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May 01, 2008

R&R-CON:深淵:廃都の再会

 昨日は昼まで起きられず、整体にいって、リハビリしつつ資料読みとたまったアニメビデオの消化に当てました。コンベンションの後、朝が辛いと年を感じますねー。とはいえ、何とか、GW前半のコンベンション(&飲み)三連荘が終わり、GW明けに締切がたまっているので、GW後半は家に篭もって原稿書きとなりました。はうー。
 3日のSFセミナーに「電脳コイル」のトークを聞きに行きたいのですが、はてさて。

●R&R-CON:深淵:廃都の再会

 29日は、秋葉原のR&Rステーションで、「深淵第二版」のGM
 朝っぱらからちょっとしたトラブルで、遅刻してしまう。決して「酒の飲みすぎ」で起きられなかった訳ではありません。10時には家を出ようとしたのさ。あー。

 27日の深淵CONでプレイヤーをした分、今回は真面目にGM。 ということで、「深淵」の真骨頂を体験できる渦型で即興プレイ。
 決して、「Escape from Innsmouth」を家に忘れたから、とかは言いません(笑) プレイヤーさんの何人かは期待されていたようですが……すいません。
 「深淵」というシステムは、私がGMをして楽ちん&楽しいように作ってあるので、大丈夫、大丈夫。今回もプレイヤーとシステムのコラボレーションがすばらしい物語(とかなりどろどろな恋愛模様)を紡ぎだしてくれました。

●PC

弓兵トリヴィス
 運命の出会い(恋愛)で早速、恋愛フラッグが立った弓兵。
 もうひとつの運命は「ひ・み・つ」。
 これまたロマンス系というのあたりが、レアなキャラクター。

白馬を連れた娘マナ
 死者の声が聞こえる上に、死んだ幼馴染レインが愛馬に憑依中という、絶賛導かれ中の少女。後に3番目の運命をひいて主役に。

傭兵ヘリオン
 無垢な恋人アリーシャがいる絶賛ラヴラヴなはずの傭兵。結婚資金を稼ぐために、よくないうわさのある貴族ガリウスの元へ向かう。運命はひどいトラップだらけ。

プラージュの司祭ミズウ
 一度死んで生き返った司祭。死んだことがあるので顔は青い。復活させてくれたのはとてもいい人なのだが、誰も信じてくれない。「いい人」からの依頼で「黄金の都」を探索中。

●物語

 キャラクター作成はテンプレート選択と運命の幻視で進むが、今回に限り、魔族の気配がまったく現れず、恋愛フラッグばかり立つ。ミズウでついに黄金の都の探索が入ったので、場所はハジに決定。すると、PCたちを追いやる様子はほぼ自動的に、ドラゴンに。
 あとは、他の3名の運命を黄金の都に集めればOK。(ここまで10秒)

 ドラゴンに追われ、黄金の都の廃墟へたどり着いた一行が入り口を探していると、なぜか、城壁の上にピュアな美女が! 弓兵トリヴィスが「運命の出会い」を発動させるべくロックオンするも、実は、傭兵ヘリオンが故郷に置いてきたはずの恋人アリーシャである。
 謎の展開に、彼女の名前を叫びながら、砂に埋もれかけた城壁を駆け上るヘリオン。飛び込んだ城壁の内側には、なぜか困った表情のアリーシャとガリウスが寄り添っていて、ヘリオンに向かって色々言い訳とかしてみる。

ヘリオン 「アリーシャ、なぜ、ここに!」
アリーシャ「彼が病気で……」
ヘリオン 「彼?」
アリーシャ「……」
ヘリオン 「GM、私達が恋人って設定は?」
GM   「君の運命の名前を言うね……『心変わり』!」
ヘリオン 「あー!」
ガリウス 「まあ、こんなところで立ち話も、なんだ、私たちが使っている建物がある。そこでゆっくり話をしよう。君もひとりではあるまい」
ヘリオン 「(大人の発言がむかつく~)」

 いつの間にか、ピュアでかわいい美人の恋人を、よくない噂だらけの貴族に奪われていたヘリオン。いきなり刀抜いて、刃傷沙汰が始まりそうでしたが、何とかセーブして、仲間と合流し、ガリウスの使っている廃墟へ向かう。その途上も、アリーシャの言動が色々不審で、なんというか、アレな状況。
 ぴりぴりするヘリオンに、「運命の出会い」宣言をせずによかった、と胸を撫で下ろすトリヴィス。残る二人は目的地についたという夢歩きでわくわく。ミズウは黄金の都を発見、ここで魔法のアイテムを得るのが目的である。マナは街の廃墟に住む亡霊たちから大歓迎され、街の中央の霊廟へ呼ばれる始末。

 まずは、ガリウスの話。ガリウスは何らかの理由で街の霊廟に入りたいらしいので、協力してほしいという。
 そんな最中に、なぜかマナの中に眠っていた妖精騎士の血が覚醒! この街に住んでいた妖精騎士の末裔であることが分かる。瞳と髪が黄金色に輝き始めるマナの魔力が放たれ、抵抗に大失敗したガリウスは、刻印が暴走し、半ば龍になりかけた正体を現してしまう。
 半ば妖魔とも、半龍ともいうべき姿に、緊張する一行であるが、アリーシャが間に入り、戦いをとめる。複雑な気持ちのヘリオンだったが、仲間と相談し、ガリウスの話に乗って霊廟に行ってみることにする。ただし、ガリウスを残すことを条件とした。
 霊廟に入った一行は、暴走しがちなアリーシャを昏倒させ、拘束した上で、街の守護宝珠と会話し、マナがこの都を継ぐべき存在となったことを知る。また、宝珠には火龍に命令する力があり、火龍を追い払える可能性があることも知った。
 その上で、ガリウスにこれを渡さないことを決めた一行は、都に残る魔法の武器を借りて、龍人と化したガリウスを倒し、火龍を追い払ったのであった。

 マナは、黄金の都をそのまま封じることを決意し、霊廟を閉じて、都から出た。トリヴィスは妖精騎士として覚醒したマナこそ運命の人と信じ、これに従った。
 ヘリオンはガリウスの死に泣き濡れるアリーシャを連れ、故郷への道を辿る。いつか彼女の心を動かし、もう一度、愛を取り戻すことを決意して。
 ミズウは、黄金の都に未練があったが、他の人々の意見を取り入れ、「いい人」の元に戻った。二人はマナの決断を尊重しつつも、いつか「黄金の都」を手にするべく暗躍を始めるのであった。

 ~FIN~

 いや、「深淵」のGMは楽しい~。
 プレイヤーの皆さんも、即興シナリオのとんでもない展開(およびドロドロの恋愛劇)を楽しんでいただけたようですので、ありがたい。

●トークショウ

 終了後は簡単なトークショウ。
 今回はソード・ワールド2.0発売記念なので、北沢慶さん、藤沢さなえさん、刈谷圭二さんのSW陣が主役で、今後の展開などを語られておりました。他のGMは、「迷宮キングダム」の川嶋陶一朗さん、「D&D3.5」の岡和田晃さんと私。
 私はいつものように宣伝。

 まずは、西上柾氏の『真・女神転生X』リプレイ「ナイト・テイル」が5月末発売。クラス・システム2.0対応です。
 国書刊行会の「新編ク・リトル・リトル神話体系4巻」の巻末エッセイを書かせていただきました。いつもように、クトゥルフ神話の歴史を、10億年前から、「クトゥルフテック」まで。

●読書日記
・復活の地Ⅲ
 ついに完結編まで来ました。
 第二の震災到来を巡り、以前とは違う形で対応しようとするセイオ、スミル、シンリュージ。そして、星間外交を見据え、暗躍する政治家たち。その終末はもしかすると童話的かもしれないが、それこそが感動である。

・文学少女と神に臨む作家・上
 2月、バレンタイン・デーと卒業式を目前に迎え、文学少女・天野遠子と井上心葉の別れの時が迫る。再び、作品を書けと迫る流人の暗躍に、遠子の事情を何も知らない心葉は心を痛ませる。やっとつきあい始めた琴吹ななせとの関係にも暗い影が……
 「小説家」という言葉に色々感ずるところあり。

・オイレンシュピーゲル 4
 空港編。スプライトの裏に当たる訳ですが、こちらのほうが一般人の人質が多いぶん、地を這うほどなハードさが続きます。特甲猟兵の兄弟がヤバイ。中国の改造兵士「蟲」の姫君はなかなか。これはまたいいキャラクターである。苦渋と克服という成長を遂げた犬たちとスプライトのクロスオーバーもファンとして楽しい。

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