R&R71発売中
夏バテ中。取材に行かなきゃ、原稿書かなきゃ。
●R&R71
再校ゲラとともに、R&R71号到着。
今回は「シャドウラン4th Edition アウェイクニング!」と題してSR4の特集。8月末発売のリプレイ「ビギナーズ・バッドラック」と年末発売の「旅する天使たち」のプレビュー、今後の展開記事など。
その他に記事が2点。
「深淵第二版」は「戦禍の果てに」と題して、舞台としての戦場の表現ルール。戦場の危険度を表現するルールと、幻視と戦争の関係、士気、大型攻城兵器など。テンプレートは、魂が疲れた老指揮官「絶望の老将」と死人使いの傭兵「『死せる魂の守護者』の6の位」。
『ブルーローズ:ネクサス』は、「ホット・スポット:南アフリカ」。W杯の記憶が鮮明なうちに、W杯ネタのシナリオをぜひ。サッカースタジアムのゼネラルマップがあり、W杯の試合の裏側で要人暗殺計画が進行するといった、「ガンドッグ・ゼロ」っぽいシナリオにも流用できる。
9月初旬には、『真・女神転生X』サプリメント「異形科学」の発売予定となる。
では、JGCまで頑張ろう~。
水曜日に見る。むー。
昔のジブリなら、ここでこう来るよね?というあたりがことごとく外されてしまい、残念。
「借りぐらし」というあたりとか、もっと演出できた気がする。
佐藤さとるの「コロボックル物語」の流れが好みですな。
娘。曰く「ダンゴムシ、可愛いね」。
そこは認める。
●トライブス:アフリカの呪術 ルオ族における死と性
火曜日の夜はトライブスのチャリティ・ナイト。お盆合わせのネタで「呪術」ということでしたので、久しぶりに顔を出す。
興味深い話だったので、要約を掲載。
実際のテーマは、ケニアのルオ族における複雑な家族制度における儀礼の話。ドゥオン(序列)、すなわち、出生序列、婚入序列を厳格に保持する一夫多妻制のクラン集団「ダラ」を形成するルオ族は、「ダラ」の家の側に埋葬する儀礼を持ち、死者の霊と暮らす人々である。「ダラ」を維持するための序列原理主義が厳格に残り、「~~する順番」「~~してはならない」という細かいタブーを持ち、不幸(チラ)が発生した場合、こうしたルール違反が原因とされ、呪医が呪薬で解決していく。
ルオ族では性交は重要な儀礼であり、「ライフサイクルの節目」「農耕儀礼の節目」で必ず行われなくてはならない。「ライフサイクルの節目」とは、自身の結婚、子供の誕生、子供の結婚、近親の死、ダラの建設で、「農耕儀礼の節目」は耕作開始、播種、除草、収穫である。一夫多妻制なので、必ず第一夫人から順番にこれを行わなくてはならない。ちなみに、子供が結婚したら、彼らの性交の前に、まず、両親が性交儀礼をなさねばならない。
ルオ族では、結婚は非常に重要なもので、結婚できずに死んだ成人女性は悪霊になって女性親族に祟る。それを防ぐため、彼女を埋葬する場所を確保するため、死者を妻として引き取ってくれる男性を探す。
ルオ族の場合、男性は30代、女性は15-16才で結婚するため、既婚女性が夫に先立たれることが多い。その場合、必ず、代理夫を立てて夫婦関係の空白を埋める。代理夫はセックスも含めて、夫の代理となり、子供が出来た場合、死んだ最初の夫の子となる。
このあたりが、性交儀礼の序列原理主義と絡んでややこしいことになる。
夫が死んだ場合、その空白は急ぎ埋めなくてはならない。代理夫を立てるのであるが、それは妻と代理夫の性交がなされて初めて成立する。この性交儀礼は実行されなくてはならない。ところが、なかなか代理夫が見つからず、妻まで死んでしまうこともある。ところが、夫が死んだ妻は代理夫と交わらねばならない。ルールを違反したまま埋葬できないので、代理夫は、死体となった妻と性交儀礼を行うことになる。実際に行わない場合も多いらしいが、村の産婆のような立ち位置にいる老婆が見届け人になる制度もあったようだ。
ゲストは外語大アジア・アフリカ研の椎野若菜さん。非常に面白いトークでした。