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September 16, 2008

R&R48,深淵:旅する戦姫@山梨

 週末あちこちに進出し、ドタバタでした。

●R&R48発売

 TRPG雑誌「R&R」の48号が到着。
 今回は、「深淵」と「シャドウラン」の記事が載っております。

 「深淵第二版」は、「辺境見聞録」第三夜ということで、月光の廃墟アマリクサスを尋ねる伝書使アンウェンのお話。テンプレートは「伝書使」です。
 「シャドウラン」はシナリオ「ZOO:ヒューマン・エラー」。バイオペット・デザイナーのラボに突入し、新作バイオペットを奪い取ってくるという仕事であるが……。

●バンタン・メモ

 金曜日はバンタンの授業。ゲームライター学部も前期分がおしまい。2年生はどんどん就職先が決まり、研修にいったり、雑誌ライターとして現場へ投入されたり。スパロボ攻略班は「今回も」大変だそうです。どう大変かは、お手元の攻略本の厚みをご参照ください。

●タナトス6

 金曜日夕方、放課後の予定がひとつ延期になったので、イエサブにいき、シャドウラン・サプリメント「Unwired」と「Runners Companion」の書籍版を受け取る。PDF版はあるのですが、やはり、紙版のほうが気楽です。
 そのまま、新宿西口の酒屋により、輸入ビールとフレイバード・ウォッカ「ネミロフ」を仕入れる。ネミロフが、蜂蜜と唐辛子が入った、濃い味のウォッカ。昔、蜂蜜酒を蒸留して、ウォッカを作っていた頃はこんな感じだったのかもしれませんね。

 酒をぶらさげ、高田馬場のアトリエサードへ。夜のボードゲーム会「タナトス6フライデーナイト」である。

 鈴木銀一郎先生が試作版の新ゲーム(やや複雑なブラフ系)をプレイされているのを横目で見つつ、こちらは
枇杷さんが持ってきた「ピーナッツ」をプレイ、円形のコースをダイスで移動しつつ、トップ目を狙うゲーム。場所買いの要素が勝利条件になっているが、ダイス・コントロールとリスク計算が重要なゲーム。4人と5人でプレイしたが、マックス6人の熾烈さがやはり楽しそうだ。

 その後、「通路」を2回プレイしてUP。

●退魔生徒会、出雲へ。

 土曜日は、退魔生徒会の収録。修学旅行の最終行程、出雲神在月の玉造温泉、忌部神戸(いんべかんべ)の神の湯へ。次の次の巻あたりに収録できれば……。
 出雲ネタの収集のため、古代出雲事典を読むのだが、ここもネタの宝庫ですな。

●ワイナリーでワインとバーベキュー

 日曜日は「酒の神話」の取材とゲームのために、再び山梨へ。

 GWに取材したワイナリー「東晨洋酒」から、ワインの仕込が始まったから、バーベキューにいい季節だよというお招きをいただいたので、ゲーマー仲間と一緒に、山梨へ。静岡や中部からも人が集まり、12人。ぶどう園でワイナリー直送のワインと肉で宴会です。
 地元のきら君が、「家の畑からもって来ました!」という、見事なブドウがテーブルに並ぶ。甲斐路、甲州、ベリーAの見事な房、さらに、葬送体調さんの車で静岡から大量搬入された三河地鶏8キロ(!)、その他、飯田の馬刺しとラムなど、大物量作戦が展開される。
 今年の新作ワイン(白の甘めなもの)に加えて、本来、門外不出の一升瓶ワインが並び、絞りたてでろ過直後のワインや、熱処理工程前のスパークリング状態のワイン、さらに本格いも焼酎 魔界のXO ど黒(どくろ) まで! どーんと並びます。熟成や熱処理が味わいに影響する部分を体験できたのでは、非常に貴重でした。

 昼前にスタートしたもの、行きの各駅停車から、すでに飲んでいた私は、とりあえず、一通り味見したところで、一旦轟沈、野戦病院のごときテントに収容されましたが、額に張ったヒエピタのおかげで、何とか1時間ほどで何とか戦線に復帰、4時過ぎまで、ミッションがんばりました。

 日暮れも迫ったので、撤収。
 山梨名物「ほったらかしの湯」で一時間以上、まったりとする。ブドウシーズンの三連休の始まりということで、大混雑でしたが、山の上から見る夜景はなかなかでした。

 この晩は、地元きら君の家に一泊。

●深淵:旅する戦姫@山梨

 翌日は、「深淵第二版」布教のため、地元の施設で、TRPG大会。
 私は、当然、「深淵第二版」で最近、コンベンションでよく使用する辺境騎士団セッティングの渦型。今回は、ティプティシュアの血を引く漂泊の戦姫シアーローズ・アールブルクが、黒魔の女王ゲッシに奪われた故国を取り戻すため、三つの勢力に外交密書を届けるという話。

・PCたち
漂泊の戦姫シアーローズ・ザ-ルブルク
 黒魔に国を滅ぼされた姫君。泉の守り手ティプテシュアの血筋を引き、ラルハースの支援を受け、外交特使として、辺境に旅立つ。

傭兵シーカー
 黒魔の女王に復讐を誓う傭兵。

盗賊マード・レイアール
 ギュラニン党から送り込まれた暗殺者。姫の行動を監視する。死んだ恋人リュカは新世界教団の熱心な信徒であった。

プラージュの司祭トール
 魔法関係のアシスタントとして教団から派遣された人物。妖精騎士から銀の小石をもらったことがある。任務には忠実であるが、心が揺れる。

「死の乙女」に従う夢占い師ネラ
 過去の記憶が一部欠落した、異端ルハーブ派の夢占い師。姫君に取り入り、魔族の封印の情報を得ようとするが、旅の途中に、狂気と妄想に取り付かれていき……

少年ラキ
 不幸な少年。色々見えてしまい、蛮族に恐怖をいだく。なぜか、姫君の雑用係に。

・物語

 泉の谷間を発した一行は、黒魔侵攻の予兆を感じつつ、月光の廃墟で異端者アダマス(奇妙な旅人)との盟約を結び、さらに、新世界教団の聖堂、蛮族に制圧された炎の大地へと向かう。
 それぞれ異なり価値観を持つ三つの勢力とのコンタクトで、自分の運命を見直す一行。
 夢占い師と暗殺者は新世界教団の「希望の未来」に取り込まれ、不幸な少年ラキは、異端者アダマスに救いを感じる。政略結婚という現実を突きつけられつつも、姫は故郷の奪還と復興を願い、傭兵はただ復讐を願う。
 無事、三つの勢力を味方に引き入れた一行は、南下した黒魔の女王ゲッシとの戦いに赴く。混乱する戦場の中、司祭トールが、戦車から転げ落ちるも、新世界教団に救われ、転向を決意する。
 そして、アダマスの策謀により、女王ゲッシとの一騎打ちの機会を得た姫は、傭兵とともに、これを討ち果たし、故郷を取り戻す。

 ただ、6名いた外交特使たちの中で彼女の下に残ったのは、傭兵だけであった。黒魔に食い尽くされた国には、もはや生存者もいない。この国を体現するのは、姫のみ。
 ただ、三つの勢力の均衡によってのみ生き残っている国に過ぎない。

 シアーローズ姫の本当の戦いはこの廃墟で今から始まるのである。

~終わり~

 初めてお会いする若いプレイヤーさんばかりでしたが、運命カードの回り具合がなかなか派手で、面白い展開でした。これで「深淵」の面白さの一端をご理解いただけたならば、幸いです。

 今回は、現地で色々お世話になったきらさん、ワイナリーのマスターさん、幹事役を引き受けてくれた印南さんなど、多くの方にお世話になりました。ありがとうございます。

付記:今夜は某所蓮根方面にアブサン探索の予定。オレの肝臓は大丈夫なのか(笑)

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