寄って、模擬面接を受ける形式になった。今年は複数を一度に面接する「集団面接」と、会社の個性を打ち出したブースに一人ずつ行く「個人面接」の併用で、担当講師がそれぞれを分担する。
 私は、ゲストにきていただいたキャメロットの宇野さんと一緒に、集団面接の担当。
 最大5名までの生徒を1回25分で面接する。自己アピール、作品アピールのあと、いくつかの質問をしてそれに答えてもらうことで、就職の評価をする。

今回の総評
・履歴書は商品見本  
 自分という商品を企業に売り込むためのカタログである。企画書の不備があったり、空欄が多かったりする履歴書は「ビジネス」上、不利である。バンタンでは書類作りのソフトの使い方も教えているので、時には自作してしまうのも、よい対策でしょう。
 また、趣味や特技の欄でも、読んだ人がどう思うかを考えて、質問に備えましょう。文学、映画、模型、歴史、格闘技、ミリタリーなど周辺領域はその回答で、深さが読めます。

・アピールは具体的に
 質問されたり、アピールしたりするときには、具体的な名前や数字を上げましょう。
 ゲームデザイナーを目指したきっかけを問われた際、抽象的なお題目ではなく、具体的なゲーム名を挙げましょう。シリーズ作品はできるだけ何作目かを。FF3とFF7ではもうゲームがかなり違いますよ。
 そして、その理由も話して下さい。「Canonで泣きました」という答えは、業界的にはありです。好きなゲームとしては、ずいぶん、「ヴァルキリー・プロファイル」が多かったなあ。
 また、「映画をたくさん見ています」「本を沢山読むようにしています」では、映画通、書痴の多い、この業界では通じません。例えば、「この1年、毎週ビデオで3本映画を見ました」といえば、年に150本見たことになる。これは十分に評価できる数字です。その上で、その中でのベストは~~と言えれば、完璧でしょう。

●コミック
・オヅヌ 1

 原作が朝松健先生の日本古代伝記物。大和朝廷に一族を滅ぼされたキ一族の生き残り、オヅヌが、大海人皇子と結び、朝廷への復讐を始める。その前に立ちはだかるのは大陸渡りの呪禁道士、韓国広足(からくに・ひろたり)。面白し。

・武死道 2
 同じく朝松健先生の「旋風伝」幕末伝奇アクションが、ヒロモト森一氏の手で爆裂サムライ歴史ウェスタンへと進化していく。原田佐之助も登場し、新たな世界へ。

・カムナガラ 10
 同じく古代日本から転生した少年少女が、現代日本に蘇る霊たちを巡る戦いに巻き込まれる現代伝奇コミックも、ついに完結。凛とした、女剣士の先生が印象的でありました。

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April 24, 2006

イベント予定他

 GW前に目途をつけたい原稿と格闘中。

 東京深淵CONシキサイの主催者、I君からお誘いのメールが来たので、「GM参加」することに。脳内が「海の神話」と「幕末維新」モードなので、「深海の罠」みたいなシナリオでも用意しようか(笑)

●近々のスケジュール(イベント他)

4月26日 学校行事で1日外出
4月28日 アトリエサードのボード・ゲーム会 TNF 
4月30日 東京深淵CON ~シキサイ~  GM参加(深淵第二版)
5月13日 月例テストプレイ。
5月14日 学校行事で午後からアナログ・ゲーム
5月28日 R&Rステーションにて、『比叡山炎上』発売記念コンベンション

 あと、GWのどこかで知人とゲーム。

 GW明けから、火曜日と水曜日は授業。
 火曜日は昼からアナログ・ゲーム(2限×2クラス)+ファンタジー概論(2コマ)。
 水曜日は朝からアナログ・ゲーム、GW05と06のライティング。

●深海のイニシエーション

 魚に呑まれたり、異界(龍宮城)にいったり、洞窟の底にもぐりこんで地底湖を見つけたりするのは、すべてイニシエーションであり、これを経ることで、グレイド(霊格)が上昇する。
 ヨナ型神話の原型。
 また、『真・女神転生X』のネタのような。

●世界最大の花

 昨夜の「ダーウィンが来た」は、「スマトラオオコンニャク」が七年に一度、2日だけ咲かせる世界最大にして、世界でもっとも臭い花。高さ3m以上、直径も2m以上って、非常に巨大ですね。7年かけて、50Kgの巨大な芋を作り、その蓄積を一気に使って、開花し、実をつける。実はサイチョウの餌になり、その後、本体は枯れてしまう。
 魚を腐らせた匂いを凄まじく甘くした匂いだそうですが、夕食時には嗅ぎたくないです。半マイル(800m)も届く悪臭というとかなりの匂いですが、こんな花が温室で開花したら、それは気絶する人も出るだろうなあ。
 巨大花として名高いラフレシアもちょっと出てきましたが、これはブドウカズラに寄生する完全な寄生植物。一見、食虫植物っぽいですが、そういうことはないとか。こっちも臭いそうな。
 スマトラのジャングルは、南洋植物の生存競争が激しいようだ。

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April 22, 2006

『真・女神転生X』リプレイ『天界の檻』見本到着

 タイトル通り、『真・女神転生TRPG~魔都東京200X~』リプレイ『天界の檻』の見本が我が家に到着いたしました。『白き刃の後継者』に続き、黒百合姫さんの華麗な表紙が目印です。
 まだ、Amazonでは購入できないようですが、JIVEのサイトで表紙を見ることができます。
 →『天界の檻』

 5月2日発売予定ですので、GWの行楽のお供にどうぞ。

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海の外から来る

 原稿作業中……といいつつ、煮詰まったり。もう一頑張り。

●海の外から来る
 「海の神話」リサーチ中。海の向こうから来るものの話を読んでいると、別件で調べている幕末維新の外国人観とか交錯して、ホラー小説のネタのような気分になってくる。
 あと、蛇神系の話も面白そうだなあ。

●打ち合わせメモ
 九段下にて、デジタル・コンテンツ関係の打ち合わせ。全然示し合わせていないのに、知人と会う。まあ、盛んな編集部というのはそういうものかもしれない。
 これもうまく行けば、面白くなりそうな仕事だ。
 ホラー系はかなり重なりそうなラインナップなので、トンデモ系か、歴史系で攻めることに。セレスティアル・ゲートのネタで行くか?

●英国大使館横を抜けて
 帰りに英国大使館横を通ると、知人のS氏が「大使館はこうがっしりしていなければ」という。
 石垣と高い壁を持った館である。
 幕末維新史で、英国大使館焼き討ちとかいう話を読んでいるので、昔の大使館はそのくらい頑丈じゃないとやってられないよねと思う。
 1859年と2005年の東京を対比する「江戸散歩、東京散歩」によれば、英国大使館の場所には、安政6年当時、南部丹波守、永井信濃守らの屋敷があったとある。別伝ではアーネスト・サトウの植えた桜もあるというが、道路からは見えなかった。

●今日の海神さま  Glaukos グラウコス
 ギリシア語で「青緑」の意。
 予言を行う海の神。古代世界において、船乗りと漁師に信仰された。
 いわゆる「海の老人」型のひとり。
 このあたりをエジプト=ギリシアの渡来話にすると面白いかも。

●コミック
・皇国の守護者 3
 佐藤大輔の架空戦記ファンタジーのコミック化ももう3冊目。
 明治初期を思わせる架空世界での、皇国と帝国の激闘を描く。主人公らの部隊は圧倒的な帝国騎馬軍団を相手に絶望的な撤退戦を展開する。第二巻はかなりダークであったが、今回は開き直って、「普通の戦争」へと。
 うまいねえ。キャラクターが生き生きしている。

・ONE OUTS 16
 甲斐谷忍の野球漫画。スーパースター軍団と化した「マリナーズ」を相手に、弱小「リカオンズ」を率いる東亜の作戦はいかに。人心掌握術というか、ウラワザ大作戦であるが、時期的にもおいしいネタである。

・美女で野獣 8
 第七巻でリミット・オーバーしちゃった格闘美少女物も最終巻。おいおい、どこに行くんだよという勢いですが、本当に世紀末英雄伝説でした。お疲れ様。

・シグルイ 6
 岩本虎眼VS伊良子清玄。
 もはや、凝視するしかない戦い。
 おうおうおう。

・へうげもの 2
 数寄と道楽から描く本能寺への道。
 案外、こういうものが真実かもしれませぬ。

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April 21, 2006

講談 大久保長安

 作業中、作業中。じわじわと包囲網が完成した感じで、ドキドキしてますよ。

●講談 大久保長安 (上)
 半村良氏の歴史物を古本屋でGETし、読了。上巻のみなのが残念である。
 大久保長安は徳川幕府初期を支えた鉱山奉行であるが、もとは武田信玄に仕えた猿楽師であったと言われる。
 本作では、その異相から、長安が外国人であり、同時に、山の民と深い関係にあったとする。
 上巻では、武田家の滅亡から、関が原前夜の慶長年間の戦乱の背景を語っていく。やや、歴史民俗学系の話も多いが、曽呂利新左エ門が、海洋交易民系の忍者衆で、製鉄山人系の忍者衆である伊賀の服部軍団と死闘を繰り広げるあたりはなかなか迫力がある。

●今日の海神さま  オロクン
 アフリカ・ニジェールに住むヨルバ族の海神にして創造神。
 両足が魚で、両手にトカゲを持つ。
 海洋国家に多い、海から富をもたらす神で、豪華さを誇るのであるが、豪華さ比べでカメレオンと引き分けるあたりが実にお茶目さんである。

●ゼーガペイン
 TV東京の春の新作アニメ。
 バーチャルっぽい破壊された都市でのロボット戦争と、現在の高校生活が交錯していく。
 緑っぽいCGの光が、妙にデモンベインと被る瞬間があるものの、独自のカラーが見えて興味深い。
 SF設定が日下部さんではないですか?

●柳生十兵衛 天草の乱
 NHK時代劇。
 前シリーズを見逃したので、今回はしっかりと見る。3回目の今回は、マニラ帰りの兄弟が使う南蛮剣法との対決。回転や打撃が入るのが中国の剣術に近いですね。兄の打撃に合わせて、こぶしの横打ちがあばらに入っているのですが、そこで十兵衛を落とせないのは、クンフーが足りませんな。
 鍔迫り合いになると、技巧の優れた新陰流の勝ちですな。
 次回は、槍ですか、楽しみですな。


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永遠の冬28:辻馬車

 出会いは偶然。

 ウィリス11歳の夏。
 ヴェイルゲン城での滞在は一夜で終わった。騎士団長はあっさりと出立を許し、ウィリスと婆は翌朝、城を辞した。
 騎士団長はグレイドルまでの辻馬車を世話してくれた。

「わしらには足があるというに」
 婆はそう言いながらも、城下の馬車宿へと向かった。
「これも、政治ですよ」
 見送りについてきたバスカレイドがそう言う。
「学院と良好な関係あり、とあれば、便宜を図る者も現れます。
 あなたがたには全く関係ないところで恩恵が乗じる。
 それでよろしいではありませぬか?」
「関係ない場所で悪意も生じる」と婆が切り返す。
「おぬしがどこかで拾ってきた憎悪をこちらに向けられてはたまらぬ」
「波は遥か大海の対岸から寄せてくるもの。
 風は遥か彼方より吹き寄せるもの。
 波風を怨んでもしかたありませぬ」
 婆はもはや言い返しもしなかった。
「いずれにせよ、馬車はありがたい。
 この子は馬車で旅するのも初めてじゃ」
 ウィリスは辻馬車で旅するのは初めてだった。
「騎士団長閣下に礼を言っておいてくれ」

 辻馬車は宿屋の中庭に止まっていた。
6頭の馬をつないだ後ろに、大きな箱型の客席がつながれている。六つの車輪を備えた大型の客席だった。
「騎士団長のお客だ」
 バスカレイドの声に、車輪の様子を見ていた御者が両手を開いて迎えた。
「さあ、乗ってくれ。他の客ももう乗っている」
 客車は腰ほども高い。
 梯子を登るように入り込んだ客席は、向かい合わせの座席が設えられていて、すでに数名の客が詰め込まれていた。商人らしい夫婦、役人らしい二人の男、別に、若い男がひとり、そして、黒いローブに身を包んだ禿頭で髭面の男。
「ディルスではないか?」
 婆の声に、黒剣の魔道師は片手を上げて挨拶した。
 朝から姿を見ないと、思ったら、辻馬車に先回りしていたようだ。
「俺のような職業は色々荷物が多い。ゆえに今朝は失礼した」

 婆とウィリスがディルスの横に座り込むと、馬車はさっそく走り出した。

「紹介しておこう」とディルスが調子よく話し始める。「城下の商人ポンティ殿とその奥方サフィ殿。薬種問屋だ」
 ポンティは30がらみの太った男で、ずいぶんと景気がよさそうだった。ヴェイルゲン騎士団付きの魔道師として、城内では有名なディルスは、薬種問屋のポンティとはずいぶん親しい間柄のようだ。ポンティは、婆がグリスン谷の司祭格と知ると、会釈を返して来た。
「あのあたりはいい薬草が取れますなあ。いずれ、伺おうと思っておりました」
「10年ばかり前に」と婆。「お父上が一度、おいでになられましたな」
「おお、そうでしたか」
 妻のサフィは若く控えめで微笑み返してきただけだった。

「書記官のフェリクス氏と財務官のケイディ氏。侯国の各地を巡察しておられる」
 フェリクスは痩せて背が高く、ケイディは背が低く、猫背だった。
「グリスン谷は数年前にうかがいました」とフェリクス。
「よい谷ですね」とケイディ。
 二人とも人当たりのよさそうな笑顔を浮かべた。

「そして、ダナの丘のラゼ。ウィリスと同じく《冬の祠》で修行されるそうだ」
 若い男は緊張した面持ちで、深い礼を返してきた。
「グリスン谷に、獣の王が生まれたとのこと、聞き及んでおります。
 同乗できますことを感謝いたします」
 過剰に丁寧な挨拶であった。
 慇懃無礼という訳でなく、緊張したためであった。
「お気楽になされよ」と婆。
「当代のウィリスはまだ11歳と若輩者、修行中の身にございます。
 兄弟子として、ご指導いただければ幸いです」
「よろしくお願いします」とウィリス。
 しかし、ラゼの緊張は解けない。
「いや、しかし、ウィリス殿は……」
 司祭修行中の青年にとって、すでに、雪狼の姫から認められた少年は生き神にも等しいようだ。

「はあ、人間は大変だねえ」
 ディルスの懐から、黒猫が顔を出した。
 ラゼがびっくりし、サフィが口を覆う。二人の役人とポンティはすでに知っていたのか、驚いた様子はなかった。
「こら、シアン」
 ディルスが軽くたしなめるが、猫はそのまま、懐から飛び出して、婆の膝に飛び乗り、丸くなる。
「ああ、私はシアン。このディルスの使い魔ね」
 それから、猫はラゼのほうを見て笑った。
「ねんねのウィリスぐらいで驚いていちゃダメよ。
 あんただって、結構、才能ありそうじゃない?」

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 辻馬車編。
 スピードアップのはずが。
いつになったら、グレイドルにたどり着くやら。
 どうも番号ズレがあったようなので、今回は【28】回目。
 気づくと半年すぎていたかな。
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April 20, 2006

日々雑記:ナスカの新地上絵、キャプテン翼inイラク

 原稿作業中。今日はリサーチと原稿、読書の繰り返しの予定。

●ナスカに新たな地上絵
 朝のニュースから盛り上がっていますね。
 衛星探査の進み具合で、次々色々出てきますが、やっぱり、わくわくします。
 ブルーローズかクトゥルフ神話TRPGのネタにできそう。
 →ニュース

●イラクで「キャプテン翼」放映へ
 東京のFMラジオ、「J-wave」から。7~9時台の「Good Morning Tokyo」はなかなかユニークな海外情報が充実しておりますが、海外のトンデモ・ニュースの関係者にジョン・カビラが直接電話する「Morning Session」は毎回、なかなか楽しいものです。今日の題材は、イラクにて放映されるアニメ版「キャプテン翼」の翻訳者に聞くというもの。戦乱の地というイメージの強いイラクで、日本のアニメが「平和のメッセージ」として受け取られるのは素晴らしいことである。
 インターネット・ラジオで声も聞けるので、興味のある方はどうぞ。

 ちなみに、海外での日本アニメ、特撮の普及というのは凄いもので、「ガンダムW」が全米で放映されたとか、フランスで「セーラームーン」が人気だとか色々聞きます。最近、ドイツで実写版「セーラームーン」が放映されたという噂も聞きましたが、どうなんでしょ?

●幕末怪商伝
 幕末の日本で、会津藩に肩入れしたオランダ人商人、スネル兄弟の伝記。
 「上海退魔行 ~新撰組異聞~」の頃から探していた一冊を古本屋で発見、ぼちぼちと読み始めています。
 黎明期のヨコハマ居留地の様子が描かれ、なかなか刺激的である。フランス海兵隊が実力で居留地の一角に場所を確保したりするあたりは、維新が、帝国主義の世界の一部であったことを再確認させてくれる。
 ヘンリイとエドワードの兄弟が日本にやってきた時には17歳と16歳。この時代、若く有能な丁稚たちをアジアに送り出すというのが欧州の豪商たちの流儀である。「上海退魔行」では、グリフィンと呼ばれた若いビジネスマン、いや、冒険商人たちである。

●ブギーポップ・イントレランス オルフェの方舟
 読了。
 ブギーポップ・シリーズ最新作は、基本に帰ってMPLSの暴走の話に。現代で行方を失った超能力者の存在を通して描かれる、孤独とか不在感とかがやはり、このシリーズの本質のように感じる。
 そして、常にブギーポップは自動的なのだ。

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April 19, 2006

アキレウスは海の神

 作業中。次の予定はまず、新紀元社から初夏刊行予定の「海の神話」(仮)。という訳で、またもや、このブログは謎の神話ネタ・メモ帖と化す瞬間があるので、ご容赦あれ。その他、「TOKYOミレニアム」とか某社企画が平行作業なので、相変わらずジタバタしていく予定。

●アキレウスは海の神
 海神のリサーチ中。
 アキレス腱の名前になったことで有名なギリシアの英雄であるが、黒海沿岸では「海の支配者」として信仰されていたとか。それがどうして、トロイ戦争ではギリシアの英雄になり、死ぬことになるのか?
 いわゆるギリシア民族の、ギリシア入植がBC2000頃、トロイ戦争がBC1200頃と考えると、神話時代のギリシアは我々が知るエーゲ海中心の世界より、ずっとずっと広いのかもしれない。

●スタートアップ授業
 昨日は学校。ライター科の新入生相手に、アナログ・ゲームの授業を簡単に。
 例年と同じく、ダイスと乱数ということで、「ブラフ」をプレイした後、カード・ゲームのサンプルで「コヨーテ」「ワード・バスケット」「PIT」をプレイ。
 「ブラフ」から「コヨーテ」への流れはそれなりに面白いな。
 「コヨーテ」と「PIT」を常備ゲーム候補に入れたいところ。
 逆に、「ワード・バスケット」は習熟に手間がかかるため、やや場が低調になることあり。注意したいところである。文字発想系のゲームとしては、「ピクショナリー」の方がやはりお薦めであろうか?

 授業後、プレスクールでも、アナログ・ゲームをとのお話あり。少し計画を立ててみましょう。

●魔法先生ネギま! 14
 武闘大会も終わり、相変わらず、ドタバタ恋愛物へ。
 タイムマシンやら、ガイノロイド(女性型アンドロイド)やら、何でもアリの世界ですが、図書館探検部のエピソードはやはり、蓬莱学園を思い出させるなあ。

●ボンベイ・サファイア
 泡盛(30度)が切れたので、酒屋に行ったら、「もやしもん」第二巻で出てきた「ボンベイ・サファイア」が並んでいたので、つい、購入。蒸留中に、10種類のハーブをフィルタリングに使用したジンで、47度。
 美しい青い瓶が目印で、一見、FFポーションのようにも見えるが、実際の液体は透明で、香りはジュニパー(杜松)中心の、すきっとしたジン。いや、47度で色が濃かったら、他に、それは酒というより、アルコールに何かが溶けている状態だよなあ。ストレートはさすがにきついので、サイダーかトニック・ウォーターで割って飲むことにした。

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April 17, 2006

朽木谷妖変(スピタのコピタの)補足

 R&R20号も行き渡ったと思いますので、「スピコピ」セッションのシナリオをちょっと公開。

●朽木谷妖変 

 元亀元年4月、朝倉攻めに向かった織田信長は、妹婿とした浅井長政の裏切りによって挟撃を受け、松永弾正らとともに脱出を図るが、足利義昭と本願寺の陰謀により、すでに山野には数万の一向一揆衆が待ち受けていた。
 「南無阿弥陀仏」の声が山野に響き渡る中、探索者たちは、松永の命により、朽木谷に籠もる孤高の武将、朽木信濃守元網への先乗りの使者として向かう。しかし、そこに待ち受けていたのは鉱山開発のため、地球人の洗脳作戦を進めていたミ=ゴの陰謀であった。

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 ショート・セッションであるが、『比叡山炎上』の背景に近いあたりで、なおかつ、本編シナリオのネタバレにならないあたりということで、比叡山に近い朽木谷でのクトゥルフ神話ネタということで、ミ=ゴに操られた侍という「ちょっとありがちなネタ」を用意しました。短気な信長様と怪しい松永弾正がやってきて、末期状況に飛び込む前に、事件を何とかするのがミッションですが……。

 実は朽木谷に入るまでの山道がけっこう怖い。

 一揆衆10万が山野を埋め尽くし、「南無阿弥陀仏」を低く唱え続けながら、竹槍持って迫ってくる。地をとどろかすような誦唱の声が全周囲から響く。見つかったら、数百の一揆衆に囲まれ、竹槍でなぶり殺しである。
 キーパーは、「南無阿弥陀仏」を連呼するとよし。
 (太鼓は叩かないように)
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●セッション経過
 ほとんど、「スピコピ」で見ていただいた通り。

 何しろ、クトゥルフ神話TRPGはBRPですから、失敗するときは失敗する。〈茶道〉80%あろうが、失敗する。ええ。おかげで、朽木元網の茶室に入るまで、大騒ぎ。いや、キーパーすら、爆笑するしかない。

 そして、戦国時代なので、PCもNPCも戦闘力、いえ、殺傷力には事欠かない。緑一色さんのすずしろが放つ、一撃必殺の【徹し】も当たらなければ、壁を穿つのみ。結局、侍の日本刀(ダメージ:1D10+db)の一撃を受けて即死。(NPC用の侍だと、dbが1D4もある)。
 哀れ、すずしろは、金属筒の中に封印。
 シナリオの最後で、やっと発見されたものの、その価値が分かるのは怪人・松永弾正という、それはそれで怖いオチになりました。

●『比叡山炎上』予告
 5月発売予定の『比叡山炎上』には、さらに加速した歴史シナリオが3本つきます。3本のシナリオの間は数年ずつあいていますが、ミニ・キャンペーンとしても遊ぶことが出来ます。
 お楽しみに。

●近況報告:合評会
 土曜日は学校でした。
 ライター科の合評会で、当初は提出遅れもいたのですが、なんとか頑張って出した人もおり、進歩の見られた人もいてありがたい。自分のスタンスが把握できた人がいたようで、そのいいところをきちんと押さえていけばいいなと思います。このあたりの細かいコメントはいずれ。
 合評会の作品チェックでちょっと無理をしたら、日曜日と月曜日はその反動か、ちょっとぐったり。
 明日は、また学校に行かねば。

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永遠の冬26:記憶の厚み

 自分が誰であるかなど、どうやったら確認できるというのだ。
 過ごした日々の厚み以外に、何がそれを証明してくれるというのか?

 ウィリス11歳の夏。
 ヴェイルゲン城で出迎えてくれた魔道師のひとり、仮面のバスカレイドは、婆から意味深な言葉を投げかけられた。

「それは、おぬしの記憶か?」と婆が聞いた。
「ええ」とバスカレイドは即答した。
「ならばよい」と婆。「それならば」
「記憶とは」とバスカレイドは返した。「とても曖昧なものです。
 人間が把握している情報というのであれば、それは非常に広範囲のもので、しばしば恣意的に加工されます。我々魔道師は、幻視によって多くの情報を得ますので、私の記憶の中には、幻視を通して体験した他者の人生が混じっています。
 それでも」
 バスカレイドは微笑む。
「夕焼けについて、問われたのは私の記憶です」
 婆は何も言わなかった。

 やがて、夜になり、二人の魔道師は去っていった。

「あれは一体、どういう話だったのですか?」
 ウィリスは婆に聞いた。昼間の魔道師たちとの会話についてのことだ。
「分かったか?」
「ううん、全然」
 ウィリスには何も分からない。
「彼らの会話には真実など無い」と婆が言う。
「現れたことだけに意味がある」
 ウィリスはますます、混乱した。
「お前は、これで魔道師たちを得体の知れない何かだと思うだろう。
 魔道師の言葉に惑わされてはならない。
 あれらの言葉には棘と毒が潜んでいる。
 触れる時には気をつけることだ」
「分かった……婆」
 ウィリスは不安だった。
 そこで婆はウィリスをぎゅっと抱きしめた。
「魔道師は、人の心に罠を仕掛ける。
 だが、お前がここまで育ってきたグリスン谷を忘れるな。
 何かあったら、谷のことを思い出せ」
 ウィリスの脳裏にグリスン谷の風景が浮かんだ。
 父、母、婆、メイア……。
 そして、空高く飛ぶ《冬翼様》。
 ネージャ様と雪狼たち。
「言葉に惑わされそうになったら、風に耳を澄ますのだ。
お前には雪狼がついている。
 焦って、走り出すな。
 冬の力は常にお前の回りにある」
 答えるように、窓の外で風がうなりを上げた。
 
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多忙のため、更新が遅れました。
魔道師との会話、終わり。
次回は木曜日前後に。
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April 15, 2006

日々雑記:JGCとか、坂本龍馬とか

 原稿とか企画書とか、次の本とか、色々大変な状況に。
 明日は1日、合評会だというのに。

●JGC2006
 ……という訳で、8月18~20日、新横浜プリンスホテルだそうです。
 詳しくは公式サイトをどうぞ。

 私の当日スケジュールは、これから決まる予定ですが、すでに、土曜日の深夜から、企画物のセッションを、という話もあり、初日深夜に『深淵第二版』とかいう感じかなあ(あくまで未定ですが)。『真・女神転生X』とか『比叡山炎上』とかのセッションもあるはずですので、今年もなかなか大騒ぎな夏になりそうです(はい)。

●あやつられた龍馬
 幕末関係で坂本龍馬を追跡中。
 私自身の今のテーマは、正確には、「尊皇攘夷派の敵は誰?」というテーマであるが、「佐幕開国派という派閥は存在しないのではないか?」という疑問が生じつつあり、開国という現状を是認させていく動きを象徴する存在として、幕府サイドの開国派、勝海舟と小栗忠順、そして、勝と奇妙に関わる坂本龍馬の足跡を確認中。
 「あやつられた龍馬」は、「明治維新と英国諜報部、そしてフリーメイソン」というサブタイトル通り、陰謀史観系の歴史ミステリ。2月末にTV特番があったようだが、これは残念ながら見逃した。その代わり、原作というべき本書を読了。

 評価は50点。資料とは扱えず、話として面白いかというとさらにビミョー。

 まず、龍馬=土佐のエージェント説というのは面白い視点である。江戸へ修行に出るってことは、ただの純粋な志し(いや、この言葉自身、うそ臭いが)だけでなく、実利もあって藩はやっているというのはその通り。龍馬がかなり怪しい人物であるのは周知の通り。

 さらに、五代友厚=英国の代理人とか、岩崎弥太郎とグラバーのコネクションなどは面白い話ですが、これも決して目新しい話ではなく、明治維新が英仏の外交代理戦争の一環であり、グラバーや英国大使パークス、アーネスト・サトウらの工作が幕末維新の結果に大きく影響したという分析はかなり昔から、言われていることである。

 坂本龍馬の暗殺者として、あの人物を持ってきたのは面白いし、その後の近藤勇の処刑強行とかを考えるとなかなか辻褄があっていて、面白い。(だが、困ったことにそういう記述はない)

 だが、書き方がどうもあまりよくない。

 一番重要な、証明すべきところを著者の「オレ常識解釈」で想像して終わり、何も証明していない。著者の上げた証拠のほとんどが状況証拠で、具体的なメイソン関係の証拠が、西周のメイソン・ロッジ加入書類のサインだけでは、証拠にならんでしょう。引用した日記や手紙、外交文書の類も、著者がそう解釈した、というばかり。

 結局、五代友厚、坂本龍馬、勝海舟はフリーメイソンだったのか?

 ここの解決が出来ないまま、フリーメイソンが世界最大の秘密組織だから、結局、秘密のままなんです、で終わってもよくありません。

 もう一つの問題点が「英国情報部とフリーメイソンの同一視」である。フリーメイソンの最終目的は「民主主義」で、「帝国主義国家・英国の日本支配作戦に協力する」って、そもそも色々間違っているし、論理が破綻しているが、著者本人が気づいていないのかな? 

 いや、もしかすると、著者の意図は正しく、表現されているのかもしれない。
 ……ねえ。

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April 13, 2006

妄想少女オタク系

 校正攻めが終わったからと言って、暇になる訳もなく……。
 『TOKYOミレニアム』とか、リプレイとか、某社企画とか、あれとか、これとか。とにかく、今日も某社の締め切り。明日は合評会作品のチェック予定。
 ……とはいえ、果てしも無く、本やらコミックやらを読む日々は変わらない。

●妄想少女オタク系 1
 コミック・ハイ連載のオタク少女とフツー少年の恋愛コメディ。
 ひとり美術部の浅井留美(高校1年生)はヤオイ大好きなディープ腐女子。ある日、クラスの美形少年、千葉とその親友、阿部のふざけあいを目撃、ヤオイ脳で脳内変換のすえ、刺激過剰で気絶してしまう。そんなことを知らぬ阿部は自分とぶつかったためと誤解して、彼女を保健室に連れていき、謝罪する。これをきっかけに、浅井の絵のモデルとなった阿部は、浅井に引かれていくが、ディープな腐女子の浅井の中では、すでに、千葉×阿部のカップリングが完成しており……。やがて、モテキング千葉、美少女の松井を交えて、二人の恋?は迷走中。

 粗筋はさておき、設定といい、毎回飛び出す腐女子系のネタといい、ツボを突きまくりで、腹が痛い。
 困ったことに、同一設定をリアル前進中の、娘は、アスランとか、鋼とか、「思い当たるネタ」がありすぎて、秘孔を突かれた気分だったようだ。「まっつん、欲しい」とのこと。頑張れ(笑)

●幻想主義
 ファンタジー好きの少女とリアリストの少年の出会いを描いたコミック。
 中盤の重要なシーンで、TRPGのセッションがそのまま描かれるのが、話題となった作品だが、単行本化されたのを機会に購入、読了。
 色々コメントしたい点はあるが、ある意味、微妙な不器用さに好感を感じると言っておこう。TRPGの宣伝用コミックであれば、別の物を求めるが、サブカル的な視線を持った恋愛物ならば、これでよい。個人的には、この父のレベルまでは達しないが、ゲームデザイナーであることと、親であることがどこで合一するのか、そういう点に興味はある。

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April 12, 2006

『真・女神転生X』リプレイ「天界の檻」&『比叡山炎上』

 R&R20号がそろそろ店頭に届き始めた地域もありますので、色々告知を。

●『真・女神転生X』金剛神界編リプレイ「天界の檻」

 西上柾君の手になる、『真・女神転生X』リプレイ第二弾「天界の檻」が5月2日に発売となります。大破壊後を扱ったサプリメント『金剛神界』を導入し、前作の主人公、白刃一閃(しらは・かずと)が、今度は大破壊後を舞台に暴れまわります。人間20レベル、悪魔25レベルから始まる、派手な展開をお楽しみ下さい。
 私は前回に続き、監修と付録ルール製作を担当しました。

●クトゥルフ神話TRPGサプリメント『比叡山炎上』

 戦国クトゥルフ神話も、本日、校正終了。
 発売は5月後半の予定です。
 緒方剛志さんのカバーもR&R20号に載っておりますので、是非ご覧下さい。「スピタのコピタの」でも、問答無用なセッションが紹介されております。(緑一色さんのくのいちは、刀で真っ二つの上、あわれにも……)
 21号と22号には、リプレイも載る予定。

 発売記念イベントが5月28日にR&Rステーションにて開催されます。
 こちらでは、私、朱鷺田とディベロップ担当の西上が『比叡山炎上』の卓を立てるほか、アーカム・メンバーによるクトゥルフ神話TRPG卓も予定されておりますので、よろしく。

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April 11, 2006

日々雑記:皇帝鍋とかスケジュールとか

 日曜日から、ちょっと微熱が出て、辛いのですが、記事とか打ち合わせとか諸事連絡とか、色々満載で完全には休めない日々が続いています。少々取り留めの無い日記なのは御容赦あれ。

●『真・女神転生X』投稿感謝
 3月分の投稿やFAQがJIVEさんから回ってくる。
 大量の投稿ありがとうございます。
 早めに解決してフィードバックしますが、こういう体調なので、少々お待ちを。

●皇帝鍋
 日曜日夕方、仕事関係の顔あわせを兼ねて、新宿西口で軽く飲み。
 すでに風邪っぽいので、体力回復を図るため、餃子専門店「老辺餃子店」へ。飲み物以外、餃子しか出てこない謎の注文ぷり。蒸し餃子、水餃子+皇帝鍋2人前。
 皇帝鍋、というのは同店の名物で、中国の皇帝のために開発した餃子と野菜のスープで、胡瓜とか茸とか一緒に煮込まれているのであるが、これが結構うまい。出てくるときには、厨房から銅鑼を叩きながらやってくる。派手でおかしいです。
 結局、顔合わせには、新旧シャドウランナーが集まったので、仕事そっちのけでシャドウラン第四版の話を。龍冥とかヤマテツの暗躍とか、シアワセ・ヒトミは倖田來未みたいに書くのかとか、馬鹿な話を。これはこれで、楽しい仕事になりそうである。

 ……で、皇帝鍋が効いたかと言えば、ブログが書ける程度には回復してます。

●海の神話
 次に書く予定の神話本の資料が届く。沖縄国際大学公開講座をまとめたブックレットから「海の神話」。吉田敦彦氏とフィリップ・ワルテル氏が「海と神話の関係」を語った講演記録。
 吉田氏の話では、いわゆる古代ビーナスを、妊娠する母性だけでとらえず、海の豊饒性と関連させていく過程が興味深い。
 ワルテル氏は神話形態の分類から進む。起源神話、創世神話のほかに、イニシエーション、メシア、黙示録という視点が加わる。これもまたユニーク。

●旧幕新撰組の結城無二三
 「上海退魔行 ~新撰組異聞~」で取り上げた、新撰組出身で後にキリスト教福音者となったユニークな人材、結城無二三の伝記。息子、禮一郎が語った私家本『お前たちのおぢいさま』を元に中公文庫から刊行されていたが、今は絶版である。
 隊士録のどこにも名の残らなかった、自称・隊士ではあるが、こういう人物がいたというのもまた、混乱の時代らしいとも言えるだろう。(キリスト教徒としての活躍は史実と思われる)

●スケジュールメモ
 5月GW明けから、学校の新学期。授業は、火曜日・水曜日。
 アナログ・ゲーム、ファンタジー、ライティングで合計12コマ。
 月曜日、朝から火曜日まで二日連続という話もあったが、日曜日にイベントでGMした翌日、朝からでは身が持たないので、火曜・水曜にしていただいた。

 4月12日 校正
 4月15日 合評会その1

●執事の分際
 読了。よしながふみの歴史BL漫画。革命期のフランスを舞台に、坊っちゃん&執事の下克上カップルの話。革命前夜の愚かな話とか、革命から逃げ出し、のへほんとドイツで暮らす話とか、それはそれでよし。フランス革命の時代ですが、政治の話なんて欠片もしませんので、ご安心を。

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April 09, 2006

Cash & Guns

 昨日は自宅にSさん、Yさんがやってきて、記事用のリプレイ収録。色々あって、大変だった(F君は連絡を下され)が、まあ、なんとかなるでしょう。
 今日は原稿を進めつつ、夕方から打ち合わせも。

●Cash & GUN
 早めに済んだので、子供や妻も交えて、少しボードゲームを。

 AFRICA、ゴキブリ・ポーカーと遊んだ後、Yさんの旦那が乱入し、Cash! & Gun!をプレイ。銀行強盗の分け前を奪い合う様子を再現したコミカルなゲーム。ランダムにめくられた紙幣を前に、オモチャの銃を仲間につきつけながら、分け前を増やすべく、仲間を脅しつける。3発打たれたら、ゲームオーバー。

 ええ、打たれましたよ。
 最初に3発喰らって。
 それもとどめは娘から打たれました。

 その前の、ゴキブリ・ポーカーでの「信じられない」っぷりとか、家族の絆を疑いますね(笑) ピクショナリー、ワードバスケットと遊んで、おしまい。
 久しぶりに、ワードバスケットを遊んだら、熱が出ました。こういうのは、日々鍛錬が必要であるなあ。

●ビブロス
 知人の編集者より電話。

「ビブロスが倒産しましたが、朱鷺田さんは大丈夫ですか?」

 知らなかったので、かなりびっくりしました。
 ビブロスは、昔、青磁ビブロスと言って、色々面白い本を出していたような記憶があるのだが、最近はBL系の大手として知られていた。関連企業の倒産をきっかけにした、連鎖倒産だという。
 残念ながら、私自身はビブロスさんとは直接、お仕事をするご縁がありませんでしたので、影響はありません。ご心配をおかけしました。

 一報を受けた後、手に入れられなくなって困る本がないかどうか、気になり、思わずAmazonでビブロスの書籍をチェック。

 Amazonに登録された1905件の大半はBL系だが、その他にゲームやアニメ系のコミック・アンソロジー本、あるいは、カラフル系の美少女コミックなどに混じって、「超人ロック」「おざなりダンジョン」とか、魚柄仁之助の料理本とか、オダギリ・ジョーの写真集とか沖縄料理の本が散見される。
 売り上げ順800番台あたりから、「シュラトグラフィティー」(シュラト)や「サムライキッズ」(サムライトルーパー)、「メイドイン星矢」(聖闘士星矢)など、おそらくビブロスがBLへ向かう原因となった「元祖腐女子向け」アニメ系コミック・アンソロジーが次々と現れる。
 1200を越えたあたりから、カラフル系の美少女コミックが増える。平野耕太の初期作品集「拝Hiテンション」がなぜかこのあたりに。月野定規の初期短編集「Naïve」がかなり上位にあるのは面白い。Amazonの顧客がよく分かるというものである。1800番には「日本の名車2 ブルーバードSSS」。ああ、こんな本を出していたんだ。最後は品切れになったBL雑誌のバックナンバーで〆。1000冊以上のBLのタイトルを流し読みし、おなか一杯。

●R&R関係
 横に、Role&Roll公式サイトへのエントリーを追加しました。
 間もなく発売の20号では、『真・女神転生X』のサプリで、「デモノイド」「造魔」を扱うミニサプリを、西上君が書いてくれました。また、「スピタのコピタの」では、『比叡山炎上』の紹介が。

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April 07, 2006

ミャンマーの柳生一族

 朝から打ち合わせ。……というか、昨夜2時に寝て朝5時に起きて、監修校正をしてそのまま、昼まで打ち合わせ。ついでに、『比叡山炎上』の第二校正を受け取る。通しゲラなので、175ページ。来週半ばまでに戻しの予定。
 昼過ぎに帰宅し、そのまま、仮眠。さて、これから、原稿と明日の準備。

●ミャンマーの柳生一族
 なんというか、タイトルだけで「すげえ」と思わせる本がある。
 どこのB級映画だよ!と突っ込みたくなる、この素晴らしいタイトルは、早大冒険部出身の冒険ノンフィクション作家、高野秀行のミャンマー旅行記である。早大の先輩で冒険小説家、船戸与一(『猛き箱舟』)のガイドとして、挑発された著者は、船戸とともにミャンマーに入るが、軍政独裁で知られるミャンマーはなんと江戸時代(のような国)だった! 船戸一行を迎えるのは、ミャンマーの柳生一族、というべき軍情報部である。
 なんというか、ミャンマー通がその風景を江戸幕府になぞらえるエスプリが読んでいて、実に心地よい。アウン・サン・スー・チー千姫という解釈もGJ!
 快作なり。
 「ブルーローズ」が好きな人はぜひ。

 ちなみに、高野氏のデビュー作は「幻獣ムベンベを追え!」
 モケーレ・ムベンベを追って、コンゴ奥地へ向かう早大探検部の精鋭たちの姿を描いたノンフィクション冒険記である。

●ユダの福音書
 →元ニュース
 ユダが裏切り者ではなかったとするキリスト教外典が解読された。
 いや、もうこれだけで、「ブルーローズ」や『真・女神転生X』、「クトゥルフ神話TRPG」のファンなら、シナリオがなんぼでも浮かぶのだが、よくニュースを見ると、その内、1ページが一度、失われ、今年の2月に再発見されたという。

 えー、同じようなネタをどこかでやった記憶が……。
 「ブルーローズ」か『真・女神転生X』か『比叡山炎上』か『深淵』か?

 詳しくは今月末の「ナショナル・ジオグラフィックス」か、4/9の特番。

●龍の手記 (ボウケンジャー)
 さらに、魔道書ネタをひとつ。
 日曜日、「エウレカセブン」最終回SPの裏で録画しておいた「ボウケンジャー」をビデオで見る。

 粗筋は、冒険小説の大家がひさしぶりに書いた小説の通りに、事件が起こるというもの。

 「ボウケンジャー」ではネガティブ・シンジケートと呼ばれるいくつかの秘密結社が、オーパーツ、いや、プレシャスを、正義の研究団体サージェス財団とそのエージェントであるボウケンジャーが争奪戦を展開するというものだが、そのひとつである、恐竜人間「ジャリュウ一族」の兵士たちが、なぜか同士討ちを始める。兵士全員で殺し合いをさせ、生き残った一人に特別のパワーを与え、龍に育てるのだという。

 「蠱毒」という言葉こそ出しませんでしたが、中国の秘術という解説までなされ、小説との合一が気になったレッドは、作家を訪れる。作家は最初、否定するが、実はヨーロッパの古書店で入手した「謎の手記」を参考にしていたのである。その手記は100年以上前に、ヨーロッパで書かれたものだという

 このあたりで、「クトゥルフ神話」という言葉が脳裏をよぎり始める。

 やがて、作家の存在を知ったジャリュウ一族の長、リューオーンはその手記を奪いにやってくる。ここで発せられる「返してもらうぞ」という台詞がいいなあ。

 ドリル銃「デュアル・クラッシャー」とか、コンクリート・ミキサー型の8番メカとか、別の面でも派手ですが、 作家の苗字がゴジラの原作者と同じ「香川」さんだったり、最後の「手記」の処理が非常に渋かったりするのは、さすが、「鋼の錬金術師」でも活躍した脚本家・會川昇である。小技が聞いておりますな。
 ちなみに、次回は、「アトランティスの秘宝」。
 海底でのオリハルコン争奪戦では、「ヴリル」という台詞も聞かれるとか。「ヴリル」はナチスドイツが追い求めた、地下帝国アガルタの魔術エネルギーである。カール・ハウスホーファーまで出てくるのか!

 「ブルーローズ」好きな人は、公式サイトも要チェック。日曜日の朝なので、当日のシナリオに困ったら、そのまま、どうぞ!

 なお、「ボウケンジャー」は戦隊物30作記念作品なので、毎回の終わりで、戦隊物の歴史を紹介しております。すでに「デンジマン」まで来ておりますので、気になる方は早めにチェックか!

●新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画1
 エヴァ・ゲームのコミック化。鋼鉄のガールフレンドと同系の学園ラブコメですが、楽しいからいいか。

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April 06, 2006

永遠の冬25:三人の魔道師

 声が聞こえる。闇の向こうから。

 ウィリス11歳の夏。それはヴェイルゲン騎士団の城塞で試練の時を迎えていた。
 ヴェイルゲン候の宮廷でウィリスと婆を迎えたのは、二人の魔道師。禿頭髭面の男は黒剣の魔道師にして魔獣製作者ディルス、白色で仮面の男は翼人の魔道師にして死の王ラーン・カイルの使い、バスカレイド。
 バスカレイドの話はまだ続く。

「何も求めぬ割には仰々しい出迎えではないか、バスカレイド」と婆。「バッスル侯国西方防衛の要たるヴェイルゲン城にて、二人の魔道師に迎えられたと言えば、ウィリスに注目する者もおろう。あのヴェイルゲン卿とて馬鹿ではあるまい」
「で、あれば、私も助かります」
 バスカレイドはそこで顔をディルスに向ける。
「獣師殿は、この構図、どう見られる?」

「天秤の平衡」

 ディルスは間を置かずに答えた。
 その答えに、婆は肩をすくめる。
「反対側には何が乗っておる?」
と、仮面の魔道師を振り返る。
「次なる時代が」
 バスカレイドはさらりと答える。
「大仰な話だな」と婆。

 しばらくして、婆はウィリスを振り返った。

「ウィリスよ、お前は非常に幸運じゃ。
 ここには世界の叡智を極めた魔道師学院の魔道師が二人もいる」と婆。
「三人では?」と、黒猫が言う。
「お前も数えて欲しいのか? もはや、人でもなかろうに」と婆。
「まったくだ」と、猫は婆の膝に飛び乗り、丸くなる。
「一人は、」と婆はバスカレイドを指差す。「世の理を極め、北原の各地を旅した学院の使徒。翼人ゆえ生命にも死にも通じておる。わしらが知らぬ世界を幾つも覗いている」
 バスカレイドは軽く会釈しただけで何も言わなかった。
「もう一人は、」と婆はディルスを指差す。「生命の理を突き詰めたゆえに、闇を知る者。この二人で分からぬことなどない」と婆。「何か聞きたいことがあったら、言ってみるとよい」

 ウィリスは一瞬、悩んだ後で、聞いた。

「冬はなぜ寒いの?」

 他にも聞きたいことがなかった訳ではない。さきほどから婆と二人の魔道師が交わしていた難しい会話の意味を聞きたかった。いや、黒猫の話、龍の話、あるいは、婆とバスカレイドの関係など聞きたいことはいくらでもあった。
 だが、それらは聞いてはいけないような気がした。
 婆が言わないことには意味がある。
 ウィリスにとって、まだ早いことはそう言って教えてくれないが、必要な時には婆が話してくれる。
 だから、直接、関係ないおぼろげな疑問を口にした。

「世界の根源に関する質問をするか?」とディルスが独り言のように漏らす。「ここは、バスカレイド殿、お得意の分野では?」

「魔道師学院においても、議論が残っている問題だ。学院における仮説はいくつかある」とバスカレイドが口を開く。「戦車座と風虎座の魔力の変動周期であるとか、我々の住む世界と、太陽の位置関係によって決まるというものだが、君ならば、もっと正しい答えを知っているはず」
「冬翼様?」とウィリス。
「かつて、星の神々は、魔族を封じるにあたり、いくつかの強き力の者を、世界そのものに封じた。君が《冬翼様》と呼ぶ存在はその一人である。《冬翼様》はこの世界の温度を調整するために、存在する。世界が燃え尽きぬように、世界が冷え過ぎぬように、空の道を旅するという。
 つまり、君の仕事は、世界にとってとても重要だということだ」

 会話はそこで途切れた。

 ゆるやかな沈黙の中、外では日が傾き、空はゆっくりと茜色に染まっていく。
「かつて」と、バスカレイドは言った。「あるお方が私に問われました。
 『何故、夕陽は赤いのか?』と。」
 ウィリスには仮面の魔道師がどうして、そのような話を始めたのか、分からなかった。少しだけ懐かしがるような優しさがその口調にはあった。
「私は、今と同様に、学院の仮説を説明しました。
 そうしたところ、彼はこう言われました。
 『さすがに、魔道師学院の回答は面白くないな』と」
 バスカレイドの口調は淡々としたものであったが、ディルスはかすかに笑い声をもらした。どうやら、彼には思い当たる場所があるようだ。
「それで、どう答えたのだ、貴殿は?」とディルス。
「私はこう答えました。
 『面白味のあるお答えが必要ならば、吟遊詩人にでもお聞きなされよ』と」
 淡々とした口調だった。

「それは、おぬしの記憶か?」と婆が聞いた。
「ええ」とバスカレイドは即答した。
「ならばよい」と婆。「それならば」

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魔道師の危険な会話その2.
多忙なので、短めに。
これでいいのか? 会話してないだろ、とか、まあ、さておき。
しかし、ダメなタイトルだな。
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April 05, 2006

新薬膳飯店 ~あるいは、成分解析~

 新しい眼鏡が出来たので、リハビリ中。昨日は視野の調整で頭が痛かったが、何とか回復しました。飛んできた原稿のチェックをしたり、打ち合わせの準備をしたり。

●新薬膳飯店 ~あるいは、成分解析~ 
 食べ物で体を直してくれる薬膳料理の店に入って、飯を食ったら、トイレに駆け込むという、夢だか、妄想だかがある。
 元ネタは筒井康隆先生の「薬膳飯店」。萩原玲二のコミック版も好きだ。
 いや、それはさておき。
 なぜ、そんな話をするかというと、ここ数日、体調が優れず、寝起きがよろしくないからである。背中や腰が痛く、どろどろした感じで、でも、朝なので神経だけが目覚めてしまう。体はまだ辛いので起きられないのだが、神経だけが体内時計に沿って目覚めてしまい、布団の中でゆるゆると体の一部分、例えば、足の親指とか、手とかだけをもぞもぞ動かして、エンジンがかかるのを待つ。
 その間に、脳内ではどうしようもない妄想だか白日夢だかが展開する。
 体内に疲労物質やら、歪みやら、アルコールやら、カフェインやらがたまっているのはよく分かるので、これを一気に排出できたら、どれほど爽快だろうかと思うのであるが、それこそが、筒井先生のスラップスティック短編「薬膳飯店」で、その店で体が欲しがる料理を次々食べていったら、体を壊していた有害物質を果てしなく排出してしまうのである。(傑作!)
 それでは、今の私からは何が出てくるか、というと、まず、ずいぶん硬くてゴツゴツした何かが、ゴトンとトイレに落ちる。見ると、銀色のゴーヤみたいな金属物質でドキドキする。
 なんて夢だ。
 目覚めてから、その一部がリフレインされる。
 今度は、コカコーラが500mlペットボトルごと、次に、ネスカフェ・ゴールドブレンドが新デザインの瓶ごと出てくる。きっと、次はユンケル黄帝液かな、と想像したところで、目が覚める。
 仕事場のPCの前に座りながら、おそらく原因のひとつと考えるフリーソフトを立ち上げる。最近各地で流行っている「成分解析」である。単語から、ランダムな言葉を引き出し、その成分を解析するものだ。自分の名前を入れてみる。

朱鷺田祐介の成分解析結果 :

朱鷺田祐介の48%は野望で出来ています。
朱鷺田祐介の25%は媚びで出来ています。
朱鷺田祐介の13%はやらしさで出来ています。
朱鷺田祐介の6%は電力で出来ています。
朱鷺田祐介の4%は根性で出来ています。
朱鷺田祐介の4%はお菓子で出来ています。

 これからは「野望48%の男」と呼んでくれ(笑)。「媚び25%」とか「やらしさ13%」とか言わないよーに。「根性」が4%しかないのも秘密。
 会社名では「根性」の比率が71%まで上がるようですが、それもどーかと。

●続・七代祟ると、いつの話か?(2006年問題)
 先日の続き。
 気になって「坂本竜馬=フリーメイソン・エージェント」説をネットで追いかけていたら、なぜかフォトンベルトとか、気功とかのサイトに迷い込み、アセンションとか、ニビル星の話から、「2012年12月22日」とかいうどこかで見た日付にたどり着く。
 いわゆるマヤの第六世界開始の日である。
 よく考えたら、シャドウランの大事件である「魔法の帰還」まで後6年になっていた。2011年には龍冥が富士山頂に出現するから、あと5年か。
 シャドウランの初版刊行が確か1989年なので、気づくと17年目である。僕が始めたのは翌年春ぐらいだから、途中、ずいぶん抜けがあるものの、長い話だ。
 そうこうするうちに、シャドウランの年表では、今年(2006年)に、Japan Imperial Statesが成立するという。第二次朝鮮戦争が起こった余波という設定だが、妙に、現状とシンクロするあたりが、シャドウランの真骨頂とも言えるだろう。

●ブレイド・オブ・アルカナ第三版
 FEAR様より頂き物到着。ありがとうございます。
 英雄叙事詩(ヒロイック・ファンタジー)というテーマに、NOVAのタロット・システムを搭載した運命性は、非常に洗練されたデザインで、同じTRPGデザイナーとして羨ましいくらい。これとNOVAがある限り、タロットをメインシステムに持ち込むのが躊躇われるのは正直なところである。田口さんのアートも相変わらず美麗である。
 新搭載のエピック・プレイがどう動くのか、非常に興味深いところであり、ゆっくり読ませていただきます。

●お買い物
 眼鏡受け取りとともに、本屋で買い物。

・ナルト32
 新チーム結成編。無感情キャラとか、無表情なリーダーとか、これからが楽しみ。

・武装錬金 10
 いわゆる完結編。週刊連載を打ち切られた後に作成されたハッピーエンドの結末。後日譚「アフター」と、フランケンシュタイン物の「エンバーミング」を掲載。
 お疲れ様でした。

・週刊石川雅之
 「もやしもん」の石川雅之のデビュー短編集。わりと「やっちゃった感」のあるシュールな、いや、妙にリアルで困る短編とか、作者の時代物好きが見えるタコの話とか、まあ、色々あって楽しい。

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April 04, 2006

日々雑記:1週年その他

 ちょっと風邪気味で、咳が出る。
 こう寒暖の差が強いと、何を着たらいいのか悩むものである。

●黒い森の祠1周年
 ……を過ぎていました。3月末は忙しかったので、素で忘れていました。眼鏡も割ってしまった時期でしたし。

 1年間、アクセスしていただいた皆さん、ありがとうございました。

 本ブログは、TRPGデザイナー、朱鷺田祐介の個人的なメディアとして、関連作品やイベントの告知を行う場として、誕生しました。関連作品の告知など情報提供を引き続き行っていきたいと思います。
 「深淵」の世界を舞台にしたオンライン小説連載「永遠の冬」は週1更新の予定です。

 また、このブログでは「学校」という話もよく書きます。これは朱鷺田が非常勤講師をしている、ゲーム学校の話です。バンタン・ビジュアル研究所アニメ・ゲーム学部(バンタン電脳情報学院)と言います。その関係で、非常勤講師のオンライン・レジュメ兼備忘録として、何か適当に色々なことを書いていくことになると思いますので、そのあたりはご了承下さい。

●製品予告
 確定している次の製品は『比叡山炎上』です。
 正式名称は『クトゥルフ神話TRPGサプリメント 比叡山炎上』(エンターブレイン)の予定、発売は5月です。発売日、価格など詳細は近々に。発売イベントという話もありますが、その辺もはっきりしたら、また告知します。
 今、R&R用のリプレイを書いておりますので、そちらもよろしく。

●イベント関係
 近日のイベント予定は以下の通り。

4月28日 TNF(アトリエ・サード主宰のボードゲーム会)
4月30日 東京深淵CON~シキサイ~ (GM:「深淵第二版」)

●七代祟ると、いつの話か?
 「七代祟ってやる」という恨み言があるが、「七代前が祟られた場合、分かるか?」という疑問を持ったので試行計算してみる。
 長男で平均的な結婚年齢だとして見ると、おそらく昭和40年以降は1世代25歳、それ以前は20歳ぐらいで計算できるのでなかろうかと考える。2代前は50年前、それ以前の5世代が100年とし、150年プラスマイナス1世代(20年)という範囲に納まるのではないか?
 七代前は1855年(黒船直後)を中心に、1835(鎖国中。アヘン戦争の直後?)~1875年(明治8年、「るろうに剣心」の少し前?)て感じ。
 おー、なんか幕末の混乱の中で発生した、伝奇アクションの予感がするな。
 とりあえず、最近、TVでも紹介された「坂本竜馬=フリーメイソン・エージェント」説でも、上乗せしてみると、怪しい幕末大戦のネタになりそうである。

●学校
 昨日は学校。ターム3(3学期)の授業もこれで、終了。
 1学年目の最後に当たるので、その思いも込めて、テキストを提示。

・「ドラゴン桜」 第132限目「手帳をつけろ!」
 もはや説明の必要もない東大受験漫画。学習記録をメモすることで、学習してきた期間を具体化し、学習意欲を確立する話。「ドラゴン桜」は、学習のテクニックを、効率やモラルの維持など多方面から紹介しており、体感的な手法も多いので、受験生以外にも、結構参考になる。1年間学んだことに、疑問を持ったら、このメソッドを試して欲しい。手帳に手書きするのは面倒だという人は、ブログを書けばいい。06生にはそういう示唆をしてみよう。

・松岡正剛 「プランニング編集術」より「オーダーとルール」
 日記の書き方というエクササイズがあったので、「ドラゴン桜」の手法を加速する意味で、これも紹介。レシピという概念で、色々な事柄を整理してみる。
 冒頭でない場所からの抜き出しだったので、やや意図が通じなかったようだ。(ちょっと反省)

・加門七海 「女切り」
 ホラー短編集より、表題作を。
 古都鎌倉に隠棲する旧友の家で見せられたのは、「女切り」の銘をもつ1本の刀。鮮やかな描写と、情念が見事に描かれた傑作。

●テキサスで泥酔監視捜査員が酒場に潜入捜査
 生徒のコラムより。
 酒場に潜入捜査員を送り込み、泥酔した人物を逮捕し、泥酔による事故(交通事故や喧嘩、泥酔中の水泳による水死など)を予防する政策がテキサスで実施されている。すでに毎晩、30名以上が逮捕されるという。公的な場での泥酔は「軽犯罪」にあたり、500ドルの罰金。→ニュース
 ふと、「マイノリティ・レポート」を思わせるこの発想は、広大なテキサスと似合わないせせこましさを感じさせるが、アメリカが、禁酒法を施行していた国だということを思い出すと、納得もいく。アルコール飲料監視委員会もあるようだ。

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April 02, 2006

年を経ても

 先日、眼鏡を割って以来、少し見えにくい。文字も読めない訳ではないし、TVも十分見られるが、少しストレスがある。4日には、新しい眼鏡が出来るはずだが、その反動か、背中が痛く、土曜日は寝たり起きたり。基本的に朝型なので、昼過ぎに仮眠を取る。

●年を経ても
 所用があって、夕方から古い友人のサークルに顔出し。
 何年かぶりに訪れたが、相変わらず、仲間内でゆったりとキャンペーンを楽しむ様子は素敵だ。年単位で経過しているはずなのに、プレイの様子も、ロールプレイも変わらない友人がいて、ちょっとほっとする。
 そう言うと、彼は答える。

「変わる必要もないし」

 ああ、カジュアルなプレイというのは、それでいいんだよね。

●PDFのゲームを買ってみる
 先日、シャドウラン4thの話を書いたら、つい、個人的に盛り上がってしまい、Drive Through RPG.Comで、PDF出版の第四版対応入門用シナリオ「On the Run」とGMスクリーン(コンタクト集&シナリオ・ジェネレーター付き)を買ってしまう。海外では、こういうPDF出版がスタートしている。日本ではまだちょっと早いかなあ、と思うが、さて、どうなのかな。

●エウレカセブン最終回
 日曜日朝は「エウレカセブン」最終回でした。1時間SPで一気に結末へ。最後まで家族というテーマがあって、なかなか良かった。スタッフの皆様、お疲れ様でした。
 アネモネが救われたのは、唐突でしたが、個人的には大満足。

●ドロテア 魔女の鉄鎚 1
 読了。コミック・ドラゴンエイジ掲載の中世バトルアクション。
 異端審問が始まろうかとする中世ドイツ。地域から隔離されて育ったアルビノの少女が故郷を守るために、傭兵隊に身を投じる。とりあえず、入隊までだが、ランツクネヒトとかが好きな人向けかな。

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