深淵:イルミナスの幻影@山梨深淵CON、追悼:フラゼッタ
5月に入り、色々修羅場めいた状況なのですが、頑張ります。いや、頑張るではなく、一つ一つ終わらせる、という決意とそれを実現する進行管理こそが重要……と自分に言い聞かせる。
『ブルーローズ:ネクサス』のご質問もいただいておりますが、そういう状況なので、少々、遅れます。誠に申し訳ありません。
●追悼 フランク・フラゼッタ
フラゼッタが亡くなった。
若い頃は、パルプ系のヒロイック・ファンタジーや異世界冒険SFが好きだった。そのカバーを描いていたトップ・アーティストと言えば、フランク・フラゼッタ。筋肉を美しく描きつつ、壮大な幻想味を失わない。そのイラストは若い頃の思い出とともにある。
ありがとうございました。
そして、ゆっくりおやすみください。
●山梨深淵CON
週末は山梨深淵CONでした。
土曜日朝、自宅発。東京組と高尾で合流し、九州土産の宮崎焼酎飲み比べセットで宴会しながら、山梨へ。ミニボトル8本入り(ランダム・アソート)のうち、4本をクリア。栗焼酎が凄いインパクト。
石和温泉駅で降り、迎えが来るまで、足湯を堪能。
会場近くの中華料理屋で昼食。前回は、評判の吉田のうどんへ行き、コシの硬さに敗退したので、今回の中華はありがたい。
吉田のうどん、二郎ラーメン好きは試してみるといいかも。ただし、油はないぞ。
前夜祭は、まず、全体ゲームとしてライブRPGから。
人狼とシミュレーションを加えた感じで、北原の動乱を描く。
朱鷺田は、裏切り者になって暴れてましたが、後半、査問され、死亡。
それでも、扇動が役立ち、裏切り者側の勝利。ルハーブ様、バンザイ。
夕食後は、酒を持ち寄って宴会。
静岡より「初亀 中汲み大吟醸」が登場、「電光石火」とガチバトル。
豊かな吟醸香、飲みやすい口当たりの中に強さを持つ素晴らしいお酒です。
珍しい酒の頂点は、某キタキタ教の教祖様が持ち込まれた「しらすビール」。
しらすの旨みを加算した黒ビール。ちょっと魚醤っぽいところがあるので、好みが分かれるとは思いますが、ハーフ&ハーフにすると、独特の味わいがある、と思うよ。できれば、塩ビールも試してみたかった。
途中、ボードゲーム部屋で「通路」と「ゴキブリポーカー」をプレイした後、宴会部屋でダウン。深夜過ぎにゲスト部屋へ戻る。
●深淵:イルミナスの幻影
明けて、山梨深淵CON当日。
朱鷺田は、渦型支援ツールを使った渦型セッション「遥かなる旅路:徴税吏」をGM。
次のR&Rに掲載されるテンプレート「能吏」を投入。
参加PC
異端イェロマーグ派の吟遊詩人 金色の瞳のレオニダス
運命「王者の相」「運命の出会い/恋愛」
魔族情報の探索を進める異端派の吟遊詩人。
戦災孤児 小間物屋のニコラ
運命「戦争の傷跡」「過去を失った」
ラルハースの戦争で家族を失った戦災孤児、イルミナスで記憶喪失状態で発見され、能吏ライ・ルーデンスに拾われる。キーワードは「不老不死」
奇妙な旅人 ゲオルギイ
運命「自己犠牲」「呪い(不死と老化)」
魔族解放を目指す異端者。かつて、不死の巨人と遭遇し、不死と老化の呪いを受ける。外見は老人。
能吏 ライ・ルーデンス
運命「悪い噂(探し求める仇)」「禁じられた知識」
古い伝統の国スタルカンの官僚。才能ゆえに妬まれ、魔族「黒衣の公女パルガ」の信徒に父を殺され、復讐心に狂っているという噂を流される。禁断の知識に手を出してしまい、その結果、足に魚の鱗が生え、やや魚臭い。
傭兵フリント
運命「血に飢えた戦士」「龍の定め」
不老不死に目がくらみ、家庭不和と家庭内暴力に荒れた父の影響で、狂戦士になってしまった傭兵。龍の血筋を弾いていることさえ、家庭内不和の原因に。
【セッティング】
シナリオ・フレーム:辺境の村へ税金の取り立てに行く。
村の運命:大いなる予言
村の特徴:交易都市
村の脅威:名状しがたき遺跡
村の領主:騎士 運命「魔族の走狗」→不死の巨人
その他のNPC:司祭、商人、農園主
村の重要施設:病院(ライエルの施療院)、鍛冶屋、真夜中に出現する幻影
周辺国家:ラルハース、屍の城
【物語】
古い伝統を持つ国スタルカンは、ラルハースと屍の城の間で苦悩する小国である。数年前、ラルハースとの戦争も起こり、状況は実に複雑だ。その戦場に近い国境の村イルミナスは、古代の遺物が残る交易都市だったが、税金の納入が遅れており、ライ・ルーデンスが派遣されることになった。
ライは有能であるが、それゆえに妬まれ、あらぬ噂をばらまかれている。禁断の知識に手を出し、異形を得てしまったことも彼の不遇を加速している。その噂では、ライは、父親を、魔族「黒衣の公女パルガ」に仕える黒衣の女に殺され、復讐を誓っているというのである。ライの父は生きているし、根も葉もない噂に過ぎない。
領主の命を受けたライは、傭兵フリント、従者として拾った戦災孤児ニコラ、最近入った従者の老人ゲオルギイ、さらに、旅の吟遊詩人レオニダスを従えてイルミナスへ向かう。イルミナスには、巨大な腕の形をした塔のような「名状しがたき遺物」があり、街の中心になっている。それは魔族「不死の巨人」の封印なのであるが、表にはされていない。
街に入った一行は、噂に登場する「黒衣の女」を目撃する。奇妙な事態に困惑するライ。吟遊詩人のレオニダスは一目で恋に落ち、馬車を飛び出していってしまう。
フリントの助言で、領主である騎士ジェイナス卿の館へ向かうライと一行だが、ジェイナス卿の言動は至極、あやしい。意味深な口調で、ライと密談を求めてくる。一方、その頃、レオニダスは黒衣の女と対面、烏の群れに囲まれた裏路地で、大人のコミュニケーションへ。
さて、ここからPCがバラけて情報収集へ。
フリントは農場で情報収集、ニコラは広場でふらふら、ゲオルギイはジェイナスからもらった無料チケットを手に、ライエルの施療院へ行き、若返り治療を受けることになった。
ここで、ジェイナスと密談することにしたライが夢歩きの判定に大失敗、振り直しによって新たな運命を得るのであるが、その運命が「魔族の走狗」。
GM:あなたにはいくつかの選択があります。さて、どの魔族か……
すでにシナリオに登場している「不死の巨人」と「黒衣の女」、その他ランダム3種をあわせ、候補は七つほど。「黒衣の女」に関してはすでにレオニダスが大人のイベントを進行中なので、速攻で、「不死の巨人」に決定。このイルミナスで進行中の事態はすべて、ライ自身が計画した「不死の巨人解放計画」の一部でしかなかったのだ。
ライ:な、なんだって!
一方、その頃、ゲオルギイはライエルの施療院で謎のチキンスープをもらい、すこしずつ若返っていく。後からニコラもやってきて、チキンスープを食べる。ニコラはここで寿命を4年支払い、大失敗を購入、スープの虜となり、その後、自分がここの施療院で行われた実験の結果だと思い出す。ニコラは、魔族「黒衣の公女パルガ」の引き裂かれた肉体を包含する烏のスープを与えられ、若返り過ぎた女騎士であったのだ!
農園での聞き取りから状況のやばさを感じ取ったフリントは、レオニダスと合流する。
このあたりでPCは、不死の巨人復活を目指すライ、ゲオルギイ、ニコラと、黒衣の公女の力を借りて不死の巨人復活を防ごうとするフリント、レオニダスの二組に分裂していく。
その深夜、状況の進行からライは不死の巨人復活の儀式を深夜とともに行うことにした。
ニコラはその儀式の進行役となり、ゲオルギイもこれに従った。フリントは不死にとりつかれた父親と再会、儀式に加わるが、儀式を妨害するつもりである。レオニダスは黒衣の女とともに、正面から乗り込んだ。
深夜、名状しがたき遺物の前に集うのは、不死を求める老人たち数百人。すでに、謎のスープで洗脳されていた老人たちはニコラの命じるまま、自らの首を掻き切り、その生命を捧げて行く。同時に、フリントはもはや人を辞めた父親を殺害、老人たちを殺して黒衣の女に捧げる。
ゲオルギイは、レオニダスを殺して儀式を加速しようとするが、レオニダスも必死に抵抗する。命がけの特攻を試みるが、レオニダスに止めを刺せないまま、石畳の上に倒れる。
フリントの狂乱にも関わらず、不死の巨人と黒衣の公女の復活の度合いは拮抗する。
レオニダスは黒衣の女を振り返る。
黒衣の女:お前はよくやった。今後も我に仕えるか、それも我と一緒になるか?
レオニダス:あなたさまと一つに。
かくして、王者の相を持つ吟遊詩人が命を捧げたことにより、パルガが復活、烏たちが老人を喰らい尽くすとともに、真夜中の幻影から出現したパルガの巨大な斧槍が名状しがたき遺物を粉砕する。
長年の計画が崩壊したことを知ったライは、崩れゆくイルミナスに消えた。狂乱しているフリントも逃げることなど考えぬまま、粉塵の中に消えた。
ただ一人、ラルハースへの復讐という妄執に囚われたニコラは、崩壊するイルミナスから逃げ延びていった。
~END~
「運命の激変」を体現する派手なセッションでした。
●URLメモ
先日、紹介した「Eclipse Phase」ですが、日本語で読めるレビューがあります。「Eclipse Phase」に関するレビュー
続いて、「Eclipse Phase」つながりで、知性化されたタコ。もとい、タコの知性は高いのだという話。
新大久保 モンゴル シャブシャブ 神湯
みゆぞう先生のお薦め、ありがとう~
●マンガメモ
・GUNSLINGER GIRL 12
過去編から…
・それでも町は廻っている 7
アニメ化決定!
・鎧光赫赫
Fellows!で活躍中のバトル・ロマン。短編集。「狼の口」の作者さん。
・とある科学の超電磁砲 1
「魔術の」の外伝、アニメ化済み。アニメを見ていなかったので、新鮮に読む。