クトゥルー神話全書、深淵:飢えたる魂、アジア杯
「深淵」テンプレート集「銀龍亭綺譚」は1/31発売、専門店の中には今週末あたりから店頭に並ぶこともあるでしょう。R&Rステーションではお買い求めいただくと、ちょっとした付録がつきます。
思ったより体調が落ちているのを感じます。風邪まではいかないのですが、とにかく無理が効かないのが困る。そんなこんなで、今月前半から引きずった作業で自主缶詰再開です。来月前半にかけて、色々修羅場が待っていそうな予感。そんなこんなで、諸般もろもろの方々にご迷惑をおかけしておりますが、もう一息、ガンバリマス。
土曜日はクトゥルフ神話オンリーCONにてゲスト・キーパーの予定。
●クトゥルー神話全書
東京創元社より献本にて「クトゥルー神話全書」をいただく。実にありがたい。
リン・カーターのクトゥルー神話研究書「Lovecraft:A Look behind the " Cthulhu Mythos”」の全訳である。j翻訳はクトゥルー研究の若きエース、竹岡啓さん。監修は朝松健先生である。
クトゥルー研究の重要文献のひとつであったが、長らく未訳であった。これが日本語で読めるということ自体が嬉しい。あと、こっそり言えば、私は、ヒロイック・ファンタジー作家としてのリン・カーターが好きなので、カーターの著作刊行ということもまたうれしいのである。
クトゥルー/クトゥルフ関係者はぜひ読むべし。
●深淵」飢えたる魂
日曜日は東京深淵CONシキサイ。
今回は、「銀龍亭綺譚」の宣伝をかね、真紅のカードを全投入しての渦型セッション「血のごとく赤き」をば。初深淵の方を含め、プレイヤー4名中、3名は初顔合わせの状況でございます。
初心者でも使いやすそうなテンプレートを並べます。かくして出来上がったのは……
・能吏 アウェイン・タンブリーズ
「滅びた貴族、ナセンシア大公家の末裔で、もうすぐ黒男爵ユラスに対して兵を挙げる」という「悪意の噂」を流されている辺境騎士団領、カラドス子爵領の官僚。だが、その実、肖像画に憑依した魔族に、毎月、少年の生贄を捧げる猟奇殺人犯。
主役かと思ったら、いきなり、猟奇殺人犯誕生。「深淵」を仲間内で初めて、GMを2回やっただけという方でしたが、やる気満々で悪の道へ。これを見て他のプレイヤーもためらわない。
・「死の乙女」に従う夢占い師 モルテ・ラーテン
予言する猫に翻弄される、ルハーブの使徒。何をやっても記憶がないのは、妙に朱鷺田の過去をえぐる感じですが、気にしないことに。前半はコミカルだったが、後半、猫のおかげで忘れていたドロドロの家族関係を再確認する羽目になる。唯一の経験者で、卓の良心のはずだったが……
・伝書使 タオベ
TRPG自体、最近始めたという方。数少ない経験が「クトゥルフ」「シノビガミ」と聞き、容赦しないことに。
間違って、アウェインを英雄と信じてしまい、翻弄される。最後に下した、非常に常識的な判断がGJ。
・戦災孤児シア
ユラスに国を滅ぼされた少女。「大いなる運命」を背負って、アウェインの元に身を寄せる。身の安全のため、少年を装うが、少年を生贄にする猟奇殺人犯にとっては美味しい餌に過ぎない。
もはや、アウェインの家で満月を迎えるだけでもいいホラーになりそうな組み合わせですが、北の街での徴税業務を命じられたアウェインに従い、4人で旅立つ。ついた村では、ラーテンの家族を巡ってどろどろのホームドラマが展開、激怒した妻の貴婦人に扇で激しく殴られたラーテンは肋骨を折る羽目になる。
なんとか、騒動がまとまり、ラーテンが街の領主の座を継ぐため、地下の封印へと向かうが、貴婦人、ラーテン、シアを生贄に捧げたいアウェインにより、魔族の取り付いた油絵まで地下へ運び込まれる。ついに貴婦人に襲いかかるアウェイン、対抗してルハーブを解放しようとするラーテン、身の危険を感じたシアはアウェインの刃をかいくぐり逃げ出す。タオベは冷静に貴婦人とその娘を逃がした後、魔族を呼び出したアウェインとラーテンから街を守るため……
「地下室の扉を閉めて鍵をかけます」
内部では、ルハーブにアウェインと肖像画の魔物が両断され、ラーテンの命がけの祈りでルハーブが再封印されるものの、タオベは地下室への道にも鍵をかけてしまう。
かくして、魔族の使徒二人は地下に朽ち果て、人の世は、守られたのでありました。
~終わり~
終了後、魚系の飲み屋で打ち上げ。
飲んだのは焼酎「ファラオ」。
飲みやすいんですが、この民明書房みたいなネーミングはなぜ?
●アジア杯
対韓国戦は実にスリリングでした。ヤバイ、と思った時には先制され、なんとか押し返した時には強さを感じた。延長線で逆転し、時間を使い始めた時には日本が新たなステージに踏み込んだな、とも思いつつも、引きすぎの守り方に不安を覚えた。イタリアのカテナチオを実践できるほどまで来たのか? 不安は見事に当たって、残り5秒で同点になる。
正直、ここで目の前が暗くなった。
今までの日本なら、このPK戦で負けていた。
W杯の様子も脳裏をよぎる。
だが、圧倒的に勝った。
川島が2本、止めた。残りも枠を外れ、日本は4人目で勝利を決めた。
強くなったのだなと実感した。
最終戦も応援したい。