深淵:庭園の貴婦人
5月1日『深淵:葬送の海』に関する質問メールが来たので、お答え。
【質問メール】
「深淵:葬送の海」のプレイレポートを読みますと【庭園の貴婦人キスネスク】という守護者が出てきます。
これが賢き者キスネスク(世界の書p77)と同じだとすると、少し疑問が湧いてきます。
Q:魔族諸侯が敵対する指輪の女王(や妖精騎士)のために魔族の封印を守ることがあるのでしょうか?
(魔族が敵対していたはずの巨神の走狗と成り果てているという印象を受けます。)
『冥界の門を目指して』(FSGI No.12)でも瞳の使者スポーリンが冥界の門の鍵を守っていました。
考えられる可能性として
(1)魔族の影は本体の思惑と別に星座の巨神や妖精騎士に仕えることもある。
(2)名前と姿・性質は魔族と偶然同じだが別の存在(神の眷属)である。
というものがあると思いますが、いかがでしょうか?
【回答】
回答は(1)です。
いくつかの魔族は、封印後、世界構造の中に組み込まれたり、封印守護の役目のために呪縛されたりしています。キスネスクはその典型であり、魔族の封印を守護していることが多くなります。GMはこのように、魔族やその下僕がその封印を守護するという、悲劇、あるいは、喜劇を用意しても構いません。
キスネスクの第二版用開発データは以下の通り。
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庭園の貴婦人キスネスク
星座 :指輪
召喚値:80
影響値:8
出現形態:蛇の紋章をつけた法衣を着用した赤い髪の美女。
戦闘時は4本腕で赤い大蛇の下半身を持つ美女となる。
行動値18 吸収値8
攻撃1:長剣 技能値8+長剣3=11 4回攻撃 効果値4
攻撃2:石化の凝視 視界限定の影響値攻撃 強度18の「石化」
攻撃3:支配 範囲型の影響値攻撃 強度18の「支配」
命令の内容は「動くな」
運命:キスネスクは指輪の女王の地位を奪うべく作られた者である。ゆえに、自らの王宮を築き、世界の支配を望んだが、彼女に従うのは石像ばかりであり、彼女自身は苦悩と狂気の中で生きていた。キスネスクとその下僕であるリシュラン・ヴォラは妖精騎士たちに呪縛され、望まぬ封印の番人をさせられている。
魔力:
《石化の凝視》 対象を石化させる。視界限定の影響値攻撃
強度18の「石化」
《支配》 範囲型の影響値攻撃 強度18の「支配」
下僕:「寡黙なる侍女」(リシュラン・ヴォラ)
解説:キスネスクの武装形態と同形で、4本腕で赤い大蛇の下半身を持つ美女。石に変えたリシュラン・ヴォラが死ぬと、石化の呪いも解ける。妖精騎士に呪縛され、封印の番人をさせられていることが多い。
召喚値50
行動値15 吸収値5
攻撃1:長剣 技能値5+長剣3=8 2回攻撃 効果値4
攻撃2:石化の凝視 視界限定の影響値攻撃 強度15の「石化」
攻撃3:支配 範囲型の影響値攻撃 強度15の「支配」
命令の内容は「動くな」
子供:赤い髪をしており、魔力《石化(強度12)》を、作業値3の指輪の呪文として使える。
呪い:「石化」に縁故3を割り振る。つまり石化の3段階目にあり、行動値が3低下している。
死の約定:筋力+8、魔力《石化(強度12)》を、作業値3の指輪の呪文として使える。
魔剣:「魂を凍らせる者」
分類:長剣 武器修正+3 効果値4 +《石化(強度18)》
吸収値16 硬度80
関連教団:ダリウスの杯
教団解説:呪縛されたリシュラン・ヴォラを、「封印の守護者」「お山の主」として崇拝する地域信仰が多い。ダリウスの杯はその代表的なもので、リシュラン・ヴォラの守る封印を、山神ダリウスの聖域と考えている。
入信:地域信仰であり、司祭を務める村の長老の認可が必要となる。
信徒の条件と義務:ダリウスの聖域に近づかない。聖域の禁忌を守る。四季の収穫を守護者に捧げる。聖域への参道の補修に力を合わせる。
信徒の地位:司祭と信徒
典型的な装備:司祭は代々、供え物を捧げる石の皿を受け継いでいる。
技能:生物知識(動物、植物)、地域知識
教団の秘宝:石の皿
教団の呪文:とくになし
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