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January 17, 2013

訃報:石田格氏

 マジック:ザ・ギャザリングのトップ・プレイヤーであり、現在はTCGのデザイナーであった石田格さんが急逝されたそうです。ご冥福をお祈りいたします。

 私がマジックの現場を離れて10年、ここ数年は全くご縁がありませんでしたので、最近の彼について語ることはできませんが、90年代の思い出を少しだけ。当時の彼は「いたる」「いたっち」と呼ばれていました。大学生や社会人の多かったマジック草創期の東京の中で、高校生として登場したことで皆に可愛がられていました。

 マジックの日本語化が始まった頃、彼は最強の高校生として注目され、ぐんぐんと伸びていき、内外のトーナメントで戦績を積み重ねていきました。獨協四天王と言われました。

 強かった。本当に強かった。

 石田氏は日本チャンピオンというタイトルこそありませんでしたが、グランプリや予選で次々と好成績を上げ、その才能は、当時を知るプレイヤーであれば、誰もが一目置くものでした。イタリックブルーなど独自のデッキでトーナメントを駆逐していく様子は重戦車のようでありました。タフさと繊細さを兼ね備えた若き強豪でした。日本初のプロプレイヤーとして「フューチャー・ビー」と契約、チーム戦で大活躍しました。近年は、TCGの開発に関わられたそうです。まだ33歳だったと聞きます。残念でなりません。

 石田格氏の戦歴についてはMTG Wikiを参照してください。
 また、石田格氏の長年の盟友であった、森勝洋氏(勝てる屋主催、世界チャンピオン)が彼のことを語っています。

(追記)マジック:ザ・ギャザリング公式サイト 森慶太さんの追悼記事 >『追悼 石田格さん』
(追記)ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社公式サイトのカード解説の最後にブライアンが追悼記事を。

 安らかに眠ってください。RIP。

●寂しい気持ち

 やるせない気持ちがあるので、もう少しだけ。

 私が石田格氏の訃報を知ったのは、火曜日の夜遅くなって、Twitterでした。休日2日間外出し、その疲れから火曜日は朝からダウンしていた。やっと夜になって再起動し、Twitterを見たら、氏の通夜の話が流れていた。

 最初は、何かの冗談かと思った。
 どう考えても死ぬには若すぎる。

 私の中の石田格氏は最後に会った20代の青年のままだ。それに、MTGのトッププレイヤーたちはタフな連中が多かった。トーナメントでは、一日に6時間も8時間も対戦し続ける。だから、早死するようなイメージがまったくなかった。

 今年は、マジック誕生20周年の年だ。
 そういう記念イベントがあれば、久しぶりに顔でも出そうかと思っていた。もう若手世代とは面識もないが、日本の草創期のメンバーにはそのまま会えるような気がしていた。石田格氏もそんなひとりだった。

 色々当たって、結局、突然倒れて急逝されたということが分かり、通夜から帰った人物とも確認が取れた。
 おいおい、いたる、早すぎるだろう?

 水曜日の朝、ホビージャパンから葬儀の話を聞いたが、仕事と体調の兼ね合いがつかず、弔電を打った。結局、通夜にも葬儀にも顔を出せなかった。残念である。

 やるせない気持ちで、献杯した。

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