エクリプス・フェイズ:スワッシュバグの謎
日曜日は、R&Rステーション秋葉原店にて、『エクリプス・フェイズ』体験会。
今回は、キックスターターで資金調達したサプリメント『Transhuman』が完成し、私にもバッカー用のPDFが届いた(正確には、無料DLのメールが来た)ので、こちらのサンプル・キャラクターを投入してみた。参加者9名のうち、体験会常連5名を私が担当、初心者4名を岡和田さんが担当した。岡和田さんの方は、R&Rに掲載したエントリー・ミッションから「進化の石板」と「ゆりかごの海」を一気に回したとか。
■PC
今回のPCはこんな感じ。
『Transhuman』から投入の3名。左から
・アルゴノーツの異星言語学者スターシーカー:異星のリスっぽい生物をポッド義体に乗った言語学者。異星言語や暗号解読が得意分野。
・アナーキストの義勇兵、ヤン・トーゴー :元宇宙艦隊士官。〈大破壊〉時の地球撤退戦でティターンの追撃を断ち切った英雄。当時の政治家や企業幹部の醜い行動がイヤになり、太陽系外縁部のハビタットに隠居したが、ついつい、ハビタットの防衛隊の組織に口を出してしまう。専門は武装ドローンによる小隊戦術と宇宙艦隊の運用。使用義体はエグザルトという生体義体だが、サイバーブレインを搭載している。通称「提督」
・人間もどき ヨーコ・スベッソン :外見は人間の美女に見えるが、実際には、AIで、使用している義体はスティールモーフという金属製の機械外殻。日本系のハイパーコープの幹部の家で、実の娘のように育てられたAI。マイクロコープの経営者となって実績を積み上げてきたが、AIと知性化種の権利獲得のために立ち上がった。
あと2名。
右:タイタンの探検家ハンス・シュナイダー :リプレイ記事でもお馴染みタイタン連邦から来た冒険家。スリル大好き。
左:メルクリウスの暗殺者 ジャック:中身はゴリラの殺し屋だが、使用しているのは、テナガザルをポッド義体化したハイパーギボン。こっそり忍び込んでワスプナイフで刺し殺すのが得意。
■惑星スワッシュボグ
今回の舞台は、パンドラゲートの彼方、最近、発見された惑星スワッシュボグ。(朱鷺田オリジナル)
アフリカのサバンナのような気候で、イボイノシシに似たスワッシュボグという生物がたくさん群れをなして暮らしている。知性は感じられていないが、象に近い生物と共存している。
ここで、エイリアンの遺跡が発見され、そのピラミッドめいた遺跡から何か見つかったらしいので、調査に行けという命令がファイアウォールからパンドラゲートの乗り換え場所であるポータルにいるPCたちに届く。
PCたちは、直後の探検隊に参加してスワッシュボグへと向かうが、同行者の中には、エクストロピアから来た、フリーランスの裁判官、インドラーナ・ヴァジュリアがおり、どうやら、スワッシュボグでは、法律上の問題が起こっているらしいことが分かる。
インドラーナは、国家法が存在しないアナーキスト世界で、各自の利害関係や諍いを解決するために活躍する「弁護士兼裁判所兼法律兼私立探偵」である。なぜ、ノヴァクラブという巨大カニ型の義体に入っているかは不明だが、これなら、〈キネシクス〉技能で感情は読まれないな、とか思う。背中に描かれた「天秤」のマークは、法律家の印。
スワッシュボグに到着し、遺跡の件を調べると、スワッシュボグのパンドラゲートから200kmほど北にあるスマイリーポスト基地のそばだと分かる。200kmというのは、スワッシュボグ暫定政府ボアシティと契約探検者の探索契約で重要な距離の境界線になるあたりで、インドラーナは、スワッシュボグ暫定政府とスマイリーポスト基地の法務関係処理のためにそこへ向かうという。彼に同行してスマイリーポストに来た一行は、基地が「スマイリーポスト王国」として独立しようとしていることを知る。
スマイリーポスト王国の重鎮たち。
左:ウィップラッシュの探索者スマイリー博士:太陽系外惑星エコーVの食肉植物をポッド義体化したウィップラッシュ義体を愛用する異星植物学者。スマイリーポスト基地を建設し、スワッシュボグの調査を進めるうちに、ピラミッドを見つけてしまった人。電波な宇宙仮設が大好き。
右:エンセラダンのボディ・スタイリスト アイラータ・ヴィルスン:スマイリーポスト王国外務大臣。ポータルからやってきた美女で、スマイリー博士を籠絡して王国の独立を推進する。中身はどうやら、ポータルから汚職で逃亡したイスラム系の富豪らしい。
スマイリーポストの周辺には、繁殖期を迎えたスワッシュボグの大群数千匹が集まり、儀式めいた繁殖行動(ピラミッドの周りを周回する)を行なっていた。
また、ピラミッド周辺には、一攫千金を狙う者たちもいる。
左:ゾーンストーカー 山本:火星のティターンズ隔離ゾーンでティターンズのパーツとか、エイリアンの遺物などを探してきて、金に変えて生きてきた悪名高い盗掘屋。
右:ヒドゥン・コンサーンの暗殺者:エウロパの海に潜む知性化タコの犯罪結社「ヒドゥン・コンサーン」から派遣されたタコの暗殺者。ピラミッドの遺物を狙う。
PCたちも、ピラミッドへ行き、山本やタコたちと接触して、このピラミッドには、進化を促すコアの製造システムが組み込まれており、かつて、スワッシュボグたちを二足歩行形態まで進化させたことがあったが、それはスワッシュボグにとって、無理な進化であり、知性化スワッシュボグたちは、長生きできぬまま、滅び去ったことが分かる。
山本を説得、タコたちからは遺物を買い取り、情報を得たPCたちだったが、スマイリーポストに戻ってみると、インドラーナは、外務大臣アイラータに取り込まれてしまっており、アイラータがピラミッドの正体を知れば危険な状況になっていた。
もともと、別件から、アイラータの暗殺を引き受けていたメルクリウスの暗殺者ジャックが、アイラータの私室に潜入して彼女を暗殺した。ジャックが姿を消すことが出来ないまま、翌日になってしまうと、スマイリーポストの法執行官に任命されたインドラーナによって、捜査が開始され、武器の所持からジャックが捕まり、他のPCも捜査対象となってしまう。
インドラーナ:私が法律だ。
(主に、「オレがガンダムだ」ぐらいの口調で)
二日後、罪と罰の相応バランスで裁かれ、死刑になりそうになるジャックだったが、アイラータの正体を明かしたことで、なんとか強制労働へと減刑になる。
裁判が終わる直前、スワッシュボグの群れが暴走してスマイリーポストの防壁を打倒してしまう。なんと、タコたちがこっそりピラミッドで進化のコアを増産してスワッシュボグたちの何頭かを進化させ、スマイリーポストへの攻撃に立ち上がらせたのである。
数千匹のスワッシュバグの群れの先頭、巨大な象の背には、進化したスワッシュボグとそれをあやつるタコたちの姿があった。PCたちは命からがらスワッシュボグの群れから逃げ出す。アナーキストの義勇兵ヤン提督がタコたちを倒したが、群れの暴走は止まらない。やむなく、ハンスの乗ったエアカーで脱出したのであった。
ボアシティに戻った一行は、ピラミッドとスワッシュボグの暴走を報告し、惑星自体の封鎖を進言した。
~FIN~
色々暴走気味の展開でしたが、太陽系外惑星での冒険となりました。
体験会の次回の日程は未定ですが、9月後半あたりで検討中です。