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September 28, 2009

歌の龍王28、ベルセルク20周年

 自主缶詰第一シーズン終了。
 知人のクトゥルー本(TRPGではないので、クトゥルー)の手伝いが校正を戻して何とか終了。自業自得とはいえ、終わった瞬間にぐったり。久しぶりに資料を読み直していて、すでに、自分がラヴクラフト(享年46歳)より年上であることに気づき、どきどきする。3年したら、信長(享年49歳)より年上とか言って、愕然とするのだろう。
 こちらの本について、近々に告知をば。

 すぐに『ブルーローズ・ネクサス』のために、第二期自主缶詰がスタートですよ(汗)。さらに、『真・女神転生 STRANG JOURNEY』まで後一週間とか、今週から学校再開とか、10月末から始まるTRPG系イベント行脚とか、書かなきゃいけない企画書とか、スケジュールを考えるとドキドキですよ。

 よーし、がんばろう!

●歌の龍王

 スザク・アーカイブに、「深淵第二版」のウェブ連載小説「歌の龍王」第28話「海王(承前4)」を登録しました。短くてすいません。ここで少しでも書いておかないとね。次は来週か再来週に。

●ベルセルク 20周年

 先週のコミック・アニマルが、『ベルセルク』の20周年特集でした。同時に出た34巻が、ガニシュカ超神編とでもいうべき、終末黙示録描写満載ですさまじいです。
 脳がクトゥルフ神話寄りだったので、シュブ=ニグラスかクトゥルーが覚醒したら、こうなるんじゃなかろうや?というあたりでアルファ波がどばどば出ておりました。

 『ベルセルク』という作品は「深淵」の初版を作っている頃に注目していた作品で、かなり影響を受けました。あれから20年かと思うとずいぶん長い時が流れたのを感じます。

●メモ

・日曜日は、中野坂上へ。ゲームの用事だったのですが、以前、クトゥルフCONのシナリオでネタに使った中野長者伝説の成願寺を発見する。なるほど、ここから始まる訳ですね。
 そういえば、来月末には次のクトゥルフOnlyConである。さて、今回はどのネタにしようかな?

・12月12日に、例のミードの会。

・10月13日はトライブズのチャリティ・ナイト。テーマはアフリカの農業。
 トライブズつながりの知人が、西荻窪の旅茶箱という店で、「旅と写真と建築ヲタク」 という写真展をしている。初日の出をサハラで見たり、ガンジスの祭りに飛び込んだりしちゃう根っからの旅人の女性だ。今月一杯だ。明日か明後日にちょいと顔を出したいところ。

・クトゥルフつながりで。
 クトゥルー関連の造形で活躍中の山下昇平さんから展覧会のお知らせをいただく。
 10/14-11/9
 中野のG*Cafeにて。天野行雄さんとの合同展。
 「快遊展:天野行雄と山下昇平の自分たちが遊ぶための適当モノオキ」

・やはりクトゥルフつながりで。
 上記書籍の執筆のため、「クトゥルフの呼び声」とか「新編真ク・リトル・リトル神話大系」とかを読み直すと、細部でまだ新たな発見がある。ニューオリンズの沼沢地の事件とか色々怪物の描写がよい。
 あと、「文学における超自然の恐怖」に納められた「インスマスの影 未定稿」は創作の過程がよく分かる。

・ヴィンランド・サガ6
 この展開は読めなかった。うむ、実にドラマチック。

 さて、牧場へ行ってから仕事に戻ろう。

 PS:ホンダのセグウェイもどきってどうよ?

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September 18, 2009

いただきもの:物語工学論

 某本の原稿で引き続き、自主缶詰中です。9割方、自業自得なのですが、今月中はとんでもなく忙しい感じです。いくつか不義理が出るかもしれませんが、お許しをば。Mixiアプリで畑を眺めるだけが心の癒しです。
 この原稿が終わったら、邪悪神殿でキタキタ教の・・・・・・・・(ガク)

●物語工学論

 角川学芸出版さんより、新城カズマさんの「物語工学論」(入門篇 キャラクターを作る)をいただく。ありがとうございます。
 これは作家やクリエーターを目指す人のための物語作成技術論で、キャラクター・アーキタイプを七つ上げ、その分析と展開を論じるというものです。

 今回、奥付にありますように、バンタン電影アニメ学院が取材協力となっております。私が非常勤講師をしておりますバンタン電脳ゲーム学院の姉妹校で、私は、そちらの講師の方につないだだけで、取材も見に行けなかったのですが、ありがたいことに、こちらまで御本をいただけることになりました。
 今回が入門篇ということで、続編も楽しみにしております。

●読書的未来日記

 自主缶詰でもどんどん本が出る。

・文学における超自然の恐怖

 H・P・ラヴクラフトの長編評論を中心に、記事、詩編、短編などを集めた一冊。
 幻の連作や、インスマスを覆う影の未定稿など、ラヴクラフト・ファン必見。

・本所お化け坂月代伊織

 朝松先生の江戸怪奇譚。本所お化け坂の奥にある第六天社百怪寺。江戸で怪異に取りつかれた人々がそこに助けを求める。三篇を収録。

・文学少女と恋する挿話集3

 外伝2.年末には、第二部の新刊も刊行予定に。

●合評会

 自主缶詰と言いつつも、水曜、木曜は学校の前期合評会。
 1年生は、初回の割には技術の習得が進んでおり、楽しみでありました。2年生はもう仕事も始まっており、就職活動の報告が半分でした。双方、いくつかの作品には厳しいことも言いましたが、直すべき点、学ぶべき点も見えてきましたので、よい合評会になったかと思います。

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September 12, 2009

歌の龍王、炭酸文明

 原稿作業中。今週末は自主缶詰っぽいです。

●歌の龍王

 スザク・アーカイブに、「深淵第二版」のウェブ連載小説「歌の龍王」第27話「海王(承前3)」を登録しました。次は来週か再来週に。

●炭酸文明
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 近所のスーパーで発見。

 「炭酸の起源は、古代エジプト文明に王族が飲んでいたブドウの発泡炭酸がはじまり」という言い伝えをモチーフにしした炭酸飲料です。

 色々突っ込みどころがありそうですが、それはさておき、ワインの製造過程で起こる発泡ですね。ローヤルゼリーエキスと葡萄果汁入りの炭酸飲料です。まあ、言いたいことは分かります。
 できれば、発酵しちゃいそうなブドウ液の甘さとか、古代エジプト・ワインが目指した味とか再現していただきたいなあと妄想してみる。

 研究書によれば、ワインの醸造はメソポタミア文明時期の東欧グルジアまで遡り、エジプトでは圧搾装置の発明により澄んだ血のようなワインが誕生した。ワインは天然酵母の働きで自然発酵するが、その際、酵母菌が出すCO2が発泡の理由となる。夏場の発泡分量は多く、昨年秋に訪れた山梨のワイナリーでは、目の前で瓶詰めしたワイン瓶のコルクが飛んだりもした。
 じゃあ、古代エジプトのファラオは、スパークリングワインを飲んでいたのか? というと、あくまでも壺で保存し、何年も寝かせながら楽しんだらしいし、瓶づめのような密閉はなかったようなので、若いワインの一部に発泡があったというあたりだろう。
 寝かせる期間は非常に長く、二百年物のワインもあったという。エジプトの熱帯気候で二百年寝かせたら、一体、どんな味わいになるやら。

 ピラミッドパワーで新鮮さを保ちながら、残されたワインとかあったら、ある意味、オーパーツ。

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September 11, 2009

東スポ 雪男は獣人兵士

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 クトゥルフ神話の記事を書きつつ、ブルーローズのネタを収集中。
 少し煮詰まってきたので、火曜日に買った東スポを見る。

 雪男はスターリンが作った獣人兵士!

 さすが東スポだ。

 そう言えば、今、店頭にあるムーには、BLUE ROSE:NEXUSで設定書に書いたのと同じような謎粒子の話が書いてあって・・・・・・もしかして、時代はBLUE ROSE:NEXUSを待っていた?

 こっちが一生懸命考えた超古代文明&陰謀史観ネタの斜め上を行く現実はちょっとイヤです。ま、ムーと東スポですが、時々、これにCNNとNHKが加わるのだ。

 参考:東スポ・ギャラリー

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September 10, 2009

R&R60号 発売中

 作業中。Nのボタンが末期状態なので、USBキーボードを接続中。

●R&R60号 発売中

 お世話になっているTRPG雑誌「R&R」の60号が発売中です。
 今回も、記事を書いております。

 「深淵第二版」は、テンプレート4体。初版テンプレートの中から投書で希望が多かった「騎兵」「商人」「翼人のまじない師」「若き真理の探索者」。後ろの二つは、田口順子先生があらたに美麗なイラストを描き起こしてくださいました。ありがたい。

 「シャドウラン4th」は、最新サプリメント「Running Wild」の紹介。ありとあらゆるクリッター・データ。通常クリッター、覚醒種、HMHVVに感染して変容した感染種、さらにサイバーアニマルやバイオドローン、各種精霊(たとえば、おばけやワイルドハント)、そして、テクノマンサー能力を持つテクノクリッターやマトリックス上に住む野生のAIまで、注目のサプリメントです。

 この他、西上君が『真・女神転生X』のオプション・ルールに関する記事を書いてくれています。キャンペーンのパワーバランスを取る際に、役立つでしょう。

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September 09, 2009

写真日記、本とか猫とかいただきものとか

 昨日は学校の授業。前期の最終回ということで、「ゾティーク」から「降霊術師の帝国」を読ませつつ、期末課題の相互チェック作業。いい作品もあり、今後も楽しみ。
 あと、仮面ライダーWの話をする。
 その後、トライブスのチャリティー・ナイトに顔を出し、アフリカ情報を収集。いずれこのあたりも本にしたいところ。
 帰ってきたら、JIVEさんからのいただきものとか、Amazonに発注していた本とかイベント関係のメールとかがどかどか届いていたので、今日は写真日記っぽく。
 JGCのイベント・レポに関する質問は近日中に。

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●1枚目:ニャンコ、お昼寝中

 まずは我が家のニャンコ様。ニケ・チビッチ君。家族が勝手に色々名前を呼んでいたいたので、フルネームはもっと長いが、二色でチビッチということで。
 朝5~6時に、朝飯を要求し、遊び回った挙句の果てに、昼間は椅子でだらだらとお昼寝。

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●2枚目:鞄の中身

 鞄の中から出てきた本。

・『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 8 日常の価値は非凡
 シリーズ最新刊を神楽坂の「深夜+1」でゲット。ハネムーンに行くらしいのですが、そこでもやっぱり事件が。相変わらず、まーちゃんのこわれっぷりが素敵。

・世界ふしぎ発見DS 伝説のヒトシ君人形を探せ!
 シナリオをお手伝いしました。ブラックミステリーハンターとか出てきます。ブルーローズではありません。ええ。遺跡の写真が非常にいいですので、お買い求めの方はぜひご確認ください。

・てぃあてぃあ 1・2
 みのり文庫。「ティアーズ・トゥ・ティアラ」のサイドストーリーを藤浪さんが描きました。ノベライズというジャンルについて紹介するためにしよう。

・ゾティーク幻妖怪異譚
 テキスト。

・深海のYrr(上)
 深海で起こる謎の現象を扱い、注目された衝撃作が文庫化され、近所の図書館に入っていた。まだ読み始めたばかりだが、なかなか雰囲気がよい。

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●3枚目:JIVEさんよりいただきもの

手前 リプレイ二冊

・ミラージュオーシャンログブック
 ゲヘナの海洋編。

・旅する大樹とこわれた世界
 りゅうたま、旅する大樹シリーズ完結編

後列はサプリメント
・りゅうたま 街と世界をめぐる旅
・エムブリオマシンRPG Quick Battle Kit
・トリニティ・ヴィーナス ヴィクトリー・イン・プログレス

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●4枚目:本買い日記

・ドラグーン・デリバリー 龍の背はまごころを運ぶ
 佐々原史緒さんがきゃらの!で連載していたシリーズ。
 龍に乗った宅配便の話。

・ミストボーン2 赤き血の太陽
 〈終の帝国〉と戦う一味に加わった盗賊の少女ヴィンは、計画のため、貴族の令嬢となって貴族社会へ潜入していく。

・ヴコドラク
 近未来の新台湾を舞台にしたバイオレンスアクションSF。カバーはガンドッグでおなじみのwolfinaさん。

・ヘイムスクリグラ 1・2
 北欧王朝史。北欧神話関係資料として購入。

・幻想ネーミング辞典
 ゲームに使いそうな言葉を世界十カ国で表記する。

●SR4:新ラインディベロッパー

 カタリスト社のサイトに告知あり。シャドウランの新しいラインディベロッパーに、Jason Hardy氏が雇われたとのこと。今後の展開に注目!

●ミードが買えるお店がまた一件。

 Mixi経由。いつもお世話になっているミール・ミイのミード(蜂蜜酒)が、都内有数の酒屋さん「目白田中屋」でも扱われるようになったそうです。

●仮面ライダーW

 ハードボイルド探偵物というあたりで、敵も悪っぽくいい感じ。
 ライダーの手足が伸びたり、キックの際の映像はどきどきだが、面白そう!

●とりあえずの予定メモ

 あいている週末はどこかでテストプレイだよなあといいつつ、近隣の予定を。行けない可能性もありますが、イベント紹介も兼ねて。

9/12 知人のライター みゆぞう先生が浅草のシービーズでアニソンカラオケ歌声喫茶「ぽんしゃぶ」をやっている。現在は締切次第(汗)

9/16.17 学校で合評会
9/19 テストプレイ確定
9/20 邪悪寺院で宴会? 前向きに調整中。
9/27 某所ボードゲーム会 今度こそ行きたい。

 10月以降は木金が学校の予定。

10/11 龍勢祭り
10/15 オトコノコナイト2
10/25 東京深淵CON シキサイ おそらくGM
10/31 クトゥルフONLY CON ゲストキーパー  ネタは未定。
11/01 関東深淵CON@籠原
11/08 山梨方面よりお誘いあり。今、ちょっと厳しいかも。
11/21-22 京都深淵CON ゲストGM
11/29 テーブルゲームフェスティバル 

2010年 1/09-11 TRPG文華祭

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September 07, 2009

JGC2009:新作発表会、いただきもの

 セッションもすべて終了。残すは「R&R新作発表会」。

●新作発表会

 R&R関係の新作発表会に、ディベロップの西上柾君とともに出席。朱鷺田関係の新作情報は以下の通り。

・ブルーローズ:ネクサス

 すでに紹介した通り、2002年に発表した現代トレジャー・ハンター物「ブルーローズ」の最新バージョンで、現代ガンアクションRPG「GUNDOG ZERO」とのコラボで、DRを採用します。クラスやアーツは大きく異なりますが、基本システムはほぼコンパチで、Gundogとの相互乗り入れが可能な形になります。
 より派手でワールドワイドで、かつ、ドラマチックなアクション活劇を提供します。
 年末発売予定で鋭意制作中。

・『真・女神転生X』

 タイトルに賞味期限が来ましたので、2010年に向けて、最新バージョンを制作開始。今までディベロップを担当してきた西上柾をメインデザイナーとし、今までの『真・女神転生X』を踏襲しつつ、よりシステマチックで、遊びやすいルールを目指します。
 来年前半の発売予定。

 現行バージョンは、リプレイを中心に展開。
 まずは、西上の「ナイト・テイル」最終巻を年内に。11月前後の予定。
 続いて、年明けに、朱鷺田の「退魔生徒会」第八巻「天使降誕祭」(仮)。こちらは、クリスマス編で、退魔生徒会一行も超人覚醒と神族覚醒を迎えます。

・深淵第二版

 R&R連載中の「辺境見聞録」など、「辺境騎士団領」を中心とした地域情報と渦型支援ツール、追加テンプレート集などをまとめる形でサプリメントの企画中。発売予定は今後、このBLOGで。

・シャドウラン4th

 カタリストとの契約交渉が引き続き、遅れておりますが、交渉担当のエージェントががんばってくれておりますので、交渉が出来次第、サポートを再開する予定。『オーグメンテーション』は90%まで完成しておりますし、『アーセナル』『アンワイアード』も翻訳メンバーが着手してくれております。いずれ、R&Rなどで告知できることを願っています。

●閉会式

 鈴木銀一郎先生のコスプレ、友野詳先生のゲーム雑学講座で大いに盛り上がり、ついにJGCも閉会。

●モノトーンミュージアム

 会期中に色々な方からご挨拶いただく。
 門星学園でデザイナーデビューとなる河村有木生さんは、『剣神』で活躍されたリプレイヤー。
 以前、深淵Conで遊んでいただいたイラストレーターのすがのたすくさんは、FEARさんのサイトで新作「モノトーン・ミュージアム」のベータ版を公開中。
 SNEさんも新世代が入社し、また新しい世代が生まれているようです。
 楽しみ、楽しみである。

●いただきもの

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 今年も各方面より、いただきもの、差し入れがありました。
 感謝いたします。

 まずは、アークライト様より「クトゥルフ神話カードゲーム」。これで私の家に愛らしいクトゥルフ様フィギュアの群れが・・・・・

 さらに、お酒が4本。
 まずは、福井の銘酒「舞美人 しぼりたて」。きりりとした辛口。
 続いて。金沢梅酒「梅里」。作り手は千代鶴の中村酒造。甘さ控えめで飲みやすいさらりとした梅酒です。瓶も愛らしい。
 さらに、夕張酒造が手がけるメロン・ブランデー「熟成20年 VSOP北海道」とメロン・ブランデーを使った梅酒「北の小果実たちの詩 To Tommorow of Yuubari プラム・リキュール梅」。どちらもブランデーのがっしりしたボディに、夕張メロンの芳香が香る一本。

 この他、鳩サブレや青柳ういろう、「王子と姫君」の名を冠したカステラなど、色々差し入れをいただきました。ありがとうございました。

 最後に。
 今年もアナログ・ゲームの祭典「JGC」が終わりました。
 参加者の皆さん、スタッフ、ゲストの皆さん、おつかれさまでした。
 また、来年のJGCでお会いしましょう。

PS:明日は学校。その後、トライブスのチャリティ・ナイトが民族音楽特集なので回りたいところですが、引っ張りすぎた某本が動き出したので、行けるかどうか微妙なライン。

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JGC2009:深淵04:脱出行

 明けて三日目。R-CONで最後の「深淵第二版」セッション。

●タルタスからの脱出行

 さて、ついに四回に渡った「深淵」セッションも最後の1回。これまでのタルタス編を受ける形で、半構造型のシナリオは、「タルタスの姫君の脱出行」に決定。
 火神教団との外交交渉に失敗、火神教団の軍団に包囲された交易都市タルタスは、第一話目で病から救われたシャルロット姫を、ラルハースの侯爵ジェイガンの第二夫人として差しだすことで、救援を求めることにした。その嫁入りの警護に選ばれたのが、以下の四名である。

騎士ディグニス・ヘリオドール 
「死霊の守護」「沈黙の刻印」
 シュトロアの刻印を刻まれた騎士。親友アルバート・レオンとともに対・火神教団戦で活躍していたが、アルバートが死に、後を託された。脱出行の責任者。

漂泊の若き騎士レオンティール・アガニ 
「誓いの言葉」「呪われた出自(女王の血筋)」
 タルタスの領主アガニ家の親戚で、シャルロット姫の従兄弟に当たる。女王の血筋を共有し、幼い姫を見守る。一族の長から命じられ、恋人ディーテをおいて任務につく。

漂泊の戦姫 グロリア=マリア=ジャガシュ 
「故郷を滅ぼされた」「破滅の予言」
 火神教団に滅ぼされたジャガシュの元領主の娘。タルタスに身を寄せていたが、タルタスの宰相に頼まれ、脱出行に参加する。

奇妙な旅人ウォルター
「自己犠牲」「教団からの脱出」
 緑の猟犬教団の信徒。教団から危険な魔法の実行を強要され、離脱を考えるが、その代償として、崩壊寸前のタルタスに潜入し、シャルロット姫を救うように命じられる。「女王の血筋」が生贄に最適と知り、暗躍中。

●ダリンゴース河の霧

 シャルロット姫をラルハースへ届けることを命じられた一行は、火神教団の戦車軍団を避けるため、タルタスを流れるダリンゴース河を船で下ることを選ぶ。
 囮の船を送り、何とか戦車軍団を回避した一行であったが、野営した川面に奇怪な霧が忍び寄ってくる。夜の川面に現れたのは、ラルハース霧船であるが、まだ、ラルハースの領地には程遠い。

 ・・・・となると、それは、ジェイガンの手下ではなく、彼に侯爵位を奪われ、奪還を図るため、魔族に魂を売った先代ガイウスに違いない。

 はたして、水魔とともに、現れた水の騎士はガイウスの使者であり、姫を霧船に招待するという。

 ジェイガンへの花嫁を追放された叔父に奪われる訳にはいかない。
 ヘリオドールはこの申し出を断固拒否、力づくでも連れ帰りたい水の騎士は水面を走り、船に迫る。だが、姫への思いが強いレオンティールがその前に立ちはだかり、水の騎士と水魔を撃破する。

●ガイウス

 使者とした水の騎士と水魔が撃破されたのを見たガイウスは、自ら船を下り、姫への謁見を請う。

「ならば、会うしかありませぬ」

 シャルロット姫は言う。
 一行は何とか留まるように助言したが、姫は聞かない。

「この力を使うことは避けたかったのですが・・・・・・」

 シャルロット姫は、古き血筋に宿る「女王の声」を呼び覚まし、ガイウスを従わせようとする。強固な意志を発揮し、抵抗するガイウスだが、同じ血筋を持つレオンティールが姫に和して力ある声を発したため、膝を屈し、姫への忠誠を誓う。

「では、私めが姫の露払いをいたしましょう」

 ルハーブより獲得した魔剣を振るい、火神教団の拠点へ夜襲をかけるガイウス。
 この隙に、一行は河を下り、ラルハースへと辿りついた。
 姫君を迎えたジェイガンは、タルタス救援のため、霧船を派遣することを約束した。

 かくて、タルタスはラルハースの援軍を得て一命を取り留めたが、まだ、火神教団との激闘に終わりは見えない。

 騎士ヘリオドールは、タルタスに戻り、再び火神教団との戦いに身を投じることとなった。
 漂泊の戦姫グロリアは、故郷への郷愁が抑えがたく、単身、炎の大地へと戻るが、長き放浪の中、彼女の肉体と精神を蝕んできた病と狂気はもはや救いがたく、狂乱の末になくなった。
 従兄弟の結婚を見届けたレオンティールは、恋人ディーテの下へ戻っていった。だが、そこには、アガニ家の古き血筋を狙う異端者ウォルターが先回りしており・・・・・・・・・・・・

 ~Fine~

 最終話ということで、一夜目、二夜目の参加者も交えて、盛り上がりました。

PS:一部修正

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JGC2009:深淵03:炎の大地へ

 二日目深夜 2530からは、夜の深淵CON第二部。
 昨夜に続き、深淵三昧ですよ!

●夜の深淵CON第二夜

 辺境騎士団領の戦乱を扱うテーマセッションも二夜目。
 一夜目のセッションで、暗黒の塔にソニア・デインとユラスの黒騎士が乱入したり、マール・レイアでステラ・マルバスを巡る嫁取り合戦が発生し、新世界教団のエースというべき騎士が死亡したり、色々あったのを反映してのセッション。私も二夜目まで引っ張る予定のタルタスVS屍の城の戦争が一夜目で終わってしまったりと、各GMとも大騒ぎでした。すまん。
 そういう状況で、さらに五つ目の新世界教団の聖堂領編を加えて、5卓のセッションが行われました。

●外交特使その2

 一夜目で対「屍の城」戦争が決着したので、タルタスは、新たな脅威である、火の神を信仰する東方の蛮族「炎の大地」に対する交渉特使を送り込むことにした。

騎士ボルビ・ミネラル 「異形の刻印」「傍観者の記憶」
 腹に口のある異形を持つ騎士。積極性にかけることから、後悔することが多い。何とか功績を上げるため、外交特使の任に専念しようとするが、特使団には問題児がいて・・・・

傭兵イザーク 「死の約定」「不義の子」
 炎の大地ジャガシュにもともと住んでいた農民の息子。父はジャガシュへの帰還に入れ込み、家を留守にすることが多い。不義の子であることを気にして、父の代わりにジャガシュの奪還を希求する。
 雪狼の姫ネージャに魂を売り、氷結無効。

獅子の戦姫ウェントス 「抑えきれない感情」「魔法の武器」
 鏡の盾を持つ獅子王教団の女戦士。好戦的な狂戦士。

奇妙な旅人アレフ 「自己犠牲」「不幸」
 報われない不幸な異端者。雑務担当というか、ウェントスの暴走に翻弄される。

●炎の大地

 騎士ボルビに率いられた一行は、タルタスの宰相の命により、炎の大地への調査、外交交渉に向かうが、熱砂の砂漠の中で、戦車軍団と遭遇する。暴走しそうなウェントスを抑えて、なんとか、火神教団の蛮族を率いるウルスラとの謁見に持ち込むが、ウルスラの威容に圧倒されてしまう。
 やがて、ウェントスが暴発、火神教団の戦車兵数名と乱闘を開始する。
 あわてて、イザークが介入、何とか死者のないうちに、ウェントスを気絶させて取り押さえる。
 ウェントスの騒ぎで全員の死を覚悟した一行であったが、ボルビが低姿勢で交渉、何とか生還した。
 また、イザークはその度胸を認められ、ウルスラの部隊にスカウトされた。暴走したウェントスには、生還の代償として、西方ラルハースへの侵攻の先陣を命じられた。まさしく、獅子王教団にふさわしい生還確率の低い任務である。

 これにより、タルタスは火神教団のウルスラとの対等な関係形成に失敗。その後、苦難の道を歩むことになった。ボルビはその責務を取って、対火神教団方面司令官に就任、最前線で死ぬことになる。不幸なアレフは、火神教団に一撃を与えるため、ルハーブの封印を求め、北へ旅立った。

 ~FINE~

 深夜イベントも二日目ということで、GMもPLも暴走。大惨事っぽいセッションの結果、タルタスは土下座外交で失墜することになりました。

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JGC2009:BLUE ROSE:NEXUS:ソマリア海賊を追え!

 二日目夜の部はR-CONにて、BLUE ROSE:NEXUSのお披露目体験セッション。

●BLUE ROSEが、DRロールで復活!

 先行発売のR&Rでも紹介されておりますが、今回、「BLUE ROSE:NEXUS」は、なんと、現代ガンアクションTRPG「GUNDOG ZERO」とのコラボ企画で、デュアル・ロール・システムを採用、より派手なガンアクションを再現しつつ、ダイナミックな冒険を行うものです。

 もちろん、ブルーローズならでは、現代社会ネタを取り込めるシームレス・ワールドも健在、初版以来7年が経過した2009年の情勢を踏まえ、ブルーローズと四つの陰謀組織(軍事系のシュープリーム、魔術系の《銀の暁》、中華系の龍三合、そして、カリフォルニアの楽しい友人、セレスティアル・ゲート)の関係を激変していきます。
 かつて、ブルーローズを支えたゾディアック・メンバーは解散、その多くが陰謀組織に移籍し、敵NPCとして出現することになります。

 年末発売予定で現在、鋭意制作中!

●ソマリア海賊を追え!

予告編
 グレート・ジンバブエで発見された2万年前の石のオーパーツ「ストローハット」がソマリア海賊に奪われた! 回収に向かったブルーローズのエージェントたちに、軍事結社「シュープリーム」のサイボーグ兵士「ブレイド少佐」が迫る。

【PC】
富豪の令嬢 エミリア・カーライル
 (セレブリティ/トレジャー・ハンター)
 冒険が大好きで、超古代文明を追う大富豪の令嬢。

学者の娘 テリー・パーカー (ブレイン/テック)
 航行学者だった父の遺志を継ぎ、超古代文明を追う若き考古学者。操縦の腕もなかなかである。

八木原明 (モンストロス/モンストロス)
 日本で野生の山羊に育てられた野生児。ビーストフォームで戦闘形態の山羊に変身する。本当の山羊ではなく、どうも、森の黒い子山羊っぽい。

セリア・キャンベル (ミリティア/カリスマ)
 ブルーローズで軍事顧問として活躍するガンドッグ。サンプル・キャラクターは、GUNDOGZEROからゲスト出演のクイーン・ビーがモデル。

●グレート・ジンバブエの対決

 BLUE ROSE:NEXUSでは、GUNDOG ZEROのユニークなルール「余暇行動」と「ミッション・ロウ」の持つストーリー支援能力を拡充、よりアクティブな冒険活劇を描けるようにしています。
 まずは、ミッション開始前に与えられる余暇行動に、クラス専用の演出的なシーン形成力を与え、さらに、ランダムで発生する陰謀組織とのクロスオーバー・イベントを組み込んだ。

 その結果・・・・・・・

 エミリアは、東欧で魔術結社《銀の暁》の調査中、セフィロトの光を目撃、精神汚染を受けた。さらに、グレート・ジンバブエでの冒険旅行で、きっかけとなるオーパーツ「ストローハット」の争奪戦を、軍事系陰謀組織「シュープリーム」と展開する。
 サイバー兵士部隊「エッジ0」を率いるのは、かつて、ゾディアック・メンバーの一人として、オーパーツ解析に活躍したドイツ軍事研究所の科学主任マリア・ゲーデルニヒ。

マリア「もはや、ブルーローズなどという古い組織にこだわっていてはいけないわ。オーパーツの力は私たち、シュープリームの覇権のために活用させていただくわ」
エミリア「古き伝統を守ることこそ、私たち貴族の務め」

 マリア率いるサイバー兵士部隊に包囲され、一度はオーパーツを奪われたものの、現地の古老の協力で、これを奪還、現地ガイドに託し、隣国モザンビークの港町ベイラへ運んでもらうことになった。

GM:でも、それを運ぶ予定のソマリア海賊グロン君が行方不明なのです。
エミリア:では、ブルーローズの仲間を呼び集めます!

 一方、その頃…

 学者の娘テリーは、エジプトでセレスティアル・ゲートのドクター・マロリーと邂逅。ピラミッド・パワーを授けられていた。
 セリアはミス・デイジー・スー(龍三合の女帝、妲妃)と暴飲暴食をした後、モザンビークで、Dr・BJの墓参りをし、黒服の女性から彼の遺品を受け取った。
 冬眠していた八木原はバチカンで「不死者13号」の証言録を調査し、2000年に及ぶ謎の日記の存在を知る。

 ちなみに、まだゲーム本編は始まってません。

●ベイラ市での調査

 モザンビークの港町ベイラに集合した一行は、ソマリア海賊グロンの足跡を追うため、情報収集に向かう。
 テリーとセリアが空港に向かうと、そこにはちょうど、「シュープリーム」のサイバー兵士部隊が到着する。自転車で逃走するテリーに敵が目を向けた隙に隠れて様子をうかがうセリアだったが、仮面のサイバー兵士「ブレイド少佐」に発見され、オーパーツ兵器《剣》を突きつけられる。
 危機一髪の状態にマリアが声をかける。

マリア「その様子では、まだ、『ストローハット』を見つけていないようね。なら、あなたに用はないわ」

 一方、エミリアはベイラの警察署に執事を派遣し、署長を買収し、情報を得るが、そこで、龍三合のチャイニーズ・ターミネーター、《黒星の龍》が突入。警察署は全滅、執事も重傷を負う。
 やむなく、エミリアはセレブリティのクラス・アーツ《ホットライン》を連打して、ソマリア沖に展開するNATO軍司令部に直電、駆逐艦「コーンウォール」の艦長に頼んで、ソマリア周辺に網を張る。
 これに対して、シュープリームのマリア・ゲーデルニヒは、アーツ《エシュロン》、《エアカバー》を発動、NATO軍の情報網に介入、アメリカ空軍機ラプターを持ってソマリア沖の制空権を握る。

●インド洋、波高し

 十分な情報を得た一行は、あらかじめ、余暇行動でカロン船長とのコネクションを築いておいたテリーのおかげで、米軍の最新鋭トリマラン型高速LCS「インディペンデンス級」を受け取り、インドへ向かったグロンを追ってモザンビークからソマリア沖へと移動する。

 ソマリア沖は、対海賊行動のため、欧米ロシア中国インド日本など世界の軍事大国が派遣した最新鋭艦艇が30隻以上、展開するという、海軍艦艇のオンパレード状態。
 インディペンデンス級の高速でこんな火薬庫に飛び込む一行。
 当然ながら、各国艦艇からミサイル標的用のレーダー波がどんどん浴びせられる。NATO軍は、英国艦「コーンウォール」経由で誤魔化すものの、シュープリームの影響が強い米軍、龍三合の影響を受ける中国軍はそうもいかない。米軍のタイコンデロガ級イージス艦アンツィオ、アーレイバーク級イージス艦ラブーン、中国軍のフリゲート艦「徐州」「舟山」がミサイル発射体制に入る。

 そんな中、やっとグロンのボートに追いつく。
 セリアと八木原がラペリングで乗り込み、一瞬でグロンの頭に銃を突きつけて制圧、オーパーツを回収する。

 ロープを上り、甲板に戻ってきたところで、米軍のラプターが来襲。
 急発進したため、セリアが落下しそうになったところで、甲板にサイバー兵士「ブレイド少佐」が飛び降り、オーパーツ兵器《剣》を振るう。
 ストローハットを守るため、実力が出せない八木原であったが、セリアにオーパーツを託して、獣化! セリアの指揮(およびテリーのアドバイス、エミリアのサムズアップ)を受けて、先手を取り、ブレイド少佐を撃退した。
 ブレイド少佐の敗退後、ミサイルが飛んだが、チャフをばらまき、何とかインド方面に脱出。

 かくして、オーパーツ「ストローハット」を巡るインド洋の激闘は幕を閉じたのである。

~Fine~

 今回も派手な展開でした。
 BLUE ROSE:NEXUSは、年末発売予定です。
 お楽しみに!

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JGC2009:『真・女神転生X』:シュヴァルツバースへ!

 朝6時に深夜セッションが終わったので、3時間ほど仮眠を取り、二日目のR-CONへ。

●『真・女神転生X』ネクスト・バージョン

 今回のJGCでは、『真・女神転生X』の第二版テストバージョンがお披露目となりました。来年前半発売予定ということで、現行のシステムの全面改修を西上柾君が行ってくれているもののテスト・バージョンでございます。現在のシステムの基本形態、プレイ感覚を残しつつ、よりダイナミックなプレイをお楽しみいただけるようになるはずです。
 ご期待ください。

●シュヴァルツバースへ!

 今回のシナリオのネタは、10月発売予定の『真・女神転生 STRANGE Journey』を先取りし、南極に発生した魔界が舞台です。

注記! 以下のシナリオは、公式サイトの題材を元に朱鷺田祐介が妄想したネタであり、同作の公式設定ではありません。

 20xx年、南極に突如出現した謎の暗黒空間「シュバルツバース」は、急速に拡大していった。危機を感じた国連はこの事態を秘密にしつつ、加盟各国の協力を得て、特殊揚陸艇による調査隊を投入したが、5隻の揚陸艇は「シュバルツバース」に突入後、「悪魔が!」という謎の通信を残して、連絡を絶った。
 かくして、アメリカ南極基地に残された6号車「スプライト号」は、予備人員の中から悪魔関係の専門家5名を乗せて出発したのであった。

布施のべる (ナース・ウィッカ)
 チームの医療担当。同僚の風間綱成とは相思相愛の仲だが、風間の過去の女性関係に翻弄される。

カール・F・マクスウェル (空手家/気功拳士)
 在日米軍のトールマン司令官から派遣された監視役。ロサンゼルス級原潜からICBMを打ち込んでもらうためのスイッチとスプライト号の自爆装置を託される。

藤島大堂 (サマナー/魔術師)
 オニとルサールカを操る召喚魔術師。魔道書にはノームが封じられている。先行する調査隊の看護婦、加賀ミチが恋人である。

神村サキト (剣士/候補者)
 魔獣オルトロスを封じた魔剣を使う剣士。先行する揚陸艇3号「クルセイダー」に乗る兄クルトは、魔獣ケルベロスの魔剣を持つ。同僚の風間に憧れを抱くも、それは片思いである。

風間綱成(忍者/弓術家)
 破魔の弓を放つ忍者。先行する揚陸艇に以前の恋人、足利氏姫が乗っていたが、現在は、布施のべると相思相愛である。

 キャラクター作成の段階からトレンディ・ドラマ並みのドロドロの恋愛関係が発生。はてさて、どうなりますことやら(笑)

●ベース・キャンプ

 まずは、南極基地で情報収集。
 スプライト号の動力は核だとか、謎の自爆装置をカールが持っているとか、ロキが新たなラグナロクを準備しているとか、GMもPCも暴走する妄言を垂れ流す。
 シュヴァルツバースへ突入後、横倒しになった5号車を発見、暴走した支援ロボット(マシン:アイアンクラブ)を制止した後、ベースキャンプの中から意識不明の足利とノートを回収する。意識の戻らない足利をベッドに寝かせ、周囲の警戒を行うが、見張りにたった風間が足利の顔をしたブラックウィドウに襲われる。あれは悪魔が変身していたのだ。
 激闘の末、これを倒すと、周囲を覆っていた幻影が消え、そこに不可解な姿に変容した巨大な世界樹イグドラシルが出現する。どうやら、先行した調査隊はこの中へと入っていったようだ。

●決戦、イグドラシル

 イグドラシルに突入したスプライト号は、門番をしていた巨大ナーガを打ち破り、4号車がナーガの餌食となったことを知る。1号車、2号車も3階で堕天使たちの餌食になったらしい。
 どうやら、まだ生存しているらしい3号車からは、神村の兄、クルトからの通信が入る。

「来るな! ここは悪魔の巣だ!」

 彼らを救援するべく、巨大エレベーターで4回に突入するスプライト号。
 エレベーターの扉が開いた途端、3号車クルセイダー号から砲撃を受けるもののこれを回避し、横付けした3号車に突入する。そこでは、堕天使オロバスに率いられたゾンビアーミー3体、そして、ボディコニアンにされてしまった足利と加賀が襲ってくる。かつての恋人を攻撃するには忍びなく、オロバスへ集中攻撃する。最後は、マークの気合い→乱れ打ちがクリティカルでさく裂して6倍ダメージが敵全体をなぎ倒した。
 サキトは操縦室に走り込み、悪魔によって3号車に融合させられた兄を発見、形見としてケルベロスの剣を受け取った。
 一行はクルセイダー号を爆破し、シュヴァルツバースを脱出した。

 まだ人類とシュヴァルツバースの戦いは始まったばかりである。

 ~Fine~

 「狂気山脈」ネタが爆発、消えた調査隊とか悪魔が変身した恋人とか、クトゥルフ神話TRPGもかくやという展開ながらも、『真・女神転生X』らしい悪魔とのバトルが楽しめたセッションでした。
 第二版(仮称)は、来年前半発売予定で鋭意制作中です。


 


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JGC2009:深淵02:外交特使

 初日深夜25時からは、フリープレイ・ルームの一角を借り切って、夜の深淵CON第一夜。

●夜の深淵CON 第一夜

 今回は、二夜連続で「辺境騎士団領」をテーマにした「テーマ・セッション」。四人のGMが辺境騎士団領の各国を担当、それぞれの第一夜の結果が各GMに反映され、第二夜のシナリオが変化するという趣向。舞台はそれぞれ、R&Rの「辺境見聞録」やリード&リードのリプレイなどに登場した国々である。
 まず、第一夜は4人のGMで、舞台となるのは、ラルハースの強い影響下にあり、少女領主ステラ・マルバスが治める泉の谷間マール・レイア、獅子王教団の砦があるラドホリと黒魔の巣ガシュガール、黒き翼の王ガープリスに支配された暗黒の塔ドルドライ、そして、交易都市タルタス。

●外交特使

 朱鷺田の担当は、交易都市タルタス。
 今回は、現在開発中の渦型支援ツール「外交特使」(詳しくはリード&リード3号のリプレイ参照!)を使ってのセッション。
 交易都市タルタスは、魔族《死霊の公子スナーダル》の率いる屍の城フィンドホルンの脅威に対抗するため、周辺各国との同盟工作の特使を派遣することになった。

漂泊の若き騎士アドル・エドワード 「誓いの言葉」「邪教の呪詛」
 恋人エミリア・エッシェンバッハは、スナーダルの狂信者となり、毎月、赤子を魔族に捧げるという狂気の道に踏み込んでしまった。アドルは彼女を救うため、スナーダルを滅ぼす道を探し、タルタスの外交特使を引き受けるが、魔族の呪詛を受け、大海魔ダーラの生贄の刻印を刻まれてしまう。

傭兵ブラック 「王者の相」「幻視」
 覇王の相を持つ傭兵。幻視に導かれ、北原を漂泊するうち、タルタスで重用されるようになった。

原蛇の魔道師レイドリック 「禁じられた知識」「故郷を滅ぼされた」
 フィンドホルン出身の魔道師。魔族の知識を求める。スナーダルを滅ぼすため、行動する。外交特使団の助言役。

戦災孤児ベーチェ 「戦争の傷跡」「大いなる予言」
 フィンドホルン出身の少女。スナーダルの侵攻によって、故郷と家族を失った。タルタスに身を寄せるうち、この戦いで大いなる役割を演じるという予言で見出され、特使に加わる。

●外交特使の旅

 まず、最初は封印の庭園アーネ・ヴァンタルへ向かう。
 頑固な伝統主義者たちの街では、慎重に行動し、若君の甘言にも乗らず、領主と破魔の射手の説得に成功、破魔の射手30名を含む援軍を獲得する。
 続いて、雨使いたちが住むと言う雨の平野に向かう。遥か遠くに巨大な雨雲が現れる雨の中、雨使いの女性と出会った一行は、交渉内容を伝えるが、長老の許可を待つため、古びた祠の前で1日待てと言われる。しかし、それは、大海魔ダーラの託宣を受けた雨使いたちの罠で、女性が雨の中に消え、一行が古びた祠に近づいた途端、触手が襲いかかってくる。おそるべき一撃を長剣で払いのけつつ、何とか脱出した一行は、翌日、戻ってきた雨使いの女と交渉を続け、彼らの支援を勝ち取る。

 タルタスに帰国した一行は、破魔の射手と雨使いの協力を受けつつ、屍の城への強行突撃に向かう。
 ベーチェの「大いなる予言」が発動、両親を巡る悲劇の記憶がフィードバックする中、スナーダルの居城への裏道を思い出した。ベーチェに導かれ、スナーダルの虚をつき、単独行動中のスナーダルに迫る一行。若き漂泊の騎士エドワードがスナーダルと相打ちになって果て、フィンドホルンは奪還された。
 ベーチェとレイドリックは故郷へ帰還し、ブラックは傭兵隊長として新たな名声を得た。

~Fine~


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JGC2009:深淵01:妖魔の市

 この週末は新横浜プリンスでのJGC2009でした。
 参加者の皆さん、スタッフ、ゲストの皆さん、おつかれさまでした。

 朱鷺田は例年のごとく、娘。と一緒に参加。
 何とか怒涛の6セッションを切り抜け、生還しました。
 娘。も例年通り、色々遊んでいただいたようで、ありがとうございます。

●入場、開会式

 今年は「深淵×4+『真・女神転生X』&新作「BLUE ROSE:NEXUS」のお披露目」の6セッションに加えて、1トークショー(R&R新作発表会)とハードスケジュール。荷物もやたら重い。来年からはキャリング・ケースかな。

 5時前、開会式のため、ゲスト部屋に来ると、鈴木銀一郎先生がジェダイの老師のコスプレで登場。反則!という声があがるほど、似合っておりました。
 開会式も、大賑わい。GPAサイドの挨拶に立たれた富士見書房の社長さんが、SNEの友野さんがデビューされた当時のスニーカー文庫の編集さんと聞き、時代の流れを感じます。
 そして、鈴木先生の恒例の御挨拶で開会。
 48時間、ゲームするぞ、おー!

●深淵01:妖魔の市

 最初の企画は1900時より、R-CONにて「深淵第二版」。
 今回のJGCでは、二夜連続「夜の深淵CON」があり、こちらで「辺境騎士団領」を舞台にしたテーマ・シナリオ特集を行うため、昼間のR-CONでも、それにまつわるシナリオを行いました。

*注記:以下、JGCのイベント・レポートの中で、辺境騎士団領各国の動静が劇的に変化いたしますが、これはあくまでもイベント内の出来事であり、公式の設定ではございません。

 朱鷺田の担当国は、交易都市タルタス。
 辺境騎士団領でも南方にあり、交易で隆盛を誇るものの、軍事面で弱いため、傭兵と外交でがんばる国という設定です。
 今回のシナリオは最近、制作中の渦型支援ツール「妖魔の市」で、導入パターンは「シャルロット姫の病」です。

●シャルロット姫の病

 交易都市タルタスの領主ルキウス・アガニの娘シャルロットが謎の病に倒れ、騎士ジョシュア・バレンタインは、魔法の薬を探し求めるため、妖魔の市に向かうように命じられる。

騎士ジョシュア・バレンタイン 「言えなかった一言」「際立った性格:頑固」
 娘が軟弱者のハンスと付き合いだしたが、生来の頑固者ゆえ、「おめでとう」の一言も言えない無骨者。妖魔の市での探索を命じられる。

少年アデル 「猟犬」「導く者の伝説」
 黒き翼の王ガープリスの手下、監視者ゴーザを追う少年。自分の非力を感じていたが、妖精騎士の導きにより、バレンタイン卿の従者となる。

奇妙な旅人 ルドン 「自己犠牲」「誓いの言葉」
 異端結社「緑の猟犬」の一員。愛する恋人エリンが《蒼き死の公女ルハーブ》の出現する悪夢に悩まされている。結社の命令で、バレンタイン卿の探索に加わる。

吟遊詩人バントライン 「龍のさだめ」「遠い声」
 不思議な声を聞く力を持つ吟遊詩人。龍の血を引き、足に龍の鱗が生えている。
 魔法や伝承の知識に詳しいことから、バレンタイン卿の探索に加わる。

●妖魔の市

 夏の初めの満月の晩、龍の住む山の麓で妖魔の市が開かれる。
 そこでは、望む者がなんでも手に入るという。
 そう、代価が支払えるならば……

 バレンタイン卿は、龍の住む山へとやってくる。
 遠く、龍の山の上から龍の声が響き、一行は肝を冷やすが、龍が襲ってくることはなかった。
 ただ、龍の血を引く吟遊詩人は聞く。
 「己の勇気を示せ」と。

 夜半、突然、谷の奥に出現した妖魔の市に踏み込んだ一行は、病の王ダーリが開く薬草屋を見つけ出し、姫君を救う薬を頼む。するとダーリは、薬の材料として「炎の砂漠の砂」「死なない猫のひげ」「龍の鱗」を集めてくるようにいう。
 足に龍の鱗が生えているバントラインは必死でこれを隠す。
「あー、ズボンでよかった」

 その後、陶器の王ローゲルトの壺の中にルドンが落っこちたり、ルドンの恋人エリンが追いかけてきた挙句、ローゲルトの「幸せの壺」を売りつけられたり(3カ月分ですね?)、猫の王イーツオの髭を引っこ抜いたり、鏡の公女から鏡を売りつけられたりしつつ、「龍の鱗」以外を集める。

 そんな中、バントラインが「奪われた肉体」の運命をゲット。演出としては、ローゲルトの別の壺に落っこち、変身したという設定で、突然、テンプレート変更。ランダム決定の結果、「白馬を連れた娘」に変更される。

アデル「ということは、スカートですから、足の鱗が見えますよね?」
バントライン「(テンプレートを指差し)ブーツとスカートでガードされていますよ!」
GM「つまり、スカートを・・・・(以下自粛)」

 さらに、その途中、エリシェの鏡で病の原因は、アガニ家が守護神とする盾の騎士レムゴルンが別の呪いを跳ねのけた結果だと分かる。シャルロット姫に家督を奪われるのを恐れた馬鹿息子のリシャールとその遊び友達ハンスが、《不和の侯爵》という魔族の手を借りて呪ったことが分かる。
 その件は、帰国して解決することにして、やはり病を癒す薬は必要だ。
 やむなく、裏山の龍からうろこを獲得することにした一行は、火の侯爵ノマの武器屋で対火龍対策となる「黒き盾」を獲得、さらに、バントラインは、雫の大公の試練を切り抜けて魔剣を手に入れ、裏山へ。
 いざ戦闘となるが、セッション中に「死の予言」を受けていたルドンは、「最強の敵から優先的に攻撃を受ける」という運命内容のため、裏山の龍(召喚値150)のメインターゲットに。ひーひー言いながら、これに耐えているうちに、バレンタイン卿がランスチャージ、バントラインも魔剣を振るうが、さすが龍の鱗は固く、ほとんどダメージが通らない。やむなく、少年アデルが背後から龍の背中に飛び乗り、短剣で鱗を奪って逃走。バレンタイン卿とルドンが囮になるうちに妖魔の市へと走っていった。

 かくして、薬を持って帰還した一行のおかげで、シャルロット姫の病を回復し、馬鹿息子リシャールと遊び仲間のハンスはローゲルトの壺の中に放り込まれ、砂漠の砂を数える刑となった。
 騎士バレンタイン卿は、この件で認められ、タルタスにおいて、さらに重用されるようになった。娘の恋人を投獄することになったのは辛かったが、その罪を軽くするべく尽力することで、親子の関係は修復されていった。
 少年従者アデルは、妖魔の市で得た占いに従い、ゴーザを追う新たな旅に旅立っていった。
 奇妙な旅人ルドンは、恋人の夢が、ルハーブの封印に関する物と分かり、二人で探索の旅に出た。
 さて、なぜか少女に変わってしまった吟遊詩人バントラインであるが、特に元に戻る気はないらしい。魔剣も得たので、少女英雄としての日々を楽しんでいるようだ。

 どっとはらい。

 「深淵」の渦型らしい、びっくり箱めいた展開でした。バントラインが「吟遊詩人」から「白馬を連れた娘」に変わった時は、全員大爆笑。病の真相も渦型でランダム決定された割には、バレンタイン卿の家庭問題に引っかかるという素敵な流れでした。
 ドラゴンに対する装備を固めたものの、ダメージがほぼ弾かれた時には、全滅エンドか?とも思いましたが、少年の機転でなんとか解決。無事全員帰還しました。

 お疲れ様。

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September 04, 2009

JGC2009でお会いしましょう

 さて、本日より新横浜にて、JGC2009が開催です。
 私も、娘。と一緒にそろそろ出発です。
 参加される方は当日、会場にてお会いしましょう。

●新編 真ク・リトル・リトル神話大系7

 ついに国書刊行会の「新編 真ク・リトル・リトル神話大系」が完結。Amazonもいきなり売り切れで、なんとか駅前の書店で確保しました。巻末エッセイは、朝松健先生による初代「真ク・リトル・リトル神話大系」刊行の裏話。当時の状況が伝わる。
 C・A・スミスの「ゾティーク」と合わせて、ゆったり楽しむ予定。

●アデン周辺、波高し

 BLUE ROSE:NEXUSの関係で、軍事系雑誌を漁る。米軍の新型トリマランタイプ高速戦艦インディペンデンスを狙って買った「世界の艦船」は、ソマリア沖の対海賊部隊の特集。欧米およびアジア各国の最新鋭イージス艦からヘリ空母、揚陸艦、駆逐艦、P3Cまで、海洋警備艦船のオンパレードである。それでも数名乗りのボートでタンカーや貨物船を狙う海賊たちが出没するというから、ソマリア周辺の状況もすさまじい。

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September 02, 2009

データ調整中

 JGCまで後2日。
 当日、お披露目のBLUE ROSE:NEXUSのデータ調整中&記事作成中。
 参加される方は、明後日、新横浜プリンスでお会いしましょう。

●いただきもの

 月例、ホビージャパンさんよりGAME JAPANが届く。
 今回は、いわゆるアーケードカードゲームの特集で、ロード・オブ・ヴァーミリオンⅡが目玉。マジックも参戦ということで、「大気の精霊」に、「時間のねじれ」なる特殊能力がついて、よかったよかった。
 D&Dやウォーハンマーのサポートの他、ソードワールド2.0DSに関して、グループSNEの安田先生と秋口さんのインタビューもあり。

●バンタン授業メモ

 9月1日ということで、専門学校も夏休み終了で、授業再開。とはいえ、9月は前期の終わりで、来週の火曜日が終わったら、中旬の合評会へGO!

 火曜日はライティングの授業ということで、コラムを書かせた後、夏休みの宿題「旅行記」と小説(20枚以上)の提出、相互添削。サブテキストとして、「怪物團―異形コレクション」から上田早夕里「夢見る葦笛」を用意する。

 注目ニュースとして、「政権交代」「ディズニーのマーヴェル買収」「ディケイド最終回」などに言及する。

 その後、JGCのGM打ち合わせで終電まで某所で飲み。
 山梨の清酒「青煌」を飲む。

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