札幌海の日CON@多彩の渦:深淵:川船の邂逅、エクリプス・フェイズ:足跡
この週末は、北海道札幌市で活動中の多彩の渦さんにお招きいただき、「海の日CON」に伺ってきました。
●白熱の東京から、雨の札幌へ
出発は土曜日午後のANA。家を出た昼の段階では、東京はまさに真夏日。駅につくまでにすでに汗が吹き出ます。新宿経由で一度、目白田中屋に回り、おみやげ代わりに黄金の蜂蜜酒として、バーソロミューのスイートをゲット。家に残っていたポーランド・ミードと合わせておみやげです。
1時間前に、羽田空港到着。羽田-新千歳のフライトはわずか1時間半ほど。
降り立った千歳空港は雨模様で、少し肌寒いくらい。快速列車で札幌についたのが18時過ぎ。どしゃ降りで、気温18.5度。さすがに北国である。
宿泊CONは、すすきのに近い小さな宿(夏なら、ハイカーやバイカーなどが集まりそうな感じ)を借り切り、19名が参加。まずは、持ち寄った海の幸やら、酒やらで夕食を兼ねた宴会。炊きたての御飯に、ウニやいくらを乗せてくらう。色々お酒もあり、鬼ころし、韓国の法酒、ジョニーウォーカー1820とか書かれているなどの謎のサンプルとか、色々いただきました。ありがたし。
韓国の法酒。熟成させた醸造酒。
明らかに、ぶどうの育成限界に挑戦しているとしか思えない北海道産ワイン。
お土産にもらった「はっかない恋」と紹興酒。「はっかない恋」は、メンソール味の焼酎。
●エクリプス・フェイズ:足跡
9時過ぎから、夜の部ということで、RPG。
今回は、サンプル・キャラクターを使い、「エクリプス・フェイズ」をば。詳しくは、このBLOGの下あたりの紹介をば参照してください。
今回は、基本ルールブックの冒頭小説「Lack(欠落)」にアイデアを得たシナリオです(内容はかなり違いますので、ご安心を)。
月面でバックアップから再生されたファイアウォールのエージェントたちが、「前の自分たちが取り組んでいたミッション」を追い、「謎のパンドラ・ゲートに向かう」というもの。
キャラクターは、試訳したサンプル・キャラクターから選択。
・ウルティメイトの傭兵 ウォルフ
究極の人間を目指す「戦う哲学者」。侵入した企業では警備兵を一気に制圧。
・タイタンの探検家 ギル
パンドラ・ゲートでの探検を行う冒険家。ゲート探索の先頭に立つ。
・アルゴノーツの異星考古学者 ジョルジョ
異星文明に挑む考古学者。実はPsi(超能力)が使えたので、レリックの記憶を見てしまい、目がぐるぐる。
・エクストロピアの密輸業者 リジー
蛇型のモーフを使う密輸業者。ずるずる這うのが楽しい。潜入や調査に活躍。エイリアンの残したレリックに接触して、目がぐるぐるする。
・マーキュリアルの盗掘屋 キタノホマレ
知性化されたタコ。外皮の色変化を利用し、潜入に活躍したものの、動きが鈍く、逃げそこねることしばしば。チームの中では、「軟体動物」とか「ぬるぬるした奴」とか呼ばれていたが、楽しそう。
・スカムの用心棒 国丸
宇宙海賊の暴走エロねーちゃん。戦闘の主役の予定でしたが、PLが宴会で飲み過ぎ、途中でダウン。
*
PCたちが目覚めたのは、月面のドーム都市のモーフ着装施設。
ファイアウォールのプロクシー(連絡役)のジェスパーによると、PCたちは、2週間前、エイリアンのレリックを調査するチームとして、月面ドームに集められ、バックアップを記録した。その後、4日を経過した彼らは「パンドラ・ゲートに向かう」というデータだけを残し(なぜかバックアップなし)、どこかへ出発した。
10日を経過し、彼らが太陽系内にはいない、もしくは、死んだと判断したジェスパーは、最後のバックアップから、6人を再生し、事件の再調査を命じたのだ。
ギル「セーブしろよ、二週間前のオレ」
月面ドームを歩きまわったり、Repを使ってメッシュから情報を得たりした結果、ハイパーコープのひとつ、中華系の繁栄グループが、エラトー・クレーターに近いヘリウム3採掘場の跡地に、謎のレリックを運び込んだことが分かり、ウォルフ、リジー、キタノホマレが潜入する。知性化されたタコで、なぜか擬態能力を持つキタノホマレがひっかかったりしていたが、何とか忍び込み、研究室のレリックを発見、コンソールからデータを奪取する。リジーがレリックに接触してしまう。レリックは四次元っぽい謎の構造の円環球面で、見入ってしまったリジーは、バジリスク・ハック(光学情報で見たものをハッキングしてしまうというトラップ)され、脳内に謎の座標とパンドラ・ゲートの場所を刷り込まれるが、トラウマが大きすぎて、精神的な負傷をひとつ獲得、混乱状態で目がぐるぐる。
逃げ出そうとしたら、警備兵に見つかってしまうが、そこは戦う哲学者、ウルティメイトの傭兵ウォルフが、レールガンを乱射して撃退。
ウォルフ「彼らも、大脳皮質記憶装置あるから、殺しても再生できますね」
ひどい時代である。
チームと合流したが、肝心のリジーがトラウマ状態なので、ジョルジョがPsi能力で彼の記憶を読み、情報を引き出すが、ジョルジョも脳内ハックされ、目がぐるぐる。それでも、パンドラ・ゲートの座標が分かったので、ジェスパーに頼んで宇宙船を確保し、小惑星帯へ。
リジー「セーブをお忘れなく」
氷の小惑星に到着した一行は、小惑星の氷に人為的な穴を発見、ギルはそのやり方に親しみを覚える。
ギル「このトンネルはおそらく、前の我々が掘った物だ」
穴の底で、未知のエイリアンの宇宙船を発見した一行は、内部に侵入、それがこの小惑星に隠されたパンドラ・ゲートと接続していることを発見する。異星言語学に秀でたギルは、異星の言語を解読、パンドラ・ゲートが「青い森」につながっていることを読み取り、既存のパンドラ・ゲートの情報と合わせて、起動させることに成功する。
ゲートを抜け、異星の青い森へ踏み込む一行だが、そこには、巨大な青い樹木が生えているだけで動物の気配が全くない。ジョルジョが調査のため、円盤ドローンを飛ばしたところ、突然、樹木から発射された花粉の霧に巻かれたドローンが墜落する。
ウォルフ「あの花粉、戦闘用ナノスワーム兵器じゃないか?」
ナノテクで作られたマイクロドローン群による殺戮兵器である。PCは慌てて逃げ出すものの、リジーとジョルジョが逃げ遅れ、花粉の霧にも見えるナノスワームに襲われる。ジョルジョがPsiの停滞場をクリティカルで張って何とか逃げ出し、全員、ゲートを抜けて帰還するものの、ナノスワームの一部も侵入、ゲートの部屋そのものを、テルミット爆薬で焼き払うことになる。
ファイアウォール本部に報告し、支援部隊を待つことになるが、PCたちにはひとつ気になることが。
ジョルジョ「前の私たちは一体どこに?」
ギル「あの霧にやられたかも」
キタノホマレ「向こうの部屋にも、テルミット爆薬で何かを焼いた後が…」
リジー「人の形してない、これ?」
ウォルフ「ここに書いてあるな。『感染』とか」
どうやら、前のPCたちは、ナノスワームか何かの疫病兵器に感染し、テルミット爆薬での自己処理を行ったらしい。
ジョルジョ「次のクローンはもっとうまくやってくれるはずです」
リジー「待て、我々のモーフは使い捨てだ、精神だけバックアップして、ここは浄化しよう」
かくして、PCたちは危険なナノウィルス兵器に汚染された小惑星から、精神だけ脱出したのであった。
~Fin~
●深淵:川船の邂逅
明けて、17日は札幌市民ホールにて、海の日CON。朱鷺田は、予定通り「深淵第二版」にて、モーファット河の川船を舞台にした渦型シナリオをGM。PCは以下の通り。
・騎士見習い プリオ(ピルプリオ・ポンパーフ・ペネロペ)
運命:滅びた貴族の子孫、呪われた魔剣(石化)
かつて、川沿いに広大な領地を持っていたペネロペ家の若者。一族を失い、今は、土鬼から領地を取り戻すべく、騎士見習いとして修行中。
・少年 パズー
運命:死者たちの誘い、近づく気配(黒衣の公女パルガ)
魔族「黒衣の公女パルガ」に狙われている少年。どうやら、パルガのかけらを身に宿しているらしい。川船に密航し、今は下働き中。
・少女 ターシャ
運命:結婚の予言、無垢
偶然、川船に乗り合わせた少女。間もなく結婚できるという占いが出てうきうきしていたら、事件に巻き込まれてしまう。
・船乗り グラム
運命:再会の予言、言えなかった一言
川船の船乗り。船の面倒を見つつ、滅びた村で幼なじみと再会することになる。
・翼人のまじない師シャフト
運命:死霊の加護、邪教の呪詛(吸魂陣)
魔族「黄昏の公女」の呪いで、10年の寿命を吸い取られたまじない師。死んだ妻エマの死霊と旅している。
*
スイネから南方へと向かう川船に乗り合わせた人々は、土鬼の投石で船に被害が出たため、岸辺に逃れて一夜を過ごすことになる。そこで、滅びた村に遭遇した一行だが、それ自体が、少年パズーを捕まえようとした魔族の罠であった。グラムの幼なじみの姿をした女は、魔族「黒衣の公女パルガ」に仕える烏の侍女であり、パルガのかけらを探して、少年の乗った川船をまるごと、廃村へと導いたのだ。
このままでは、明け方がくれば、少年はパルガの操る鴉の群れに食われてしまう。
騎士見習いのプリオとまじない師のシャフトは少年を助けようとするが、怪しげな客たちもそれに気づき、パズーの命を狙ってくる。そうこうするうち、少女は自らがプリオの腹違いの妹であることを知り、プリオに協力を申し出る。船乗りのグラムも加わり、少年を救うために、その片目に宿った「パルガのかけら」を、石化の魔剣でえぐり出すしかないという話になる。
そこで、パズーを奪って魔族の好意を得ようとする、ギュラニン党の暗殺者と緑の猟犬が襲ってくる。相談していた船倉の小部屋に、トートの甘き毒の粉末を投げ込まれ、死にそうになりつつも、これを撃退、少年を説得して片目のみ石化して、モーファットの湖底に沈めたのだった。
~FIN~
あらすじとしてまとめるとシンプルに見えますが、パズーを救うために、全員が協力を決意するまでが長かった。少女が超越幻視の結果、「隠された出自」を引き当て、「プリオの腹違いの妹」になったことで、一気に話が加速したのは、「深淵」ならではの展開と言える。
いや、面白い展開でした。
●打ち上げとか
その後、海鮮居酒屋で打ち上げ、札幌ならではの新鮮な海鮮類で酒を呑む。色々楽しいお話をさせていただきました。北海道では、サラダにラーメンを使うラーメン・サラダが定番料理とか。ラーメンの麺をサラダに使うのは面白いね。
その後、合宿所に帰り、さらに一杯。少し飲み過ぎたのと、カオスフレアの2卓リンク・セッションが立つとのことで、GMはやめ、カードゲームを遊んだり、飲んだりしながら、まったりと過ごす。深夜になってから、札幌ラーメンを食べに、近所の「五丈原」本店へ。超大盛り極太麺の丈夫(ますらお)に挑戦して敗戦してみたり。
明けて月曜日。朝一で宿を出て新千歳空港から帰宅。
慌ただしい三日間でしたが、楽しい時間でした。主催者のふぁむさん他、参加者の皆さん、本当にありがとうございました。