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April 06, 2008

ブルーローズ:神々の糧、またはシャンバラの秘蜜

朱鷺田@MY酒盃

 土日は、Mixiの知人たちのTRPG強化合宿@湯河原にお呼ばれし、久しぶりに「ブルーローズ」のGM。ついでに、ちょっとした電車の旅を楽しんで来た。

●意外に近い湯河原

 土曜日朝9時前、ゆるゆると酒とゲームを抱えて家を出立。京王線から登戸経由で小田急に乗り換え、急行で小田原へ向かう。ロマンスカーではない。ただの急行を乗り継ぐので二時間ほどかかる。暇を見て読み直そうと『ドラッケンフェルズ』を鞄に入れてきたが、行きだけで200ページを越えてしまう。二巻目『吸血鬼ジュヌヴィエーヴ』を持ってこなかったことを少々後悔するが、小田原から熱海行きのJR快速に乗り換えると、桜の咲き始めた山とのたりとした海が見えてきて、実に心地よい。
 11時半、湯河原着。片道1500円ほど。もう少し早くついたら、湯河原ラドンセンターにでもいこうかと思っていたが、12時に待ち合わせの予定だったので、駅前の土産屋を物色し、土産用の盃を手に入れる。つまみはすでにお土産用のサンプルで堪能した。そのまま、残り時間は駅前の道端に咲き誇る桜を眺めながら、蜂蜜酒を傾ける。
 まあ、個人的にはここで十分、満足。

 その後、他のメンバーと合流し、蕎麦屋でわさび蕎麦とわさび焼酎をいただいた後、ホテルに入って、TRPG強化合宿という名のゲーム大会開始。

●ブルーローズ:神々の糧、または、シャンバラの秘蜜

 今回、私は参加者の希望で久しぶりに、「ブルーローズ」のGMを。Mixi関係なので、予告編とプレ情報をネットで流し、サンプル・キャラから選んでおいてもらう形式で、できる限りホットなスタートを心がける。以下、そのプレ情報の一部を公開。

1)予告編

 アイルランド北部クロンマクノイズの僧院で、発見された「クー・フーリンのエリクサー」を巡り、シュープリームとの銃撃戦を行うブルーローズのメンバー。
 何とか、エリクサーを回収した一行は、ブルーローズ本部に帰還し、その成分分析を行うが、ある種の蜂蜜とユニークな酵母が発見された。蜂蜜はアケメネス朝ペルシアの不死隊が愛飲していたものと一緒であった。蜂蜜の正体を求め、アフガニスタンへ向かうPCの前に、何が……

2)プレ情報

 以下のキーワードに注意。
 蜂蜜、酒、シャンバラ、アレクサンダー大王

3)カリフォルニア・ニューテクノロジー研究所所長 
  ブラッド・P・マロリー博士の談話より

「天使と生物学の関係か……その話は少し長くなるな。
 節足動物の地上進出は、4億3千万年前、古生代シルル紀のことだ。
 天使と虫に何の関係が?
 ああ、そうか、君は『恋人たち』という小説を読んでいないのだね。
 まあ、いい。
 ところで、ガンダムOOは見たかね?」

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 ……という訳で、本編はアイルランド湾岸の道路で、シュープリームとのカーチェイスからスタート。敵のハマーに襲い掛かられ、頭を押さえられるも、人狼、感染者、退役軍人が飛び乗って、ハマーを無力化する派手なアクションからスタート。

 「クー・フーリンのエリクサー」を無事持ち帰ったPCたちは、そこに含まれる蜂蜜の正体を求めて、アフガニスタン北部の高原地帯に隠れ住む、ある氏族の元を訪れる。彼らはかつて世界征服をしたアレクサンダー大王軍団の子孫であり、エリクサーにもっとも近い蜂蜜を所持していた記録があったのである。
 しかし、PCたちがついてみると、なぜかすでに、カリフォルニアの電波集団「セレスティアル・ゲート」からドクター・マロリーと助手たちが「人類進化の秘密調査のため」やってきており、状況は混迷を深める……
 超古代昆虫人類説とか、アレクサンダー大王が神になった秘密とか、なぜ人は酒を作るようになったのか?とか、メソポタミアやエジプトの創世神話に関する謎が跳梁跋扈し、古代遺跡を抜けて、PCたちはシャンバラに隠れ住む「昆虫生命体」(ラヴクラフトはこの存在にミ=ゴという名前を与えている)と遭遇する。

 PCたちはついに、人類進化の謎に接触、エイリアンたちの帰郷のために、ロシアのウォッカを買占め、アフガンに空輸したり、落下したアダムスキー型UFOを修理してアフガンの空を飛んだりしました。

 世界はたぶん、救われました。きっと。

●感想

 ひさしぶりの、「ブルーローズ」GMであり、ちょっとルールでジタバタしたが、何とか、人類進化仮説のあたりはセレスティアル・ゲート風でまとめられ、プレイヤーの呆れるような笑いが取れたのでよかったかな。

●ランビックの奇跡

 終わったのが夜中前後だったので、そのまま、飲み会に。ホテルに泊り込みの強化合宿ならではのものである。仕事の関係で色々な酒に挑戦しているのであるが、今回も、いくつか持ち込み、また、皆で持ち寄ったものを味見させていただいた。
 今回、もっとも印象的だったのは、ランビックである。具体的なブランドをメモし忘れてしまったが、ランビックは、ベルギービールの原型に近いという酒だと聞いて、購入。開栓した第一印象は「すっぱくなったワインが発泡している」感じで、雑味と酸味のアンバランス感がどうもダメだった。ところが、酒の師匠の一人、Bさんがカクテル素材として、リキュールとあわせると、これがすきっとした飲み物に変わってしまった。これは凄い。酒の可能性を感じさせてもらった。

●人狼

 そのまま、『人狼』をやろうというので、コーディネーターを引き受ける。初めての人も多かったが、気づくと5回も回していた。「人狼」は面白さが分かると「化けるプレイヤー」が続出、2~3回目が実に面白いのである。初めてプレイした女性が非常にクレバーな人狼となって殺戮の嵐を巻き起こしたり、人狼がそ知らぬ顔をして村の議論を誘導したり、人狼の勝利が続いたので、村人が勝つまでやるということになってしまったのである。

 疲れたけれど、面白いよ。

●小田原の桜は満開

 3時間ほど横になった後、朝風呂を浴びて、徹夜組と酒を飲んでから、チェックアウト。
 車で小田原まで移動し、小田原城によって軽く花見をしていく。おでんサミットとか、骨董市とかに混じって、小田原名物の干物をその場で焼いてくれる屋台があったので、満開の桜と焼きたての干物を肴に、焼酎を飲む。まいうー。
 さらに、カラオケと「戦場の絆」(ヒマラヤ)という若人たちと別れ、一人電車で帰路につく。ほぼ小田急線全線を乗り切る気分で帰宅。

●6月はレイトショウ

 豊橋で6月後半に行われる「レイトショウ」のオンリーコンのお誘いをいただく。
 ご存知の方も多いとは思うが、レイトショウとは弊社(スザク・ゲームズ)が創設第二弾として、刊行した翻訳RPG「It Came from the Late Late Late show 深夜三流俗悪映画の襲来」(別名レレレ)のことで、アメリカのステラー・ゲームズが開発したB級映画RPGである。多くのファンに愛され、今でもプレイしてくださっているのである。実にありがたい。
 詳しい情報が確定し次第、またここで告知する予定です。

●コードギアス R2

 何とか帰ってきて、後始末していると5時になったので、「コードギアス R2」を見る。日5というまた微妙な時間は凄く困るなあと思いつつも、深夜帯のシーズン1と同様のハードで充実したスタートが興味深い。あれから1年後、という展開をうまく組み込み、なおかつ、多くの謎を組み込んで盛り上がりそうだ。
 今後も楽しみである。

追記:綴り微修正

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