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January 12, 2010

TRPG文華祭:BRN+深淵、シャドウラン活動再開

 TRPG文華祭より帰還。今日からまた自主缶詰モードが再開です。今日、明日でそれなりの数の原稿を書かねばならない。『ブルーローズ:ネクサス』関係で何通かメールをいただいておりますが、少々お時間をください。金曜日あたりまでになんとかいたします。

●シャドウラン4th 活動再開

 担当さんの許可が出ましたので、ご報告。二年前、契約上の問題から刊行活動が停止していたサイバーパンク・ファンタジーRPG『シャドウラン4thRdition』ですが、アークライト社のご尽力により契約関係に目処がつき、この度、翻訳および関連作品の制作を再開することになりました。おまたせいたしました。
 まずは、身体改造を扱う「オーグメンテーション」の翻訳と、西上柾がR&Rに連載しておりましたリプレイの刊行からスタートします。 この二冊初夏を目指しております。その後、私のリプレイ「ストリートの天使たち」の続編になる予定ですが、その他の翻訳も続けて刊行出来るようにしたいと思っております。「アーセナル」と「アンワイアード」が予定に上がっております。
 ぜひとも応援いただければ幸いです。

●R&R64

 今週末、発売のR&R64号の予告が出ております。『ブルーローズ:ネクサス』『深淵』『真・女神転生X』の記事が載りますのでよろしくお願いいたします。

●TRPG文華祭:狂乱の三日間

 さて、9日から11日まで、娘。と一緒に、TRPG文華祭へ参加してきました。このイベントは、ばんゆう君が個人で開催しているアマチュアのTRPGイベントで、本郷の日本旅館を二泊三日借り切り、TRPG合宿をしようという企画です。以前は、3月の連休に行われていましたが、今年は会場の都合で1月に。その分、ちょっとこじんまりした形にはなりましたが、来年は3月の連休に戻るそうです。

 時期もあり、ゲストの方もやや少ない形になってしまいましたが、いくつか嬉しいことが。 まず、開会式には、鈴木銀一郎先生もお顔を出され、いつものエールを。さらに、ここ何年かお体の調子でTRPGを離れておられた藤波さんが久しぶりにGMをされていたこと。去年の門倉さんといい、かつての名GMが復活されたのは、とても素晴らしいこと。語無理にならない範囲で、次は朱鷺田と遊んでいただければありがたい。

 その他、懐かしい顔ぶれとの再会もあり、三日間、楽しく遊ばせていただきました。娘。も3セッションに参加、楽しかったようです。みなさん、ありがとうございました。

 あと、酒の話は最後に。

●BRN:ポエボス・アポロン・リュキアス

 さて、初日のセッションは、『ブルーローズ:ネクサス』。ギリシアのデルファイ神殿の周辺に発見された謎の亀裂へと向かう。以前、ここでも書きましたアポロン疫病神説を裏付ける謎の神像を求めてダンジョンアタックする話。いずれ、記事で詳しくやる予定ですので、ここでは割愛しますが、ひとつだけ。
 情報収集中に、セレスティアル・ゲートの銀のバンを目撃した一行。富豪の令嬢がギリシアの国防大臣経由で現地の警察に手を回し、早速、駐禁でレッカー移動。ひどい話だ。

●深淵:姫の嫁取り

 二日目、昼の部は『深淵第二版』のGM。64号に載りますテンプレート「死霊」を導入しての渦型セッション。今回も舞台は辺境騎士団領が舞台ですが、国の設定をすべて、信仰する魔族で決めるというワイルドなレギュレーションで運用。その結果、選択されたテンプレートが若き姫君、死霊、奇妙な旅人、盗賊。ラルハースと東方の騎馬民族の間に挟まれた小国での政略結婚話を前提とした婿取りイベントとなりました。
 騎馬民族の王子(騎兵、少年)、ラルハースから推薦された貴族(水の騎士、呪われた天才剣士)、近隣国の首長の親族(魔道師候補生、ギュラニン党)から婿を選ぶのであるが、PCの盗賊が紛れ込んでいたり、死霊が若き姫君のアドバイザー兼護衛になっていたり……
 結局、ギュラニン党が姫の影となり、ラルハースの騎士と天才剣士、奇妙な旅人を暗殺、盗賊にその罪をなすりつけて独立を勝ち取るという血まみれの結末に。

●BRN+深淵Meets MS IGLOO

 二日目夜の部は、一般参加者がGMをし、ゲストもプレイヤーとしてゲームに参加するという企画。ですが、基本的に、朱鷺田はGMの方が好きなので、ちょっと無理を言ってもう一度、GMに立ちます。とはいえ、ただのネタをやっても面白くないので、複数のシステムをミックスした実験セッションを。

 ネタはガンダム。それもMS IGLOO。
 システムは『ブルーローズ:ネクサス』というか、『GUNDOG ZERO』ベースで、そこに、『深淵第二版』の運命カードと戦闘システムをぶち込み、『深淵』の運命をガンダム風に読み替えるというもの。細かいストーリーパートは、夢歩きでカバー、魔族関係のデータは試作MSの能力として読み替えた。能力値とかスキルは『ブルーローズ:ネクサス』そのままだが、能力値は2D6で体格・外見まで含めて決定。(100-合計値)がニュータイプ素養。

・ウン・ヴェイト 運命「冬の予感」「自己犠牲」
 ゲルググ用ビームライフル開発部隊にしたベテランMS乗り。オデッサで受けた傷がよく痛む。使用MSはビームライフル・テスト用の旧ザク・スナイパー・カスタム。今回の試験機部隊のリーダー。整備班長と渋い会話を交わす。

・ザガード 運命「血に飢えた戦士」「猟犬」
 ゼロ・システム搭載のリック・ドム・シュトロムに乗るテストパイロット。赤い彗星のシャアにライバル心を燃やしており、シャアの後を追う。

・アハト・アハト 運命「記憶不全」「魔族の走狗→秘密結社/強化人間(鏡)」
 過去の記憶がない強化人間の少女。暗殺者だったらしいが不明。感情が欠落している。キャンペーン化するなら、双子の妹が出てくるはずだが。連邦のビームライフルに対向するため、ミラー・コーティングしたリック・ドム・ミラージュに乗る。

・スラン・ソーラン 「過去を失った(木星)」「森の結界(20年)→冷凍睡眠から目覚めた」
 サイド7が25年前に送り出したエウロパ調査隊の生き残り。エウロパで遭難、幸運にも冷凍睡眠ポッドで20年間を生き抜き、ニュータイプとなって帰還する。初代木星帰りの男として、試作型ニュータイプ用モビル・アーマー「ブラウ・ブロウ プロトタイプ」を与えられる。

 ソロモン要塞戦の前夜。兵力の穴を埋めるため、ソロモン周辺のデブリ地帯に重巡チベで派遣された第17試験小隊は、陽動作戦を展開するペガサス級9番艦「ユニコーン」の部隊と交戦、GM2機を撃破し、ユニコーンとGMスナイパーカスタムを捕獲した。彼らの素振りから、デブリ帯に何かを隠れていると感づいた一行は、デブリ帯に急行、ソーラーレイ・システムを展開するサラミス級巡洋艦2隻、GM6機からなる護衛艦隊と戦う。
 一行は、一気にGMの形成する前衛ラインを突破して、サラミスに肉薄、ブラウ・ブロウのサイコミュシステムが唸りを上げた結果、わずか2ラウンドで2隻のサラミスが轟沈することになった。

 かくして、ソロモン要塞戦の展開は少しだけ我々の知る物とは異なる流れになったが、白い悪魔により、ドズル・ザビ中将のビグ・ザムが撃破されたことで、終結へと向かっていった。残念ながら、第17試験小隊に関する記録はすべて抹消され、戦後、その存在を知る者はなかった。

~FIN~

 当日まで資料作りが出来ず、ほとんどコンセプトだけで突っ走った実験セッションでしたが、プレイヤーの皆さんのノリもよく、非常に楽しいセッションになりました。

●BRN:レムリアから愛を込めて

 最終日はR&Rステーションに移動し、『ブルーローズ:ネクサス』です。今回は、セレスティアル・ゲートが、イースター島のモアイを強奪してインド洋ソマリア沖の海底に眠るレムリアの遺跡のパワーを目覚めさせようとするお話。冒頭から、パウル・シュリーマンの手記を巡り、ニューヨークの新聞社で、シュープリームとギャラクティカのバトルが勃発する。セレスティアル・ゲートは、アダムスキー型円盤とパーフェクト・ソルジャーでモアイを強奪し、ソマリア沖の米軍艦隊をけちらして、ソマリア沖海底のレムリア遺跡をモアイで目覚めさせる。
 オーパーツ化したモアイを取り戻すべく、ロシアの原潜をチャーターして海底へ向かった一行は、そこで海底に発生したドームの内部が恐竜の跋扈する密林であることを発見、水中コンテナを使ってランドローバーを持ち込み、探検する。ティラノサウルスを振り切り、奇怪な神殿に辿りついた一同は、巨大なスライム状の怪物に襲われつつも、神殿の奥でモアイを宇宙に打ち上げようとしていたギャラクティカを発見、激しい論争の末、大人の色気で圧倒して論破し、モアイロケットの打ち上げを食い止めた。
 セレスティアル・ゲートはやむなく撤退したが、残されたモアイはオーパーツとして暴走を開始、レムリア遺跡そのものが振動し始めた。慌てて脱出する一行。巨大スライムの触手は剣を継ぐ者が切り払い、待ち伏せしていたティラノサウルスは閃光手榴弾で朦朧とさせ、なんとか脱出した。
 モアイはレムリア遺跡とともに海底に沈んでしまったが、セレスティアル・ゲートが企てたモアイ打ち上げ計画は頓挫した。

 ちなみに、この冒険の大半は、セレスティアル・ゲートの公式サイトにリンクされたニコ動LIVEで全世界に流れていたとか。

 ~FIN~

 開始前のアンケートでプレイヤー全員、トンデモが大好物と聞いたので、リミッター解除で、プレリュードの余暇行動からギャラクティカが大活躍。シュープリームのサイボーグ兵士をスターロッドで倒したり、セレスティアル・ゲートの巨大ロボットがモアイを強奪したり、四国88箇所は弘法大師がアトランティスを封印するために作った霊的マトリックスだったことが分かったり、コハウ・ロンゴロングがパンゲアの地図だと判明したり、もう、ネタ満載で送りました。一万年と二千年前から愛を語っていた奴らは半端ねえぜ。

●新作情報

 トークショーで告知しました新作情報について

・『真・女神転生X』  1月31日、リプレイ「ナイト・テイル4」発売
・『シャドウラン4th』 なんとか権利関係にめどがついたとのこと。活動再開です。まずは、西上のリプレイの単行本化と『オーグメンテイション』翻訳で、初夏以降を目指しております。

●あるいは酒で一杯の…・・・

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 TRPG文華祭の特徴は、カジュアルな雰囲気のゲーム合宿で、四回のセッション、2回のトークショーという流れ以外は非常にルーズ。夜中はゲスト部屋が酒場になり、ゲストも参加者も区別のない状態で、酒盛りしながら、和気藹々と話にふけるところ。
 その上、毎回、各地の美味しいお酒を持ってきてくださる方が多く、朱鷺田はこちらも楽しみです。

 という訳で、初日の昼過ぎ、娘。と一緒に会場に到着すると、すでにゲスト部屋は酒の山(笑)。各地の清酒、焼酎、泡盛、果実酒に混じって、靖国神社のお神酒だの、どこぞの原酒だの、白雪が復刻した江戸元禄原酒だの、スタバのコーヒー・リキュールだの、ラベルのない、蔵元で元詰したっぽいものまである。にごり酒がかなり多かったですね。

 まずは、ダース単位で装備された「飲み友」をぐいっと飲んで臨戦態勢に。
 開会式の前から、飲みます。
 だって、味見しないと間に合わない(何が!)

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 2枚目の写真の中央にあるのが「作(ZAKU)」。
 雅の智が送る純米吟醸。
 すっきりしたライト系。
 ただし、タイトルが魂をくすぐります。
 ぜひ、「颶風(ぐふ)」とか「曇(どむ)」とか出して欲しいです。

 泡盛の初島唄は米こうじのあじわいが強く、独特の味わい。
 白雪の復刻、江戸元禄原酒は濃厚な辛口の濁酒。お湯割にして砂糖を加えたら、どれほどうまかろうという濃厚さがある。
 凍てしぼり、鰊御殿、梅の蔵、風蝉、サザンコンフォート、葡萄しぼり酒、二川膳、シーバス・リーガル、ヘネシーなどなど、おいしゅうございました。他にもあったはずだが、メモがないので、お許しを。

 朱鷺田は、いつもお世話になっておりますミール・ミイさんお薦めのミードから、バーソロミューのスイートを。

「黄金の蜂蜜酒」です。
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 さらに、最終日は秋葉原の過橋米線でうまい中華を堪能。三日間、飲食の面でも大満足でありました。楽しい三日間でした!

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