« 日常モード復帰中 | Main | メールに答えてみる(SR4とか深淵とか) »

August 24, 2006

R&R24:『真・女神転生X』記事、惑星の数

 引き続き、「神話本」とJGCの準備で滞っていた諸々の仕事を作業中。

●R&R24に『真・女神転生X』記事

 現在、発売中の「ロール&ロール」24号に、西上柾君が書いてくれた「TOKYOミレニアムの歩き方」が掲載中です。内容は、新発売のサプリメント「TOKYOミレニアム」の解説、シナリオ・フック、サンプル・キャラクター3体(ロスト・ナンバー、妖精の騎士、オートマータ)。『真・女神転生X』ファンの皆さんはぜひご一読を。

●惑星の数とか

 太陽系の惑星の定義の見直しが進み、その新しい定義、そして、それに伴って冥王星が惑星から格下げになるか、あるいは新惑星が追加されるかという提案に対して、今夜か明日には天文学会で投票がなされるということですが……。

 以前より、冥王星以遠の惑星は「トランス・ネプチューン天体」(海王星より外側)ということで、真正の惑星ではないのではないか? という議論があり、冥王星が小惑星になるという話は『ブルーローズ』にも書いたのですが、実際に、その日が近づいているとなると、なかなか感慨深いものです。

 個人的には、エドモンド・ハミルトンの『キャプテン・フューチャー』(早川書房版)で育った人間なので、冥王星は惑星でなくなっても太陽系の重要な一員と言えるでしょう。おそらく、その戦略的な位置ゆえに、『エリヌス~戒厳令~』(谷甲州)のような立ち位置は消えないでしょうし、カロンともども、太陽系の実質外縁を守る拠点としての価値は失われないはずです。(あー、ハードSF系もやりたいなあ)

 クトゥルフ神話的には、冥王星=ユゴスが惑星ではなく、何か不気味なものになったと思えば、まあ、そういうものかと。昔はしばしば、冥王星がどこかから流れてきて、太陽系の重力に捕えられた「漂流惑星」だという説がよくありました。それが真にユゴスであるならば、矮小な人類が冥王星を惑星と呼ばなくなるのは、ニャルラトホテップがユゴスを忘れさせようとしている陰謀であるかもしれません。

 占星術的なニュアンスで言えば、科学が何を言おうが、そこに冥王星はある訳で、その重力と魔力は人の運命を支配している訳です。

「科学が目をそむけようとも、星は運命を支配し続ける」

 まあ、もともと外惑星三つは個人ではなく、時代の運命を支配すると言われています。
 さらに言えば、近代以前の占星術は目に見える土星までできちんと完結していた訳で、ここ100年ばかりで追加された天王星、海王星、冥王星がどうなろうと古代占星術は変わらないのです。
 だいたい、13星座占星術なんて、たわけたものもあった訳で(以下、長くなるので略)。

 一応、劣勢になりつつありますが、最初は12個に増やそうなどという議論もありまして。
 カロンやセレスはいいとして、EKBO(エックハルト・カイパーベルト天体)であるUなんとかを惑星にしてしまうのは果てしない惑星拡張の道でして、おそらく彗星の巣、オールト雲までの間に無数にあるだろうEKBOをいちいち発見しては惑星かどうか検討するのは楽しいか、という話になりますな。

 今回の天文総会では惑星の数を減らす、増やすに関して、国家の威信も絡んでいるとかで、冥王星を発見したのが、アメリカ人なので、アメリカは惑星の数を増やして冥王星を惑星に残す方向でいるとか、政治的な闘争の話を取り上げた記事もありますね。

 いかにも、シナリオのネタになりそうな話です。

 『ブルーローズ』で言えば、冥王星が惑星でなくなると困る人々(アメリカの威信に拘るシュープリーム)や惑星を増やしたいセレスティアル・ゲートが陰謀を展開、中世以前の占星術を使う魔法結社《銀の暁》が正しき占星術を混乱させようとしているとこれに反発、その騒ぎ自身を軽蔑しつつも漁夫の利を狙う《龍三合》が、天文学会に持ち込まれた、別のオーパーツや科学者を狙うという感じで、何かやりそうな感じである。

◆復刊ドットコム 深淵復刊投票中

|

« 日常モード復帰中 | Main | メールに答えてみる(SR4とか深淵とか) »

Comments

The comments to this entry are closed.