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April 07, 2006

ミャンマーの柳生一族

 朝から打ち合わせ。……というか、昨夜2時に寝て朝5時に起きて、監修校正をしてそのまま、昼まで打ち合わせ。ついでに、『比叡山炎上』の第二校正を受け取る。通しゲラなので、175ページ。来週半ばまでに戻しの予定。
 昼過ぎに帰宅し、そのまま、仮眠。さて、これから、原稿と明日の準備。

●ミャンマーの柳生一族
 なんというか、タイトルだけで「すげえ」と思わせる本がある。
 どこのB級映画だよ!と突っ込みたくなる、この素晴らしいタイトルは、早大冒険部出身の冒険ノンフィクション作家、高野秀行のミャンマー旅行記である。早大の先輩で冒険小説家、船戸与一(『猛き箱舟』)のガイドとして、挑発された著者は、船戸とともにミャンマーに入るが、軍政独裁で知られるミャンマーはなんと江戸時代(のような国)だった! 船戸一行を迎えるのは、ミャンマーの柳生一族、というべき軍情報部である。
 なんというか、ミャンマー通がその風景を江戸幕府になぞらえるエスプリが読んでいて、実に心地よい。アウン・サン・スー・チー千姫という解釈もGJ!
 快作なり。
 「ブルーローズ」が好きな人はぜひ。

 ちなみに、高野氏のデビュー作は「幻獣ムベンベを追え!」
 モケーレ・ムベンベを追って、コンゴ奥地へ向かう早大探検部の精鋭たちの姿を描いたノンフィクション冒険記である。

●ユダの福音書
 →元ニュース
 ユダが裏切り者ではなかったとするキリスト教外典が解読された。
 いや、もうこれだけで、「ブルーローズ」や『真・女神転生X』、「クトゥルフ神話TRPG」のファンなら、シナリオがなんぼでも浮かぶのだが、よくニュースを見ると、その内、1ページが一度、失われ、今年の2月に再発見されたという。

 えー、同じようなネタをどこかでやった記憶が……。
 「ブルーローズ」か『真・女神転生X』か『比叡山炎上』か『深淵』か?

 詳しくは今月末の「ナショナル・ジオグラフィックス」か、4/9の特番。

●龍の手記 (ボウケンジャー)
 さらに、魔道書ネタをひとつ。
 日曜日、「エウレカセブン」最終回SPの裏で録画しておいた「ボウケンジャー」をビデオで見る。

 粗筋は、冒険小説の大家がひさしぶりに書いた小説の通りに、事件が起こるというもの。

 「ボウケンジャー」ではネガティブ・シンジケートと呼ばれるいくつかの秘密結社が、オーパーツ、いや、プレシャスを、正義の研究団体サージェス財団とそのエージェントであるボウケンジャーが争奪戦を展開するというものだが、そのひとつである、恐竜人間「ジャリュウ一族」の兵士たちが、なぜか同士討ちを始める。兵士全員で殺し合いをさせ、生き残った一人に特別のパワーを与え、龍に育てるのだという。

 「蠱毒」という言葉こそ出しませんでしたが、中国の秘術という解説までなされ、小説との合一が気になったレッドは、作家を訪れる。作家は最初、否定するが、実はヨーロッパの古書店で入手した「謎の手記」を参考にしていたのである。その手記は100年以上前に、ヨーロッパで書かれたものだという

 このあたりで、「クトゥルフ神話」という言葉が脳裏をよぎり始める。

 やがて、作家の存在を知ったジャリュウ一族の長、リューオーンはその手記を奪いにやってくる。ここで発せられる「返してもらうぞ」という台詞がいいなあ。

 ドリル銃「デュアル・クラッシャー」とか、コンクリート・ミキサー型の8番メカとか、別の面でも派手ですが、 作家の苗字がゴジラの原作者と同じ「香川」さんだったり、最後の「手記」の処理が非常に渋かったりするのは、さすが、「鋼の錬金術師」でも活躍した脚本家・會川昇である。小技が聞いておりますな。
 ちなみに、次回は、「アトランティスの秘宝」。
 海底でのオリハルコン争奪戦では、「ヴリル」という台詞も聞かれるとか。「ヴリル」はナチスドイツが追い求めた、地下帝国アガルタの魔術エネルギーである。カール・ハウスホーファーまで出てくるのか!

 「ブルーローズ」好きな人は、公式サイトも要チェック。日曜日の朝なので、当日のシナリオに困ったら、そのまま、どうぞ!

 なお、「ボウケンジャー」は戦隊物30作記念作品なので、毎回の終わりで、戦隊物の歴史を紹介しております。すでに「デンジマン」まで来ておりますので、気になる方は早めにチェックか!

●新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画1
 エヴァ・ゲームのコミック化。鋼鉄のガールフレンドと同系の学園ラブコメですが、楽しいからいいか。

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