歌の龍王、炭酸文明
原稿作業中。今週末は自主缶詰っぽいです。
●歌の龍王
スザク・アーカイブに、「深淵第二版」のウェブ連載小説「歌の龍王」第27話「海王(承前3)」を登録しました。次は来週か再来週に。
近所のスーパーで発見。
「炭酸の起源は、古代エジプト文明に王族が飲んでいたブドウの発泡炭酸がはじまり」という言い伝えをモチーフにしした炭酸飲料です。
色々突っ込みどころがありそうですが、それはさておき、ワインの製造過程で起こる発泡ですね。ローヤルゼリーエキスと葡萄果汁入りの炭酸飲料です。まあ、言いたいことは分かります。
できれば、発酵しちゃいそうなブドウ液の甘さとか、古代エジプト・ワインが目指した味とか再現していただきたいなあと妄想してみる。
研究書によれば、ワインの醸造はメソポタミア文明時期の東欧グルジアまで遡り、エジプトでは圧搾装置の発明により澄んだ血のようなワインが誕生した。ワインは天然酵母の働きで自然発酵するが、その際、酵母菌が出すCO2が発泡の理由となる。夏場の発泡分量は多く、昨年秋に訪れた山梨のワイナリーでは、目の前で瓶詰めしたワイン瓶のコルクが飛んだりもした。
じゃあ、古代エジプトのファラオは、スパークリングワインを飲んでいたのか? というと、あくまでも壺で保存し、何年も寝かせながら楽しんだらしいし、瓶づめのような密閉はなかったようなので、若いワインの一部に発泡があったというあたりだろう。
寝かせる期間は非常に長く、二百年物のワインもあったという。エジプトの熱帯気候で二百年寝かせたら、一体、どんな味わいになるやら。
ピラミッドパワーで新鮮さを保ちながら、残されたワインとかあったら、ある意味、オーパーツ。