2070年のクリスマス
相変わらず単行本作業中。ぐっと寒くなったせいか、日曜日には腰痛が出てしまった。座りっぱなしの職業のさがである。クレイ(薬用粘土)と塩を入れた風呂で、自宅湯治をする。
巫女関係の解説を書きつつ、年末のイベントに向け、クリスマス・シナリオ作成中。『比叡山炎上』用のクリスマス・シナリオは、この前、R&Rで書いたので、後は『シャドウラン第四版』と『真・女神転生X』のために。
●2070年のクリスマス
12月24日のR&Rステーションで年末SPに向け、SR4のクリスマス・シナリオ作成中。
魔法が復活した2070年に、キリスト教系の儀式であるクリスマスが存在しえるのか? という問題がありますが、実のところ、クリスマスは、ユールの日とか、冬至祭とか、それに伴う新年祭が起源とされているので、魔術的にも重要な日であります。2011年12月24日に、富士山頂にグレートドラゴンが姿を現したり、ハウリング・コヨーテが導くアメリカ先住民が戦いの第1歩を踏み出したりしたのは、もちろん、マヤの暦に従って、第六世界の始まりが最大の原因ではありますが、クリスマス・イブという日に何か魔術的な意味を与えているでしょう。
キリスト教系の秘術結社は、これを真のメシアの日と呼ぶかもしれません。欧州風のドルイドやノルド、あるいは、冬至に意味を与えるすべての魔術結社は、この日を別の名で祝う、もしくは、秘儀の日として、活用するでありましょう。
サンタクロースが信仰されている可能性さえあります。少なくとも、キリスト教の聖人信仰と中部アフリカの精霊信仰が融合して生まれたヴードゥー系では、聖人であるサンタクロース(聖ニクラウス)のロアを召喚してもおかしくはありますまい。
ちなみに、『Street Magic』によると、自由精霊の能力の中には、『富(Wealth)』というものがあり、財貨を生み出すことが出来ます。どこのメタプレーンから来るのか、かなり心配ですが、サンタの能力を自由精霊で表現することは出来そうです。
さらに言えば、第六世界は重度の資本主義消費社会でもあります。
ビジネスのネタになる『文化』を、たとえ、それがオモチャ会社や清涼飲料水メーカーの陰謀に加担していようが、そう簡単にやめたりはしないでしょう。逆に、サンタが赤い服を着るかどうか、コカコーラとペプシコーラの末裔たちの間で戦われているかもしれません。そうした一見、愚かしい争いさえも、クリスマスには「ビズ(仕事)」になる可能性があります。
プレゼント商戦は重要な企業戦争の焦点であり、ここでライバル企業がぽかをする、あるいは、巻き込まれたトラブルをもみ消すというのは重要なビジネスでしょう。もちろん、今年のプレゼント商戦をリードしそうな新製品を巡る情報戦は非常に重要です。
PS3を180台盗みだしたのは、どこのシャドウランナーでしょうか?
(あるいは、Yakか、トライアド?)
ワイアレス・ワールドなりのクリスマス風景というものもあるでしょう。
マトリックスがクリスマス風のスキンやアイコンに満たされるのは当然、そして、街の強化現実(AR)はクリスマス向けの強化スパムの洪水に見舞われ、人々は最新スパムに対応した、リアリティ・フィルターをコムリンクにプラグイン!
ああ、これ自体がMCTの陰謀に聞こえますね。
極秘のデートをしたい人には、情報漏えいを防ぐジャマーが必要かもしれません。あらゆるものに信号タグが組み込まれている2070年において、完全なプライバシーというものは、もっとも贅沢なもののひとつです。
逆に、ご予定の無い方には、一緒に、聖なる夜を祝ってくれる『ヴァーチャル・ファミリー』はいかがですか? クラッカーも、ジングル・ベルも、強化現実(AR)の中に限れば、お隣から怒鳴り込まれる可能性は0。まあ、窓から入ってきたサンタ姿の強盗や、マイクロ・ドローンには気づかないかもしれませんがね。
さてさて、どんなネタにしようかな?
●クリスマス In Tokyo ミレニアム
もうひとつ考えねばならないのが、『真・女神転生X』のクリスマス・シナリオなのですが、真っ当に考えるならば、こちらはネタが豊富です。
例えば、メシア教が世界を支配したTokyoミレニアムの場合、クリスマスは宗教儀式の一環として、行われるでしょう。聖なるミサが開かれ、世界の救世主の誕生が祝福されるのです。
ここにガイア教徒が乱入するなり、ミレニアム上層部内部の暗闘が反映されたりすれば、シナリオが1本上がりというところですが、もうひとひねりしたいところです。
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以下、メモ
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●授業終了
さて、金曜日は専門学校の日ですが、先週金曜日で、年内の授業が終了。2年生はもう私の授業がありません。いやはや、05年度生とも、もうすぐお別れです。速いものですね。
1年生は、年末課題のアイデアを聞きました。まだ決まっていない人もいましたが、今回は出来るだけ、好きな方向で動いて欲しいものです。前期では押さえていた「本当にやりたいこと」を言葉にして欲しいと思います。
●テンパス@T6FN
学校終了後、アトリエサードのボードゲーム会「タナトス6フライデーナイト」へ顔出し。年内最後とあって、なかなかの盛況でした。
私は、鈴木銀一郎先生に誘われ、初めてのボードゲーム「テンパス」を体験。シヴィライゼーション系の文明国家育成物のマルチプレイヤーゲームでした。架空の大陸で、五つの民族が文明の発展を競うというもの。10の文明発展段階で、毎回1カ国が時代を先取りし、アドバンテージを得ながら、都市を築き、領地を広げていくというもの。出来ることが少しずつ増えていくというシステムがなかなか秀逸。
序盤で鈴木先生の助言をいただいたのと、カードアドバンテージを得る戦術を守ったので、かなり戦争していたのに、上位で進む。終盤で勇み足をしたことが原因で1ポイント足りずに、2位。
なかなか面白い。
翌日は打ち合わせだったので、その後は「通路」を軽く回しておしまい。次回は1月後半とのこと。
●読書
・アラビアの夜の種族
とりあえず第二巻読了。うみうみ。
・イリヤッド 12 楽園の地図
アトランティスの新たな手がかりを求めて、マヤからカナリア諸島へ。
ヘラクレスの柱の外側ですね。
・千一夜の鍵 1
さいとうちほさんのコミック短編集。
●功名ヶ辻、太閤記終了
日曜日には、『功名ヶ辻』が、火曜日には『太閤記』が終了。その間には『ラスト・サムライ』となかなか豪勢なテレビ・ラインナップでした。
『功名ヶ辻』と『太閤記』の最終回は、描く側の視点の差がまざまざと見え、実に興味深い。情報戦も戦略の欠片も見せず、秀吉の人徳だけで、中国大返しを描く『太閤記』は凄いものだ。
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