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August 25, 2008

JGC05:最終日:深淵:外交密使

 最終日も朝から『深淵第二版』。

●外交密使

 昨日に続き、『辺境騎士団領』渦型サポート・ツールを使っての渦型セッションで、シナリオ・アーキタイプ「外交特使」を使用する。

選択されたテンプレート
・漂泊の戦姫 エニヤ
 新世界教団に国を滅ぼされ、その幹部シャーディスを敵と狙う姫騎士。「流れ矢の予感」に怖れ戦きつつも、外交特使の任を受ける。

・騎士ダノン
 エニヤに忠誠を誓う騎士。自己犠牲の精神でエニヤ姫に仕える。その手にある剣は、死んだ盟友ゲオルグの形見で彼の死霊が取り付いている。そのためか、毎晩、食屍鬼が迫ってくる夢を見る。

・歩兵シオン
 狼に変身する呪いを受けた歩兵。月光の廃墟に住んでいる隠者アダマス(正体は緑の猟犬の手先)につきまとわれている。

・白馬を連れた娘アン
 死霊の公子スナーダルによって、沈黙の刻印を刻まれ、手駒として送り込まれた娘。いずれ愛する人に出会うという予言だけを心の支えに生きているが……。

●物語

 漂泊の戦姫エニヤは、交易都市タルタスから依頼を受け、「屍の城」を滅ぼすため、「泉の谷間」「炎の大地」「新世界教団の聖堂領」へ同盟を求める外交密使を引き受ける。旅の途中、怪しげな隠者、もとい、商人を名乗る男アダマスから陰謀の誘いを受けるも断り、外交特使として旅を続ける。
 「泉の谷間」では、大国ラルハースの静かな介入を受ける小国の悲しみを感じる。
 「炎の大地」では、東方から攻め寄せた火神教団の蛮族と接触、彼らの野望を知りつつも、魔族と戦うための同盟を締結する。
 そして、「新世界教団の聖堂領」へ。
 ここは、エニヤの故郷であるが、新世界教団のシャーディス卿に奪われたのである。復讐と任務の間で揺れるエニヤ。一見、自由な理想郷に見えた聖堂領であるが、生きる力を浪費していく狂気の社会であることに気づいたエニヤは、外交特使の任に叛き、アダマスの陰謀に加担することを決意する。
 一方、魔族の狂気に身を浸すことを決意したアンは、愛馬シルバーを生贄に捧げ、屍の軍団を呼び寄せる儀式を行う。

 ダノンに後を託した彼女は、シャーディスとの結婚を餌に、シャーディスを暗殺、そのまま、敵陣に切り込んで戦死を望むが、彼女に与えられた一撃を受けて倒れたのは、ダノンであった。
 そして、呆然とする彼女を貫く一本の流れ矢。
 かくして、漂泊の戦姫は、滅び行く故郷に倒れた。

 シャーディス、エニヤ、ダノン、シルバーの死はもはや始まりに過ぎなかった。理想郷の闇に葬られた多くの屍が立ち上がり、生ける住民たちに牙を向いたのである。
 そうして、死者に満たされていく聖堂の中央、アンは自らに刻印を刻んだ、愛しい屍の騎士を待ち受ける。自らも彼と同じ存在になるために。

 生き残った歩兵シオンは、血まみれになった外交密書の返事を握りしめ、タルタスに帰還する。聖堂領は滅び、同盟は先手を取られた。だが、戦いは始まりにすぎない。

 ~終わり~

 運命がくるりと綺麗に納まり、凄絶な結末を迎えたセッションでした。激しい戦闘はほとんど起こらず、狂気に満ちた三カ国を旅していった結果、漂泊の戦姫は狂気と復讐を、騎士は忠誠を、アンは狂気と恋愛を果たしたのであります。
 緑の猟犬アダマス君がなかなかいい味を出してくれ、演じていて楽しいNPCでしたよ。


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