ファイアウォールへようこそ:エクリプス・フェイズ紹介(その3)
「エクリプス・フェイズ」の紹介その3。ちょっと、ゲーム面の話をします。
この連載は、7/30の「Eclipse Phase体験会@R&Rステーション」でGMするための、復習的なものです。7/16-18の北海道遠征@多彩の渦コンベンションにも持ち込む予定なので、夜の部あたりで遊べればと思っております。
●ちょっとゲーム的な話
最初の2回は、「エクリプス・フェイズ」の世界観の触りを話しましたので、そろそろ、ゲーム的な話をば。
「エクリプス・フェイズ」のルール回りは、皆さんも親しんでいる%ロール系のゲームです。一般のゲームで言えば、能力値に当たる適性(Aptitude)、HPやイニシアティブなどをまとめた特性値(Stat)、適性とリンクした技能値(Skill)があり、主に、技能値(だいたい20~90)を用いた%ロールが用いられます。
●テスト(行動判定)
基本:%ダイスを振り、判定値以下ならば、成功。
ゾロ目で成功なら、クリティカル成功。ゾロ目で失敗なら、クリティカル失敗
00は常にクリティカル成功、99は常にクリティカル失敗。
成功の度合いを出したい場合、判定値-30以下なら良い成功(エクセレント)、判定値+30以上の失敗なら、際立った失敗(シビア)とする。修正値:状況で+30~-30の修正がつく。(修正の合計値は最大+60~-60)
技能なしの判定は、-30%。
チームワーク:協力者1名につき、+10(最大+30)
時間をかける:元時間の、50%の時間を増やすごとに、+10。
負傷:負傷値以上のダメージを受けると、(ダメージ÷負傷値、端数切捨て)個の負傷を受ける。負傷1個あたり、すべてのテストに-10の修正を受ける。同様に、精神的な痛手(トラウマ)も、トラウマ1個あたり-10の修正。
演出(オプション):かっこいい演出描写が出来たら、プラス修正を認めてもよい。対抗判定:互いに成否を比べる。両方とも成功なら、出目の大きい方が勝利。
少々オプションがありますが、%ロールのゲームに慣れた方なら、すっとご理解いただける範囲です。
ゾロ目がクリティカル成功/失敗に当たるのは、ヒーロー・ポイントに当たるMoxie(勇気)で、10の位と1の位を入れ替える(アスキー版『真・女神転生』TRPGにおける、スワップ・ダイスの効果ですね)ことができるからです。
★Moxie(勇気) 1点を消費した場合の効果
・ダイスを振る前に使うと、すべての修正を無視できる。
・振った後に使うと、出目の10の位と1の位を交換できる。(『真・女神転生 覚醒編』のスワップと一緒)
・成功した判定なら、クリティカル成功にできる。
・クリティカル失敗を打ち消し、通常の失敗とする。
・アクション・フェイズで、最初に行動できる。
これに、戦闘関係や精神的なトラウマ、「魂(Ego)」と「身体(Morph)」の扱い、アイテム、超能力、メッシュ(ネットワーク)などで、大量のデータが上乗せされますが、基本のルールは上記の判定系につきます。
注目の点はオプション・ルール「Narrative Modifier(描写での修正)」がルール化されていることで、ストーリー派のプレイをする場合、かっこいい描写が出来たら、プラス修正をもらってもいい、と書いてあることです。実際、日本のプレイ環境から言えば、いまさらと思う方もおいでかもしれませんが、ルールブックに書いてあるというのは、面白いでしょう。
注記1:この連載は、知人のゲーム・ライター 岡和田晃さんの主催するアナログ・ゲーム・スタディーズにも転載されています。こちらのサイトは、アナログ・ゲームを学術的に検証しようとするゲーム学的な志向の強いサイトで、一般のゲームサイトとはかなり雰囲気が違いますので、私のぐだぐだな解説でいいのかね? とも思いますが、同サイトで行われている「エクリプス・フェイズ」紹介の、敷居を下げる意味でバランサーになればよいと思います。
注記2:今回のネタではMixiのエクリプス・フェイズ・コミュのメンバーから的確なアドバイスをいただきました。感謝します。