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December 28, 2011

12/24:SR4:Wブッキング@シャドウラン・カンファレンス2011

 ようこそ、第六世界へ!

●12/24 シャドウラン・カンファレンス2011

 土曜日は、2011年12月24日。そう覚醒の日、第六世界の始まりの日。
 川崎ミューザにて、シャドウラン・オンリーコン「シャドウラン・カンファレンス2011」が開催されました。シャドウラン4thだけで12卓。参加者合計50名を超える大イベントとなりました。今回は、朱鷺田と西上がゲストGMとして参加。おみやげの冊子には、サンプル・キャラクター8名、シナリオ2本、ルールガイドとサポートもたっぷり。


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●Wブッキング

 朱鷺田は、初心者卓と言いつつ、実に殺意の高い「戦闘志向」卓。臓器密売業者「タマナス」と提携したグールの巣窟を掃討したら、他のシャドウランナーが介入してきてというお話。ウサギ傭兵軍団とか、謎のナナイト(いわゆるナノマシン)とか。
 今回、雇われたランナーは以下の5名

・キリュウ
 イベント提供サンプルのオーク・フォーマーカンパニーマン。「記憶喪失」な元企業エージェントというおいしい設定付き。今回は、「オーグメンテーション」で追加された資質「インプラント誘発性免疫不全」のお陰でひどいことに。
・アリス・リデル
  イベント提供サンプルのドラコニックシャーマン。感知・精神操作系のシャーマンで、導師精霊は「ドラゴン」。担当者が経験者の女性プレイヤーで、チームのリーダーになったものの、なぜか、この人もナナイトに感染して大変なことに。
・ミスター・ミヤギ
 朱鷺田謹製「トロール2ガン」改。「オーグメンテーション」で追加された資質「ジーン・フリーク」のため、ひどく怖い外見になってしまう。チームの前線として、ウサギ傭兵と0距離戦闘を戦い、唯一、死にそうに。
・封(フウ)
 イベント提供サンプル「ストリートサムライ」。「魔法抵抗2」を生かし、前線に突っ込む担当。
・アレックス
 朱鷺田謹製「フルメタル・サージャント」改。「オーグメンテーション」で追加された資質「インプラント適合性」により、全身のサイバー・リム化に成功したものの、強化反射神経はレーティング1にとどまったため、戦闘ドラッグ「カミカゼ」に頼る旧世代のサイボーグ兵士。

▲グール殲滅

 まず、最初は港の倉庫への襲撃から。倉庫に巣食うグール9体を駆逐し、臓器密売業者への復讐を果たすというミッション。可能なら、生存者や遺体の回収もするが、第一目標はグールの殲滅ということで、2つの入口の片方にグレネードのトラップを仕掛けて、もう片方から突入。四人のサムライ系火力キャラクター群とシャーマンということで、2倍のグールでも楽勝のはずだが、グールが意外と粘り、さらに、子供を連れて逃げようとしたため、動きが制限され、逆にサムライがかすり傷を追う場面もあった。
 なんとか、グールを殲滅したところで、なぜか近づいてくる戦闘ヘリの音。降下してきたのは、夜間迷彩用に毛皮を黒く染めたウサギ型傭兵「ヴォーパル・バニー」6体。バリスティック・シールドにアサルト・ライフルとグレネード・ランチャー、明らかに重武装な戦闘部隊は、一言、「その子供たちを渡してもらおう」という。夜の闇に浮かぶ赤いモノアイの異形のサイボーグ傭兵たち。逆関節のウサギ足すら、実は都市型降下兵としての選択だ。数で勝る部隊と戦えば、ランナーとて、無傷ではいられない。いや、殲滅させられる可能性も高い。
 あくまでもグールの殲滅が仕事と割り切り、子供たちを渡すことを決断するランナーたち。
 ウサギたちは、何かのセンサーで子供たちをチェックし、反応した4名を連れ去り、残り2名をランナーたちに戻す。
「君たちが賢明な判断をしてくれたことを感謝する」
 悪夢のようなウサギと子供たちは、戦闘ヘリで夜空に消えていった。
 ランナーたちは、苦い想いを飲み込み、ミッションの終了をフィクサーに伝える。フィクサーは、どこかの企業が介入してきたらしいと詫びつつも、報酬を支払い、子供たちと遺体の回収を請け負った。

▲ビター・テイスト

 翌日、何やら、まんじりとしない日。
 キリュウとアリス・リデルは、妙にAR(強化現実)の感覚が鮮明な感じがしたが、まあ、あんな仕事の後ではそれも体調の変化ぐらいにしか思えなかった。その後、倉庫の周辺の家族から、グールにさらわれた娘の救出依頼があったが、その娘はウサギ傭兵に連れ去られており、庶民が支払える僅かな報酬は戦争をするには足りないものだった。
「俺たちは正義の味方じゃない」

 やがて、一同が根城にしているバー「オリオン」に、魔女が姿を表す。
 箒を持った西洋風の魔女。彼女は「ヘラス・ダイアナ」と名乗り、昨夜の一件について聞きたいという。店の入口には、巨大なトロールと素早そうなエルフの姿もあった。
「終わったビズ(仕事)の話をしないのが、プロだろ?」
 アリスがはねのけると、ダイアナは連絡先を置いて去っていく。
「どこか体調がおかしくなったら、連絡してきなよ」

 夜になり、AR感覚が鋭敏になっていることに気づくアリス。AR入力用の眼鏡を外してすら、AROが見える。キリュウもすこぶる強化反射神経が研ぎ澄まされ、マトリックスとのシンクロニティが加速した気分がする。少々異常も感じるため、封の知り合いのストリート・ドクに見てもらうと、アリスとキリュウが謎のナナイトに感染していることが分かる。
「あれやね、サイバーウェア手術の下準備をするために、体内に色々ナナイト回路ができとる。
 こりゃいい。今なら、サイバーウェア導入時の侵襲性が緩和されるな。
 どうだい、ひとつ、ウェアを入れてみるかい?」

 ルール上、特定のサイバーウェアの導入に対するエッセンス消費を緩和する処置が進行中だという。そのため、マトリックス適性が上がり、体内にDNIトロードに近い生体回路が形成されつつあるのだという。
 ぞっとするアリスとキリュウ。
 仕事を依頼してきたフィクサーを問い詰めると、どうやら、あの倉庫の周辺で、どこかのメガコーポが何かの実験をした可能性があるという。今回の襲撃ランの裏側には、その実験の妨害という意味合いもあったようだ。今回の襲撃の発案者に会いたいなら、明日の夜、セッティングすると言ってきた。

 さらに翌日。襲撃から2日目。
 アリスとキリュウの症状は少しずつ加速してくる。
 情報を集めてみると、どうやら、ウサギたちは、イーヴォのために動いたらしい。最近、イーヴォの関連企業であるヴォストーク・ニューロウェアがバイオドローンの開発で斬新な技術を開発したタキザワ・マモル博士(元はシアワセ)と組んで、何か開発しているという。
 TRACE(戦術的認識と分析用エキスパートシステム)
 動物をバイオドローン化し、戦術的認識と分析用を可能にするシステムである。これとCAST(コンピュータ支援感覚翻訳)およぎ「あぶみインターフェース」を備えることで、リガーが使える生体ドローンが完成する。

 もう一度、ダイアナと会うことにしたアリス。
 ダイアナは、誰かがスラム街に特殊なナナイトをばらまき、臨床例を回収したことを語る。さらに、ナナイト・センサーでキリュウとアリスの感染が進行していることも教えてくれる。
「今、私達と組むなら、助けてあげられるわ」
 回答を保留するアリス。

 覚悟を決めて、襲撃ランの黒幕に会いに行くことにするアリスら。
 高級バーで彼らを迎えたのは、強壮な気配を放つ金髪のドイツ人男性。「会長」と呼ばれるこの人物は、なぜか古めかしいプリントアウトで、資料を確認している。
「諸君らには、ちょっとした正義の味方をしてほしい。
 とある愚かな企業が、少女たちをさらい、邪悪な実験に用いようとしている。
 君たちはその研究所を襲い、少女たちを救い出してくれ」
と、タキザワ博士の研究所の地図を投げて寄越す。マトリックスの支援も手配するという。

▲B&E

 かくして、ランナーたちは、研究所への襲撃を決意する。
 「会長」の手配したハッカーがセキュリティを制圧し、保安ルームにウサギたちとサイバーアップした戦闘魔術師(闇の巫女)がいることが分かる。保安ルームの扉をロックし、封じ込めた上で突入するランナーたち。手術室に乱入し、タキザワ博士を捕獲、麻酔のかかった少女たちを救い出すが、エレベーターで1階に上がったところで、ウサギたちが扉を吹き飛ばし、飛び出してきた。ミヤギとアレックスが飛び出し、ウサギとの前線を形成するうちに、別の通路から少女たちを載せたキャリアを推し、脱出を図る封とキリュウだが、その前にもウサギが立ちはだかる。激しい打ち合い。シールド・ラッシュから激しい蹴りで潰そうとするウサギの挟撃と物陰から打ち込まれた呪文で、ミヤギは危機に陥るも、アレックスとアリスの支援でなんとか3体を倒す。封とキリュウも前を阻むウサギを撃退。一気にメンバーを失ったウサギたちは撤退する。
 研究所から逃げ出した一同は、「会長」のもとへ少女たちとタキザワ博士を届ける。
 それでも不遜な言動を取るタキザワは、突然、消え、彼のいた場所には僅かな血の染みだけが残った。
「今日、私は機嫌がいい。
 彼女らの件は悪いようにはしないよ」
「私たちの体は?」
 「会長」は微笑み、片手を振った。
「《ナナイト解体/Demolish Nanaite》」
 世の中には、特定の物体や物質だけを破壊する呪文が存在する。ナナイトだけを破壊する呪文。そんな呪文を使える魔法使いなど……
 だが、世の中には知らないほうがいいこともある。
 ほら、ストリートのことわざにも言うじゃないか?

 かくして、ランナーたちは、闇に戻る。
 あらたなランが始まるまで。

 ~Fin~

 初心者卓ということでしたが、皆、勘もよく、なんとか終了。
 その後、トークショーをしたり、近所の飲み屋で打ち上げたり。色々懐かしい顔にもあえて楽しいひとときでした。この日をシャドウランで過ごせたことを深く感謝します。スタッフの皆さんもお疲れ様でした。

 当日、いただいたリプレイなど。


015

●告知関係

 今後の情報は、以前からの話とほぼ同じ流れです。
 翻訳については、20周年記念ルールブック(いわゆる4A)の翻訳が進行中。2012年春という方向で進んでいます。その後は、装備系の「アーセナル」、マトリックス系の「アンワイアード」、キャラクター関係の「ランナーズ・コンパニオン」と続きます。どんなに早くても3ヶ月はかかりますので、2012年年末までにある程度出せればいいなあと。
 平行して、朱鷺田と西上のリプレイが順次出ていきます。まずは、朱鷺田の「天使3」。香港編です。またも、シアトルにいられなくなった天使たちは、香港で大騒ぎに巻き込まれます。その後、4巻は大日本帝国、東京編の予定。西上も新作を準備中。

●シャドウラン・キャラクター・コンテスト開催!

 ここでもうひとつ、発表。

 「シャドウラン」発売時に「ストリート・サムライ・コンテスト」を行いましたが、来年1月後半に、「オーグメンテーション」発売記念のキャラクター・コンテスト第二回をウェブ上で行います。今回はキャラクター・タイプの制限はありません。「オーグメンテーション」を導入した、ユニークなランナーのキャラクターを作成し、応募してください。

概要:「オーグメンテーション」を使用したキャラクターの作成。「シャドウラン4th Edition」「ストリート・マジック」「オーグメンテーション」の範囲で400BPのキャラクターを作成する。
賞品:優秀者1名に、「20周年記念ルールブック日本語版」を、刊行時に贈呈。
受付期間:2012年1月20~31日
応募方法:電子メールにて 宛先:PBC03134●nifty.com (●を@に変えてください)
キャラクター・データは日本語版に準拠し、Text、または、Wordにてメールに添付ということで。
選考は、朱鷺田祐介の独断と偏見で行います。
発表:ウェブ上で発表した後、R&R誌の記事にて紹介します。

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